初代アルトワークス CA72V 17回目の車検

アルトワークス CA72V 平成62年式
うちのお店でマイカーとして「保存」してる初代アルトワークス
排気量は当時の軽自動車の規格である550cc。
無事この2年も大きな故障無くすごしてきて17回目の車検整備。
ss-DSC_8231.jpg
ss-DSC_8205.jpg
おおよその交換部品はエアクリーナーとベルト2本を予定。
エンジンルームがとんでもなく詰まってるのでベルトを替えるのにエアクリーナーケースを外さないと交換できないという構造なのでこの2点は同時交換作業ですね。
下からも上からもリフトを上げたり下げたりしてボルトを緩める。
ss-DSC_8221.jpg
幸いなことにまだベルトやらエアフィルターは純正部品が手に入ります。
ss-DSCPDC_0003_BURST20210730184554010_COVER.jpg
ss-DSC_8216.jpg
ブレーキ廻りは定番の作業でOK
ss-DSC_8212.jpg
ss-DSC_8215.jpg
後のブレーキは分解するときにハブのナットを外しますが、今どきのかしめる奴では無く割ピン式。
久々にワッシャーとナットも交換しておきましょう。
部品があるうちに・・・
ss-DSC_8238.jpg
ss-DSC_8236.jpg
ブレーキフルードなどは定番。
エンジンオイルもフィルターも交換。
ワイパーゴムなども。
ss-DSC_8249.jpg
エンジンは良い調子なので排気ガスなど検査基準に引っかかることも無く、ヘッドライトは上向きで受験できる年式なので問題なし。
旧車なので重量税やらの税金はがっぽり取られます・・・
というわけで無事2年間の有効期間をいただきました。
作業が終わったので34歳のお誕生日と言うことで記念撮影しておきました。
ss-DSC_8243.jpg
ss-DSCPDC_0003_BURST20210731184435755_COVER.jpg
ss-DSC_8245.jpg
ss-DSC_8246.jpg
このピンクのシートはグレード違いのシートです。
ノーマルシートのスポンジが粉になってしまったので中古を探したのですがこれしか無くて仕方ない。
ss-DSC_8247.jpg
ss-DSC_8257.jpg
ss-DSC_8248.jpg
34年前の後付けパワーウィンドウはまだ生きてます
ss-DSC_8250.jpg
ss-DSC_8255.jpg
2代目ワークス当たりのついてたエンブレムも貼り付けてあります。
このあと普及していくアルトは「乗用車」ですがこの車は「商用車」なので最大積載量の表示が検査基準で必須です。
なかったら不合格です。
ss-DSC_8254.jpg
これでまたしばらく一緒に暮らせそうです。
末永く元気でね!!

ノートのエンジンもプラグの電極の位置指定です

先日マツダのSkyactive X エンジンでプラグの電極の位置を合わす必要があると記事に投稿しましたが、日産のノートもそうみたいです。
日産ノート E12 スーパーチャージャーつきのHR12DDRエンジン
プラグの交換しようとNGKのプラグの互換性を調べるサイトにアクセスしたところ「純正のみ」という状態。
変わったプラグでも採用して互換性のあるRXプラグなどは無いのか・・と純正を注文。
純正番号は 22401-1HA1C
NGK型式は DILKAR7E11HS▼
この▼印は締付方が標準と違うよ、という記号。

created by Rinker
日本特殊陶業(NGK)
¥1,719 (2024/04/25 17:28:46時点 Amazon調べ-詳細)

箱を開けてみたらガスケットが銅で出来てる。
また珍しいプラグを使ってるなあ、と。
変なプラグなので締め付けトルクも普通のものと違うのかなとファイネスで調べる。
すると、
電極の位置を合わすように
と書いてある。
ノート・・・おまえもか・・・
ss-DSC_7967.jpg
ss-DSC_7968.jpg

ということでプラグが入ってきた箱を見てみると、
取付最終は「12分の1締め付ける」
締付トルクはちょっと探したけど19.6Nmとなってる。
30度とトルクはすべてに意味があるのかと工具に印を付けて実験を兼ねてどうなってるのかを確認しながら取り付けてみた。
ss-DSC_7981.jpg
ss-DSC_7973.jpg

