キューブ HR15エンジン イグニッションコイル交換

同じ故障が続くのは業界あるあるです。
昨年の秋頃から立て続けにイグニッションコイルの交換事例が続いてますね。

ご同業に聞くと車輪の回転数を測定する車速センサーやらエンジンの回転数を測るセンサーなども故障が続いて増えてると。
う~んなにかしら大きな動きで起こってるのか??と陰謀論大好きは私はいろいろ想像します。

これは携帯電話の5Gの電波が飛びだしたからなのでは?が今一番楽しい想像です(笑)

というのもイグニッションコイルも各種センサーも細かい電線を幾十にも巻き付けたいわゆる「コイル」と言われる部品構成です。

このコイルはアンテナの役目もするので外部からのいろんな電波に影響されやすく、コイル自身もいろいろ電波を発射するので廻りに迷惑を掛けないよう対策されてたりするのです。
なので4Gまでは影響なかったけど5Gになったから環境が変わった、というのが想像の中身です。

さてキューブですが走ってると何か振動してて車のあちらこちらの内装がビビる、という第一報で入庫。

自分が試運転してみると一発で「ああ1気筒死んでる」という判断で、工場に帰ってテスターで測定してみると間違いなく1気筒死んでる。

コンピューターに問い合わせてみるとやはり「1気筒死んでる」とのエラーコード。
診断機を接続して読み取れたエラーコードでも第2気筒のイグニッションコイルが異常というのがわかったので、お客さんに

・ ひとつだけ死んでますが全部で4個同時に働いてます。
・ ひとつ替えれば当面はいけますが残り3個が心配。
・ 全数交換が理想ですけどいかがなさいますか?

と打診。

まだまだ働いてもらわないといけないので末永く乗れるよう全数にてお願いします、との依頼を受けたので作業開始です。

ちなみに相互に影響し合う点火プラグは半年ほど前に全数交換してるので今回は割愛です。

さてこのエンジン、普通にプラグを替えたりイグニッションコイルを変えたりするたびに、その上に配置されてる吸気管をいちいち外さないといけないので整備士の間では大不評で有名なエンジンです。
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この状態になってやっと「交換作業」が始まります。
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今回は全数交換ですが少しでもコストを下げるために純正ではなく信頼置けるNGK製のイグニッションコイルをチョイス。
これは訳わからん中華製のメーカーとは品質が違う上に純正よりはリーズナブルの修理できるのでオススメです。
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NGKといえば点火プラグも作ってる自動車業界ではとても重要なメーカーです。
吉本興業のなんばグランド花月のNGKとは違います(笑)

型番はこれで部品商ルートではなくともアマゾンでも売ってたりします
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イグニッションコイルを外すのですから念のため半年前に替えた点火プラグも点検。
異常なしだったので再度取り付けておきます。
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あとは来た道を帰って組立ればいいのです。
実はこの吸気管廻りのパッキンはプラグを替えたときに一度交換したのです。

整備の基本としてパッキン類の再使用は絶対不可ですから一度外したらもったいないようですが再度交換です。
すべてはお客さんの二度手間を防ぎ再整備しないための鉄則です。
つい「まだいけるだろう」と使ってしまいたい欲望に負けてしまいそうですが・・・
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整備が終わったのち、キューブはスムーズにエンジンが廻り変な振動もなく甦りました。

さて試運転前にタイヤの空気圧の点検でも・・・と思ったらビス踏んでました。
中まで到達してなければ良いのになあと点検すると泡吹いてパンク決定です。
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というわけでパンク修理も追加してキューブはお客さんの元へ帰って行きました。
少しでも長くお客さんの役に立ってね~

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大阪府泉大津市本町5-23
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ブレーキローター研磨機稼働開始しました

自動車のブレーキには大きく分けるとディスクブレーキとドラムブレーキがあります。
トラックやバスになるとリターダー方式とか他の方法も出てきますがうちでは乗用車がほとんどなので上記の2方式のブレーキしか整備しません。
ディスクブレーキを前後に備えた車と前はディスク後ろはドラムというのがほとんどです。
すんごい昔の軽自動車などで前も後ろもドラムブレーキという車も見ますが・・・
そしてユーザーさんは乗ってるお車のブレーキの形を知らないというのも事実。
図解で説明して整備後の写真を使った説明で初めて自分の車のブレーキとご対面、という人がほとんどで、またそれを知った方は結構お喜びになられます。
「自分の車ってこうなってたのか」って。特に女性。
整備業の方々は時間に追われてるのが実態ですができれば
「もっとユーザーさんに説明してあげないと」
と常々思ってます。
さてそのディスクブレーキなのですがこんな形をしています。
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この銀色のローターと呼ばれる部分はブレーキを使い続けるとだんだん薄くなっていきます。
それを挟み付けてるブレーキパッドと呼ばれる部分も減っていきます。
ブレーキパッドは減れば交換することで新品になりますが、ローターと呼ばれる部分は余り注目されません。
減るといっても厚みが半分になることもないですし、特に国産車はほとんど減らないと言っても過言ではありません。
ただ減らないだけであって厚みが「まだら」に減っていくので同じ力でブレーキを踏んでると、効く部分と効かない部分が現れます。
分厚いところはよく効いて薄くなったところは効かなくて、それが交互に出てくるようになります。
するとブレーキを踏んで減速し始めたときに前後に揺すられたような効き味になってきます。
ひどい車はハンドルが左右に揺さぶられたようにもなります。
なのでそうなったブレーキローターは最低の厚み限度を超えない範囲で「修正」してあげると安定した効き味と新車の時のブレーキフィーリングが甦ります。
その修正するマシンをGETして稼働開始しました!
スター製 ディスク研磨機。
ローター研磨機ではかなりのシェアを誇っている名器です。
他の工場で使っていたのを譲ってもらったのですが、しばらく放置されていたのか本来動かなければならない部分とかがさび付いて固着してたので仕事の合間を見て少しずつ手入れをして使えるようにしてきました。
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そして何枚か不要になったローターで練習してましたが、本日ローターがいびつに摩耗した状態のお車が入庫して当店として初出番となりデビューしました(祝)
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動画も載せてみます。
回転してる部分で波打ってるのが見えると思いますが厚みが不均一になってるので刃の当たるところと当たらないところがわかると思います。
これを均一に出来ればブレーキは復活します。

