故障診断は基本通りに・・・・

マイカーのアルトワークス CA72V 昭和62年式 走行135000キロ
夜間走行中、ふと気がつくと前が暗い。
え~?とヘッドライトのスイッチをオンオフしたら
ヘッドライト点いてない・・・
上向きにすると普通に点く。
下向きだけが左右点いてない。
家のほん手前で近かったのでそのままドック入り。
休みの日に残業(笑)
この車にはヘッドライト自動減光装置が付いてます。
信号待ちしてるとヘッドライトをやんわり暗くしてくれる優れもの。
いまは製造中止になってヤフオクなどでしか手に入りません。
それらを含めて故障診断開始。
「この車古いもんな~、配線が劣化して断線したか?ひょっとしてライトスイッチが逝ったか」
この診断のスタートで既に間違いが始まって、基本を見失ってしまいました。
頭から配線の劣化、もしくは減光装置の故障、もしくはヘッドライトスイッチの故障、しか頭に浮かばず、そのあたりを右往左往。
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確かに配線も劣化しててちょっと引っ張ったらちぎれたりしたのできれいに引き直して、
やっぱりココ!か、自己満足。
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けれど相変わらず点きません。
配線図とにらめっこしてあ~でもないこ~でもない、と行ったり来たり。
すっかり頭がに煮詰まってしまい、途方に暮れてしばし放心状態。
これはやっぱりスイッチしか考えられへんな・・・
古いから部品有るかな?
この時点で診断開始から約2時間。
23時になってました。
など考えて取りあえずコーヒーブレイク。
コーヒーを一口飲んだ瞬間、整備の神様が
「ヘッドライトの球切れてんのと違う?」
とお告げが・・・
事務所を飛び出して中古のヘッドライト球を接続。
下向きのヘッドライトはあっさり点きました。
原因は左右のヘッドライト球がわずかな時間差で同時に切れたこと。
上側の光る部分のフィラメントが無くなってます。
ちなみに下側のフィラメントは上向きの時に光ります。
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片方が切れると近いうちにもう一方も切れる。
ヘッドライトは左右同時に働いているのでこの鉄則は我々整備士のセオリーです。
今回はそれが数分のうちに起こったと言うことです。
裏返すとさすが日本の工業製品。
品質管理が完璧で部品の寿命のばらつきがなさすぎて2個が同時に寿命を迎えたのか?(笑)
なにはともあれ、ライト点かなかったらまずは「球」点検という「鉄板中の鉄板の手順」を怠ったため思わぬ遠回りで無駄な時間を使い、神経をすり減らしてしまいました。
作業終わったら「ぐったり」・・・
基本を守る、と言うありふれた言葉を改めて実感。
また次の診断からがんばります。
ま~自分の車で良かった言えば良かった・・・・かな?

顧客管理アプリ 入れ替え

顧客管理ソフトを刷新。
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前の管理ソフトはリース終了しても、ソフト会社の再三の売り込みにもめげず使い続けてきた。
「リフトとか工具は金生むけど管理ソフトはいっこも儲けさせてくれへん」
と言う勝手な理論で・・・
けど、XPの終焉と共にOSと一緒に思い切ることにした。
業界ソフトなのでどうでもええことですが、ソフト名はプロトリオス社製の「PIT3」
ノートパソコンを顧客管理専用に新調してそこにインストール。
もともと付いてた500Gのハードディスクをわざわざ128GのSSDに入れ替えて使うのもこだわり。
期待してた通り起動は爆速。


恐るべしSSDのファイル読み書き速度。
Windowsは8.1には行かず7にしとくのが何かしらのこだわりかな?
windows「9」はすばらしいOSになると思う(笑)
考えれば今使ってるパソコンもハード的にもここらで更新しておく方がトラブルを抱え込む確率も少しは減るかな~と言う感じ。
ま、少々トラブっても何とか乗り越えることは出きる自信はあるけれど、乗り越える作業を考えたら根気が失せてきた(笑)
このあたりでリスクを一つ回避しておこうと思うけど、OS替わって環境を整えるのがまた一苦労
考えたら気が重くてなかなか思い切れない…

車検のご入庫ありがとうございます!

