ラウム ヘッドライトがハイもローも点かない

トヨタラウム 平成19年式 走行76000㎞
お客さんからの第一報は「ヘッドライトが点かないんです」
おおよそその時点で自分の頭の中の診断コンピューターは「球切れ」
をはじき出しますが、そこでさらに問診
「片方ですか?両方ですか?」
「両方です」とお客さん。
この時点でちょっと診断ルートが変わってくる。
「ハイビームにしたらどうですか?」
「ローもハイも点きません、ただパッシングしたらは点きます」
今までの材料で思いつくのは
・ ヒューズ
・ 配線切れ
・ ヘッドライのスイッチ
・ ややこしい思いもかけない原因
と最悪なコースを想像して暗くなります(笑)
とりあえず入庫してくださ~い・・・
お客さんが来るまで回路やら配線図を用意して備える。
ついでにインターネットで同じような症状がないか調べる。
調べるコツは「ラウム」で調べると販売台数が少ないので、同じような車格のメジャーな奴で調べる。
例えば「カローラのヘッドライト点かない」とか。
そしたら症例を発見。
ヘッドライトスイッチの接点焼け
先駆者のおかげでちょっと診断のショートカットさせてもらいました。
ありがとうございます!
入庫してきたラウム。
お客さんの言うとおりの症状です。
というわけでショートカットさせてもらったスイッチを外して点検してみます。
ss-DSC_3235.jpg
スイッチにたどり着くにはエアバッグを外さないといけません。
外すためには配線を切り離すわけですがこの作業が大っ嫌い。
エアバッグの「誤爆」を想像してしまって恐いんです。
誤爆しないためにこの黄色の安全レバーをまず引き起こして回路から遮断。
ss-DSC_3237.jpg
そして本体からコネクターを抜く
ss-DSC_3238.jpg
たったそれだけなんですが、何か起きないかといつもビクビクしてます。
そのコネクターの処理が終わればあとは機械的な分解。
ステアリングホイール(ハンドル)を外します。
ss-DSC_3241.jpg
ss-DSC_3242.jpg
そして附属品やらカバーやら
ss-DSC_3243.jpg
ss-DSC_3244.jpg
ss-DSC_3246.jpg
ss-DSC_3247.jpg
そしてお目当てのヘッドライトスイッチ
ss-DSC_3248.jpg
先駆者のページで見たのと同じように透明なカバーの左上が黒く焦げてます。
ss-DSC_3250.jpg
カバーを外してみたら3個ある接点の一番左がライト全体の電気が流れるメインの接点でこれが経年劣化で接触不良を起こしてヘッドライトのロービームもハイビームも点かなくなったのでした。
パッシング動作は別回路を通るので点灯したんですね。
ss-DSC_3252.jpg
と原因がわかれば後は新しいスイッチに交換して元通り組み立てれば一件落着。
先にカローラの記事をあげてくれた人に敬意を払って、「ラウムのヘッドライトが点かない」、と検索した人がこの記事にたどり着きますようにブログに書いときます。
夜に走らないといけないことがあったらどうしようとドキドキしてました
と喜んでくれたお客さんの大事な足となって活躍するためラウムは帰って行きました!


595-0063
大阪府泉大津市本町5-23
二葉モータース
ホームページはこちら


カテゴリー: トヨタ修理   作成者: てんちょー パーマリンク

てんちょー について

専門家や職人は仕事の話をするときに専門用語やら隠語を使わないとお客さんと会話できないという習性に疑問を持ち、自動車に関して自分の知ってることや機械の原理をいかにわかるように説明できるかを考え続けてるちょっと変わった自動車修理の職人。 仕事の質ももちろん、その仕事の内容をお客さんに理解してもらうことを自分自身の生き甲斐にしてるおっさんである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です