車検と同時にカーエアコンガスリフレッシュ

エンジン・ミッション・ブレーキなどは車検などで定期的なメンテナンスは当たり前。
車にとって(走る・曲がる・止まる)などは非常に重要度が高いのでよほどのことがないかぎり省略もできません。
(日延べはできます)
この暑い大阪において重要度の高い装置は実はカーエアコンであったりします。
でも以外に何もしてなくてもそこそこ冷えてるので誰もその存在は気にせずに放置です。
メンテナンスをしていますか?
ちなみに
・エアコンが壊れていても
・冷えが悪くても
・冷媒ガスが不足していても
車検時には検査項目自体が無い ので、そのまま使用し続ける方が多いのが現状です。
H20年式 ダイハツタントL375S
走行距離 17600㎞


車検の同時作業で『カーエアコンガスリフレッシュ』 です。
カーエアコン整備機器デンゲン社 『エコマックスジュニアⅡ』
全自動エアコンガス回収再生充填装置の出番です。

普通に使用していても年々知らない間に減少するエアコンガス・コンンプレッサーオイルを一度回収してリフレッシュし規定充填量で入れ直す。
その作業を全自動でエコマックスジュニアが自動的に行います。
手順的には
1,整備士がエアコン冷媒ガスの量の初期点検(ここは圧力計で簡単点検)
2,コンプレッサー稼働時のエアコンガスの状態を圧力メーターで点検。
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ここまでは普通にどこの整備工場でもします。
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3、エアコンガスを回収、それに引き続いて10分間の真空引き作業による配管内の除湿・エア除去
(回収時に専用のドライフィルターを使いゴミやら汚れも除去します)
4,真空引きが終わった時点でガス回収量を精密重量計で計測
(これが重要です)
5,最初に設定した規定量との不足分を追加して、本来の量までガスを充填。
その時コンプレッサーオイルやエアコンパワーロス防止剤を同時に注入。
軽自動車であれば20~30分の作業となります。
L375Sの既定ガス量は300±30グラム
今回追加したNUTEC NC-200 (エアコンパワーロス防止剤)は30グラム


ですので300グラム+30グラム=330グラムでエコマックスジュニアⅡを設定。
作業開始です。
結果をみると
新車時の規定充填量 330グラム
回収できた冷媒ガス  260グラム
補充したガス 40グラム + NC-200 30グラム

本来あるべき冷媒ガスが4/5になってました。
登録7年でこんなデーターです。
(9年経つと2/3ぐらいになってるお車が多いです)
リフレッシュ直前

リフレッシュ後同条件で計測

作業しないで放置すれば涼しいうちは冷えますが、夏になるとコンプレッサーを回し続けないと冷えないので燃費も悪くなり、冷えも悪く快適ではないでしょう。
それにコンンプレッサーも機械なのでオイルが不足すると故障する確率も上がりますね。
当店ではエアコン整備機器専門メーカーである”デンゲン社”製オイルとお客さんのご希望でNUTEC社製 「NC-200」をご相談の上、作業時に選んでいただいてます。
エアコンの冷媒ガスがどのくらい充填されているか?を調べる方法は一つだけ。
全量回収した上での計量しかありません。
ディーラーにおいても、当店においても、圧力計をつないで診断をやってますが、つかめるのはガスの流れ方、とか、熱交換がうまく行ってるか、とかを判断してるのであってガス圧を見ても正確な冷媒量は分からないですね。
(慣れるとだいたいは「想像」できますが・・・)
まずはガスの量を重量管理で目分量ではなくきっちり把握しないと本来の性能にはならないのです。
ヤバいのがスタンドなどでよく聞く
『冷えが悪いので1本入れましょうか?』とのあれ・・・。
安易な充填をすると過充填になる場合が多いです。
(正確に不足分を足していただけるのならそれは有りです)
もうそろそろフル稼働になるカーエアコン。
シーズン到来です
大事なお車の予防整備にもなります。
冷えが悪い、悪くない、の診断は「規定量のガス」からスタートです。
その上で冷えが悪ければ機械的な故障や制御系の故障へと診断ステップを進めないといけません。
夜は冷えるけど昼間がなあ~、とおっしゃるあなた(外車は除く)
ぜひまずはガス量を設計時の規定量に合わせてから次のことを考えましょう!!
※ 2022/05/22 追記
ガスの規定量充填を純度の高いガスで行えるスナップオン社製カーエアコンサービスステーションDUALPROという整備機器を導入しました。

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