スズキキャリイのインターミディエイトギヤボックスのサービスキャンペーン

キャリイは改善対策があります。
対象車が入庫したので作業。
http://www.suzuki.co.jp/recall/car/2017/0727/
不具合の内容はハンドルの回転軸の防水・防塵が不十分なためギヤボックスに水やら異物が浸入して錆びたり痛んだりするのでその対策、と言うことです。



取り外したインターミディエイトギヤボックスはこんな部品です。
ss-DSC_4924.jpg
カバーを外して点検すると想定されたとおりの状態・・・・
この状態からゴミやら砂やら水分がギヤボックスに中に浸入していくのは納得です。
ss-DSC_4925.jpg
作業マニュアルにも「ここが汚れてたらまず清掃」という指示が。
ss-DSC_4926.jpg
防塵・防水対策の作業をしっかりやって組み上がりました。
ss-DSC_4740.jpg
見た目にもしっかり隙間がなくなったようですね。
これで大丈夫!
うちのお店ではサービスキャンペーンなどの改善対策は
「無償バージョンアップ」
もしくは
「重要な更新」
と表現します。(しても良いと思ってます)
パソコンとやってることは一緒ですね。
マイクロソフトはこういう表現を選んだのはほんとに賢いと思ってます。
欠陥対策とか改善対策とか言うとネガティブに聞こえますからね。
あとこの対策作業をするときにフロアマットをめくったら床板にサビが始まってたので防錆を兼ねて亜鉛塗装しておきました。
工事現場などぬかるんだ場所で使われるトラックはこういう一手間が寿命を延ばす方法です。
うちのお店に全幅の信頼を置いてくださってるVIPユーザーなのでスペシャルサービスです(笑)
ss-DSC_4927.jpg
自動車に限らず製造業というのはコストとの戦いで、いかに最低限で最大の効果を生むかという設計で凌を削ってます。
しかしややもするとその行きすぎたコストダウン設計が不具合を起こすことがあります。
その境界を限界まで見極めるのも製造業における設計の妙なんでしょうけどがんばりすぎると不具合を起こしてしまいます。
今回も作業もしたあとで「コストと性能のせめぎ合いが裏目に出たな~」、という感覚。
けれど実際商品を作ってない自分が言うのはおこがましい話です・・・・・
もの作りに携わってる全ての人に敬礼。
そして対策方法を考えた人にもっと尊敬。
が、正直な感想です。


595-0063
大阪府泉大津市本町5-23
二葉モータース
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カテゴリー: スズキ修理   タグ:   作成者: てんちょー   この投稿のパーマリンク

てんちょー について

専門家や職人は仕事の話をするときに専門用語やら隠語を使わないとお客さんと会話できないという習性に疑問を持ち、自動車に関して自分の知ってることや機械の原理をいかにわかるように説明できるかを考え続けてるちょっと変わった自動車修理の職人。 仕事の質ももちろん、その仕事の内容をお客さんに理解してもらうことを自分自身の生き甲斐にしてるおっさんである。

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