ダイハツ ハイゼットのエアコンフィルター交換

ダイハツのハイゼットカーゴ S321V 平成26年式

エアコンフィルターの交換(今回は新設取付)
我々整備士は遙か昔、エアコンフィルターがこの世に存在しなかったときから車のエアコンとつきあってきてます。
過去のエアコン修理で「風量が足りない」という修理はエアコンを全部分解してエバポレーターと呼ばれる部分を単体にして水洗い。
が定番の修理でもちろん相当な作業量となり費用も工賃としてお客さんに降りかかるという悲しい現実でした。

そういう声を反映してか徐々にエアコンフィルターという商品がいろいろな車に設定され始め、いまでは軽自動車に至るまでほぼ標準装備品となり、定期的の交換することでエアコン内部までほこりなどが入らないようになりました。
そしてエアコンフィルターを定期的に交換することで、エアコン内部が汚れず、詰まることもなく、ちゃんと保守できるようになったのです。
このあたりのハイゼット(トラックもバンも)最初の設計では濾紙式のエアコンフィルターが設定されてなくて取り付けようとしても部品そのものがない、という状態でした。

しかしながらダイハツも世論を受けて開発したのか数年前から専用のエアコンフィルターが部品として設定されたんです。
ハイゼットはエアコンフィルターが付かない、というのが当たり前でしたから発売されたと聞いたときはよかったよかったという感じでした。
お客さんも快適になるしエアコン内部が汚れるのを軽減できて費用も助かるからです。

今回車検で入庫してきたハイゼットは過去の整備歴を見ても多分エアコンフィルターは取り付けられていないと思ったので部品発注。
分解してみたら案の定設置されていなかったので今回取り付けました。
ただ設計上設定されていないエアコンフィルターなのでかんたんには設置できずそれなりの手順が必要です。

グローボックスを外してまずはコントロールユニットのボルト3本外す
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コントロールユニットの配線を逃がしてファンモーターをビス3本緩めて外す
ss-DSC_1490.jpg

外すと内部はこんな感じ
内部の内気循環用のプラスチックの網についたほこりはエアブロー
ss-DSC_1491.jpg

そしてこれが新しく設定されたフィルター
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これを所定に位置にセット
ss-DSC_1494.jpg

あとは来た道を戻って元通りにして作業完了
ss-DSC_1495.jpg
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コントロールユニットに配線を逃がすのに配線止め2箇所の取り外しとファンモーターのビスを外すのに短いマイナスドライバーが必要です。
そのあたりがちょっと工具と技量が必要かも。

というわけで次の車検まではこのフィルターにがんばってもらって車検ごとに交換していくと快適な車内空間が得られるでしょう。
そして取り付けられてないお車にお乗りの方は今すぐにでも取り付けましょう。
エアコン内部の汚れがたまらないうちに・・・

2023/01/06追記
ハイゼットカーゴのS3##系でも2017年(平成29年)11月以降のハイゼットカーゴはエアコンフィルターは以下の形に変わります。
いわゆる普通のエアコンフィルターになりますね。

 

またハイゼットカーゴは2021年12月にフルモデルチェンジしてS700Vという型式になり、エアコンフィルターは変わってそうです。





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カテゴリー: ダイハツ修理   作成者: てんちょー パーマリンク

てんちょー について

専門家や職人は仕事の話をするときに専門用語やら隠語を使わないとお客さんと会話できないという習性に疑問を持ち、自動車に関して自分の知ってることや機械の原理をいかにわかるように説明できるかを考え続けてるちょっと変わった自動車修理の職人。 仕事の質ももちろん、その仕事の内容をお客さんに理解してもらうことを自分自身の生き甲斐にしてるおっさんである。

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