手でプラグを締め付けていくとメーカーがいう位置の12分の1(30度)手前できっちり止まる。
ss-DSC_7976.jpg

そしてトルクレンチで規定値にて締め付けるとぴったり所定の向きで締付完了。
ss-DSC_7979.jpg

これはネジ部分の精度がすごいなあ~とひたすらエンジンの前で感心しきり。
ss-DSC_7986.jpg

一昔前ならプラグの電極の位置なんて決まってなくて、決められた値で締め付けたり、決められた角度で締め付けたらそれでおしまい、ということでしたがなにかしら繊細なルールが増えてきて整備士として勉強することが増えまくりです。
整備情報が手に入らない状態で今までのカンに頼っての整備はもう無理な時代ですね~
置いてけぼりになりそうな不安と、置いてけぼりにならないぞという気概、とが混じり合う今日この頃です。

スカイライン R33 リヤブレーキローター修整とパッド交換

スカイライン ECR33 平成6年式 距離7万㎞
リヤブレーキの音がひどいとのことで車検時にまとめて整備しました。
以前からローターの痛みがひどくて音が鳴っても不思議では無い状態。
ローター研磨機も設置し自社で作業できるのでどんとこいってな感じです。
距離を余り乗らないお車なのでブレーキの削りカスもどちらかというと鉄粉では無く錆の粉という色になってますね。
ss-DSC_7735.jpg
分解はまずこの針金から。
これ一本でブレーキパッドが固定されてるのですから秀悦な設計ですね。
ss-DSC_7734.jpg
ss-DSC_7736.jpg
痛んでるブレーキローターはこんな感じで対するブレーキパッドもひどい減り方ですね。
ss-DSC_7738.jpg
ss-DSC_7740.jpg
車輛からブレーキローターを外して研磨機へ。
1回削ってもまだまだひずみが取り切れないぐらい歪んでたので少しずつ数回に分けて施工。
摩耗限度ぎりぎりクリアーでした。
ss-DSC_7742.jpg
ss-DSC_7743.jpg
ローターの研磨(研削)も終わり、新品のブレーキパッドも届いたので復元です。
ss-DSC_7744.jpg
ss-DSC_7745.jpg
ss-DSC_7746.jpg
パッドを支えるプレートなどもキレイキレイ。
ss-DSC_7747.jpg
組み立てるときにここにグリースを塗る方法もありますが自分はあくまでも乾燥潤滑にこだわります。
グリースを塗ると摩耗粉とグリースが混じって泥団子になるのが嫌いだからです。
ss-DSC_7748.jpg
プレートとパッドの当たる面も同じ施工をします。
ss-DSC_7749.jpg
ss-DSC_7750.jpg
ブレーキパッドについてる「アンチスキッドシム」
日本語にすると「異音防止板」
ここはグリースを塗るのですがあくまでも塗るのはシムとパッドの間だけ。
外側には塗りません。
理由は泥団子です。
汚れてるシムをできるだけきれいに
ss-DSC_7751.jpg
ss-DSC_7752.jpg
ss-DSC_7753.jpg
そして裏面だけにワコーズ製の高性能グリス
耐熱性が良く耐久性にすぐれてるのでお気に入りの一品です。
ss-DSC_7754.jpg
このパッドにはシムが2枚あるので同様にグリースをサンドイッチ
ss-DSC_7755.jpg
ss-DSC_7756.jpg
ブレーキパッドにシムを組み付け完了。
ss-DSC_7757.jpg
できあがったパッドを支えるプレートを組み付け、その後にパッドをセット。
ss-DSC_7761.jpg
ss-DSC_7758.jpg
ss-DSC_7759.jpg
最後に十字型のプレートをきれいに清掃して組み付け。
一番最初に外したあの針金と固定用の棒を取り付けて終了
ss-DSC_7763.jpg
ss-DSC_7762.jpg
ss-DSC_7765.jpg
このあと鉄粉取り用の洗剤を駆使してブレーキ廻りを元のアルミ色に・・・
このスカイライン、ホイルも純正ノーマルです。
逆に珍しいかも・・・
ss-DSC_7766.jpg
これで懸案だったブレーキ廻りの手入れを含めて車検作業を終えたスカイラインはお客様の元へ帰って行きました。
まだまだ走ってもらう予定だそうです。
我々から思うのは部品の製造廃止が恐い・・・・ドキドキ・・