そして片側の研磨修整が終わりました。
左が修正後、右がこれからのローターです。
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ブレーキパッドの交換とローターの研磨修整がセットでブレーキのフィーリングは格別に変わります。
この先も車検で入庫された方やブレーキパッド交換時にオススメしていこうかと思ってます。
ご同業の中でもローターを研磨修整するということに賛否というか「今どき中華製のローターが格安であるので研磨修整するよりも交換した方が安い」というお話しをされる方も居られますが、安いのは軽自動車やコンパクトカーまでですよね。
そのうえ、自分の整備歴の中でも中華製は新品から歪んでるのを経験したことがあります。
コスト掛けずに製作するのですからどこかで品質に影響してきます。
ローターはブレーキを掛けるときに熱が入っていきます。
新品ローターの場合それが原因で使い始めてしばらくすると歪む場合があります。
そうなると何のために新品にしたのか?となります。
高級なブランドのローターはあらかじめ熱処理をしてから出荷してる商品があるほどです。
それなら新車から使って一度熱の入ったローターを研磨修整する方が熱処理済みローター」が手に入ったのも同然ですよね。
そういう観点からも当店はこの研磨機がないときから専門業者への外注でローター研磨修整を優先してお客さんに提供してきました。
この先は手元で同じものを提供できる体制が整ったということです。
研磨機はずっと前から欲しくてずっと指をくわえてみてました。(価格が高い)
この度縁があってうちのお店にやってきました。
どうぞこの快適なフィーリングを味わっていただきたいと思います。
※ 泉大津 高石 岸和田 近辺、お近くのご同業の方も急ぎの案件があれば一度ご相談ください!
※ ローターを外して持ち込んでいただければ対応いたします。
※ 国産乗用車、商用車対応
※ 輸入車はノウハウがありません。 大型車もノウハウはありません。
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ハスラーやラパンのヘッドライト球交換のリコール

ハスラー MR31S 平成26年式 11万㎞
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リコール作業。
内容はヘッドライト球(HID球)とイグナイターの接点部分に不純物が溜まっていずれヘッドライトが点かなくなる、ということでヘッドライト球とイグナイターをセットで交換ということです。
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作業そのものは割とサクサク進むはずなんですが、きっちり症状が発生しててHID球とイグナイターを分離するときに固着してました。
外してみるとたしかに異変が起こってました。
こういうリコールは作業後すっきりしますね。
手当てしてよかったね、とハスラーに語りかけながらの作業です ♪
他人さんは見ない方がいいです(笑)
新旧比較画像上げときます。
何やら白っぽい不純物らしきものが発生して堆積してますね。
何も付いてないのが新品です。
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運転席側は発生した物質で球とイグナイターが固着してて外すときにちょっと手間取りました。
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運転席側がひどくてこちらは助手席側でちょっとだけましでしたが起こってる症状は一緒ですね。
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ついでにこのハスラーは同時にサービスキャンペーンでバックドアのバランサー(私はバックドアダンパーといいますが・・・)も交換対象になってたので同時に作業。
製造工程が悪くて筒の中のガスが抜けてバックドアを持ち上げられなくなる、との内容です。
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まあいつもブログで申してますがリコールやらサービスキャンペーンは決して後ろ向きに捉えるのではなく不具合の場所をメーカーが手当てしてくれる「無償バージョンアップ」ですから、これでまたひとつ故障する箇所が減って安心して末永く乗れるというありがたい話ととらえましょう!!
スズキ車の乗っておられてリコールなどの案内が来て、
・ディーラーは予約で満タン
・買った販売店が遠い
・担当営業マンがやめてしまって店と疎遠
などなどいろんな理由でじゃまくさいな-と思っておられる泉大津近辺のご近所の方は一度うちに相談してみてください。
なにかしらお世話できるかもしれません。
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2021年 令和3年 営業スタートします

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1月6日(水)より新年の営業をスタートします。
今年もよろしくお願いします。