ハブクリアーしてないのにお金取ってはいけません

マツダデミオ DE3FS 平成22年式 走行47000㎞
インターネットで当店を見つけて頂いて日程調整の上ご入庫。
まずはお車を見せてもらって当店奈路にオススメのメニューを作成。
あとは優先順位を付けてオーナーさんのご予算との妥協点を見つけ相談。
オーナーさんが納得いく内容までお話をして整備着手を承諾頂き整備スタートしました。
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普段からご自分でメンテナンスを心掛けていらっしゃるようですから消耗品類もほぼご自分のローテーションを守っておられました。
なので当店で作業させて頂いたのはブレーキフルード交換、冷却水錆止め剤注入、ベルトの交換、あたりでした。
日頃お手入れされてるお車ですからこの程度でOKですね。
ベルトの交換もばっちり
before
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after
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テンショナーの位置表示もきっちり範囲内です。
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ま、作業的にはこんな様子でした。
さて今回の本題ですが、最初に作業内容を相談させて頂くに当たって前回の車検時における整備内容を記載した「整備記録簿」という書類を参考にお客さんと打合せをするのですが、その中で
ハブクリアー
という記載がありました。
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オーナーさんに
「ハブクリアって何をされたんですか?」って聞いても
「さあ??」
てなお返事でしたのでちょっとネット検索してみたところ、
ブレーキなどの部分とホイールの密着部分の錆をとり、錆止めコーティングをすることでホイールの振れやナットの緩みを防ぐ施工
ということがわかりました。
チラシも見つけましたのでちょっと画像をお借りしてきました。
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あ~なるほど、ということで現車を確認
しかし・・・
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何もした形跡はありません。
けれど前回の車検の納品書を見てみるとお金払ってます。
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これではさすがにヤバいのでは?
ハブクリアーでネットの記事を見たところあちらこちらで積雪地帯などで、夏と冬のタイヤを交換するときにこのハブクリアーを勧められてるようですね。
積雪地帯であればブレーキローターやブレーキドラムの表面に凍結防止剤が作用して雪のない地域では考えられないような錆を出しますので、施工する値打ちはあります。
施工すれば、です。
今回してません(笑)
ついでに言うとこの表面のサビ取りは自分の(当店の)作業手順では普通にします。
施工したのでいくら、ではなく普通に車検整備の一連の流れと、せっかくホイールを外すんですからこのあたりもきれいにしておけばいい、という一緒のこだわりです。
ここからスタートして
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前のブレーキまわりはこんな感じ
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これが普通に作業に組み込まれてる「真のハブクリア」(笑)
作業が終わってから考えても、なにか詐欺的な感じがして何かすっきりしませんでした。
1台あたりの単価を上げるための血のにじむような商品開発・・・ですか??
商品に価格を付けて販売するのは商売ですからOKです。
それをこだわりの範囲にするのか、商品として売り出すのかは商店・会社それぞれです。
これだけのことをしたのでそれに対する対価をください、は工賃仕事の基本です。
けれどしてないことを請求してはいけないでしょう。
オートバックスという大きな会社ですから、商品企画した部署と、実際作業する現場の整備士の間にはモチベーションの上下があるようですね、きっと。
これも一緒のバイトテロかな?と思ってしまいました。
もちろんオーナーさんには写真を撮ってあったのでそれを見せながら説明してオーナーさんもしかめっ面・・・
組み立てたら見えないから
という悪魔のささやきが聞こえても負けてはいけません。
と、自分にも言い聞かせ、毎日の仕事に取り組もうと思います。


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カテゴリー: ホンダ マツダ 三菱 その他車検   作成者: てんちょー パーマリンク

てんちょー について

専門家や職人は仕事の話をするときに専門用語やら隠語を使わないとお客さんと会話できないという習性に疑問を持ち、自動車に関して自分の知ってることや機械の原理をいかにわかるように説明できるかを考え続けてるちょっと変わった自動車修理の職人。 仕事の質ももちろん、その仕事の内容をお客さんに理解してもらうことを自分自身の生き甲斐にしてるおっさんである。

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