ベルトの劣化は判断しにくいものです

以前のベルトは「Vベルト」といって文字通りV型の形をしたベルトが標準的に使われてました。
いまでもいろんな作業の機械と言えばVベルトを使ってるものも多いです。
自動車ではVベルトからVリブドベルトという形のベルトが多く使われるようになりました。
平らなベルトに4~5個の山をつくって
軽くて
曲がりやすくて
摩擦力が強い=たくさん力と伝えられる
の利点を利用してます。
左側の新品ベルトのようなこんな形
ss-P1160266.jpg
表面から見ると平べったい感じに見えます。
痛んでるかどうかなども表面から見るとなんの違和感もありません。
左が新品で右が使用品、ちょっと汚れてるなと言う感じ。
ss-P1160256.jpg
ベルトの良否の判断というのも難しくなってきてて、Vベルトの場合は反対乗り曲げてひび割れとかがあったら寿命、と言う判断でしたがVリブドの場合、表面のひび割れとかはもう余り発生しにくくなってきてますし、ぱっと見たらなんの異常もなさそうに見えるのす。
なのでここ最近は溝の深さとかが基準になってますが見た目で判断は難しくなってます。
今日見つけた劣化したベルトはびっくり!!
ここまで痛むとみただけでわかります。
本来あるはずの「山」が剥がれてなくなってます。
ss-P1160260.jpg
ss-P1160261.jpg
ss-P1160262.jpg
ここまでいたんでるのもめったに見れません。
一目見て「交換!」という判断が出来ます(笑)
ひどい部分は山が根こそぎなくて真っ平ら
ss-P1160265.jpg
しかし
「切れてない」
これが現代のベルトです。
おろそかな点検をしてると判断ミスをしてしまいがちな症状です。
よくまあ何事もなく走ってたなあ、と感心しました。
自分の経験値をひとつあげてもらえる事例です。
しっかりベルトの劣化確認をしていこうと思います。
不具合が発生するまでに発見できて良かった!


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カテゴリー: 修理   作成者: てんちょー パーマリンク

てんちょー について

専門家や職人は仕事の話をするときに専門用語やら隠語を使わないとお客さんと会話できないという習性に疑問を持ち、自動車に関して自分の知ってることや機械の原理をいかにわかるように説明できるかを考え続けてるちょっと変わった自動車修理の職人。 仕事の質ももちろん、その仕事の内容をお客さんに理解してもらうことを自分自身の生き甲斐にしてるおっさんである。

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