消耗したスパークプラグ

 最近の自動車はメンテナンスフリー化が進んで、一昔前から比べるとかなり「定期的に交換しないといけない」と言う部品が減ってきました。

 とはいいつつメンテナンスフリーにするには各部品の質を上げたり高価な原料を使わなければならないことが多いため、コストの掛けられないコンパクトカーや軽自動車は相変わらず消耗品は昔のまま、という場合も多々あります。
 スパークプラグという部品・・・・
最近若い人に
「スパークプラグって知ってる?」 
 というと30代の人で7割ぐらいの人は
 「知らない」 
 「何をしてる部品かわからない」 
 と言う返事が返ってきます。
 スパーク=火花 プラグ=盲栓
(点火プラグという表現もありますが)
直訳するとなんのこっちゃわかりませんが、
 「火花を飛ばしてそれを火種にエンジン内のガソリンと空気の混合気に点火するもの」 
 
です。
 身近なものではガスコンロの「パチパチ」と点火したり、電子式ライターなどが原理は同じです。
 あれをエンジンの中でやってるわけです。
 それもエンジンが動いてる間はとんでもない回数を・・・・ 
 一度火花を飛ばすとそのたびにわずかながら電極が「蒸発」して減っていきます。
 ついでに点火した混合気は一瞬数千度になりますのでその温度でも消耗していきます。
 なので決まった距離を走ると交換が必要になるのです。
 その交換推奨距離は軽自動車で2万キロ、2000CCクラスで3~4万キロと言われています。
 このスパークプラグは軽自動車でなんと7万キロ無交換で走ったものです。
電極のすきまが広いと火花が飛ばなくなって点火できなくなるのですが、何とか走っていました。
 
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 ものの見事に「消耗」してます。 
 これで普通に走ってたのですから驚きです。
 これだけを見ると
「推奨交換距離って何なん?」
「エンジン調子よく動いてたで」
ってな感じです。 
 けれど、このすきまに火花を飛ばすために高電圧の電気を作る「点火コイル」と言う部品があります。
 それにかなり負担が掛かっていたと推測できます。
 近い将来点火コイルがくたばってしまう可能性大です。
 
プラグはそんなに値は張りませんが点火コイルは値が張ります。
 全ては自動車を動かすトータルコスト、と言う観点からするとやはり推奨交換距離は大事だと思いますよ。