泉大津で車検工場を探していて、当店を選んでいただきご来店。
お見積の上、作業内容を相談させていただきベストプライスでの車検を引き受けさせていただきました。
日産マーチ AK12 平成17年式 走行57000キロです。
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以前に雪国での使用歴が有り、ブレーキローターの錆がひどく研磨修正と同時にブレーキパッドの交換です。
ブレーキローターを外していきます。
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ローターを外すためキャリパーサポートと呼ばれる部品を外します。
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ローターを外します。
通常は簡単に外れるのですがこのあたりは雪国を経験してるお車。
錆で完全に固着してまして四苦八苦。
あの手この手で外れました。
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ローター研磨は専門業者に任せて、ブレーキまわりの部品を清掃していきます。
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次は後ブレーキ。
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後ブレーキは残量OK、オイル漏れなどもなく大丈夫でしたので組み立てます。
軸のボルトはトルク管理をしっかりしないとベアリング壊れますので規定トルクで締め付けます。
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ちょっとお化粧しておきましょう。
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ブレーキフルードの入れ替え
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そしてエンジンオイル交換。
エアコンフィルターの交換。
このお車もグローボックス取り外し必要のお車です。
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というわけで新旧フィルターさん同士がこんにちは・・・
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替えたら組み立てます。
バタンと開かないように設置されてるダンパーのひもを忘れないように。
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いつもながら「この構造にした設計者に交換作業をさせたい」と思わずにはおれません(笑)
そうこうしてるうちにローター研磨ができあがってきたので前ブレーキ組立開始。
今度は錆びないように外周やら内周あたりに耐熱塗料を塗っておきます。
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ブレーキパッドが動くところをしっかりグリスアップ
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ブレーキ掛けたときに「鳴き音」がしないようにグリスアップ。
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パッドを取付、キャリパーを取り付けて完成!
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泉大津のHさま
おおよその整備内容はこんな感じでした。
当店を選んでいただきありがとうございました。
その他の故障やら整備もご相談にのりますのでせいぜいご利用ください。

ブログで見た症状と同じなので修理してください

なんと尼崎からご来店いただきました。
電話での第一報は
ブログで見た通りの症状です。一度行きますので診断してください」
とのお話しで一度ご来店いただきました。
診断の結果まさに「ブログと一緒」でしたので部品を発注して後日ご入庫いただき作業しました。
今回は白のセレナ。PC24 平成12年式 18万キロ走行です。
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一目でわかるほどきっちりメンテナンスされたセレナです。
我々が考える「メンテナンスはこうでないと」という車へのこだわりが感じられる気持ちのいいセレナですね。
診断すると前回のセレナと同様の作業。
洩れ方も一緒ですね。
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カムカバーを外します。
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硬化したカバーとエンジンの間のパッキンを外します。
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小さい部品ながらカムカバーをエンジンに取り付けてるボルトの部分にあるパッキン。
13個(!)あるので単価は安いですが今回一番金額のかかる部品です。
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全て交換します。
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あと今回のこのエンジンは紙カバーのパッキンからの洩れよりディストリビューターと呼ばれるこの部品の根元からの漏れが多かったです。
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パッキンを組み付けて時に指示された部分に液体パッキンを併用します。
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カムカバーを元に戻します。
13個のボルトを締めますが締めすぎは厳禁。
パッキンがつぶれすぎて効果がなくなるので規定トルクで締めます。
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プラグコードも高級品です。
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配管類なども復元して完成!
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漏れていたオイルを清掃。
30分ほどエンジンを回して漏れがないかを最終点検。
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無事オイル漏れが治りました。
尼崎からおいでいただいたMさま。
「同じ症状を修理したことのある自動車修理工場が安心して任せられます」
というお言葉頂きました。
数多い自動車整備工場から当店をご指名いただきありがとうございました。

12ヶ月点検とはいえど・・・・

スズキエブリー DA64V 平成20年式 走行距離8万キロ。
リース会社からの指示で12ヶ月点検をすることに。
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まあしかしこれがたぶん整備らしい整備が初めてなんでは?という状態。
お客さんからのご指示は
ブレーキに効きムラがある
ということだけ。
効きムラはたぶんブレーキローターが偏摩耗してるんだろうなと言うことで分解。
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このあとローターを研磨修正に出します。
ブレーキパッドも残量半分以下だったので迷わず交換。
パッドを支えてる部品もしっかり清掃。
動きが軽くなれば効き味に影響するので。
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スタビライザーロッドと呼ばれる部品。
関節のゴムがアウト。
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エンジン冷却水を循環させるウォーターポンプ水漏れ。
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点火プラグ電極摩耗で要交換。
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エンジン冷却水温を一定に保つサーモスタットが開きっぱなしで冷却水温が規定値まで上がらず。
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というわけで診断した箇所をリースやさんに報告。
修理許可をもらって不良箇所を整備。
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ポンプの交換。
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ポンプを替えるときにベルトを外しますが、新車から一度も替わってなさそうですり減って細くなってるのでついでに交換。
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スタビライザーのロッドを替えたり
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研磨修正したローターが外注先から帰ってきたのでブレーキを組み立てたり
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あとはエンジンオイル&フィルター、などなど消耗品を交換。
冷却水入れてエンジン掛けてサーモスタットの動作確認。
ただこの車は水温計無いのでスキャンツールを接続して水温センサーの数値を読まないと水温確認できません。
水温が規定値まで上がったのでOK。
いまや水回りの修理にもスキャンツール必須です。
これを持たずに整備してる所ってこういう確認作業はどうしてるのだろうかと逆に心配(笑)
というわけで普通の車検作業よりハードな12ヶ月点検でしたが、つまりはその車の人生の中で、どこかでやらなければならない消耗品の手入れがたまたま今回の作業で廻ってきただけです。
次の車検時には軽い作業でOKでしょう。
10年10万キロ走るための消耗品にかかる費用(ライフコストと言う奴です)の合計はさほど差は無いですよ。
「いつやるか?」だけですよね。