スズキエブリイ ベルト交換方法

スズキエブリイ DA17V 平成28年式 走行約6万㎞
ss-DSC_4393.jpg
車検で入庫です。
いろいろ定番な部品交換ありですが、今回はお仕事の車と言うこともあってベルトを予防整備で交換です。
具合が悪くなってからではお客さんのお仕事の段取りを狂わせてしまうので経験と勘で痛みそうな所を先回りしました。

まずはボルト4本とクリップ4個でエンジンアンダーカバーを外します
ss-DSC_4394.jpg

 

ベルト部分にカバーが付いてるので外します。
ボルト一箇所、ナット2箇所
ss-DSC_4395.jpg
ss-DSC_4396.jpg
ss-DSC_4397.jpg
ss-DSC_4398.jpg

 

配線クリップを外します
ss-DSC_4400.jpg

 

真ん中に見えてるコネクターを外します。
忘れると配線切れます。
ss-DSC_4401.jpg

 

全部外れたらカバーを反時計回りに回しながら下に引き抜きます。
いろいろ引っかかりますがそのあたりは様子を見ながら・・・
ss-DSC_4404.jpg
ss-DSC_4406.jpg

カバーが外れたらベルトが丸見えになります。
ss-DSC_4408.jpg

 

この形式からエブリイはエアコンベルトがストレッチベルトになりましたので調整機構はなく、専用工具を使って外すか、時間を短縮するのであれば切断して外します。
取り外すときは汎用のストレッチベルト脱着の専用工具で外れます。
工具を取り付けてクランクプーリーをぐるっと廻します。
ss-DSC_4410.jpg
ss-DSC_4411.jpg
ss-DSC_4413.jpg

created by Rinker
Lisle
¥3,598 (2024/04/23 08:17:40時点 Amazon調べ-詳細)

 

オルタネーター兼ウォーターポンプベルトは調整機構を緩めて外します。
テンショナープーリーの真ん中のボルトを緩めます。
ss-DSC_4414.jpg

 

調整ネジをスパナを使って緩めます。
廻す向きは普通に右ネジなのでねじ込む方向に回すとテンショナーが緩む方向に動きます。
ss-DSC_4415.jpg

 

ベルトが外れました
ss-DSC_4418.jpg

 

エアコンベルトの新旧比較です
ss-DSC_4422.jpg

 

新しいオルタネーター兼ウォーターポンプベルトを取り付けます。
ss-DSC_4423.jpg

 

テンショナーの中心ボルトは整備要領書に書いてあるとおり、ボルトを着座させてから80度~100度緩めて調整します。
ss-DSC_4428.jpg

 

2023年6月 追記
真ん中のボルトを締め付ける方法が新たに通達されてます。

手順① トルクレンチを用い、40N・mで締め付ける。
手順② 12角の工具(ソケットまたはレンチ)を用い、腕が垂直に近い状態でボルトにかける。
手順③ 工具に合わせ見やすい位置にマーキングをする。
手順④ ソケットまたはレンチをボルトから外し、1角分反時計回りに回転した位置でボルトにかける。
※12角の1角分は30°である。
手順⑤ マーキングの位置まで増し締めする。

つまりは40Nmで締め付けてあと30度角度締めということですね。

 

音波張力計に所定の数値を入力して測定しながら規定値に合わします。
ss-DSC_4429.jpg
ss-DSC_4426.jpg

 

あとはエアコンベルトの取り付け
スズキから購入した専用の工具で取り付けます。
SSTの部品番号は09991-07460
ss-DSC_4430.jpg
ss-DSC_4431.jpg
ss-DSC_4432.jpg
ss-DSC_4433.jpg
ss-DSC_4434.jpg

 

これにて完成。
外した順番にベルトカバーを取り付け、コネクターを取付、配線クリップを取り付けます。
最後にエンジンアンダーカバーを取り付けて完成。

もしエンジンオイルを替えるならアンダーカバーを取り付ける前にドレンボルトにアクセスした方がレンチが簡単に掛かりますね。
ストレッチベルトは脱着にそれぞれ車種ごとに工具が必要でじゃまくさそうですが替えたあとの調整の手間が減るので最初に感じたストレスはかなりましになってきました。

またストレッチベルトは材質やら長さは繊細なものですから純正部品の使用をお勧めします。プロでも社外品を使って難儀してる人もいますので・・・

専用工具無しに交換したりしてる方もいますが自分は安心してきれいに仕事が出来る専用工具を使う派です。

工具無しに交換する方の知恵とアイデアは感心するものばかりで自分にはそんなセンスはないなあと・・・
ないので工具を購入して使い回すんです。
知恵がない分工具への投資が必要なので日々精進です。