スズキ バレーノ 車検 ブレーキ廻りの整備

スズキ バレーノ 平成29年式 約4万㎞
車検でご入庫です。

 

普段の自動車メンテについては充分ご理解のあるユーザーさんなので基本的な消耗品は自己メンテ。
当方ではブレーキ廻りなどを手入れさせていただきました。

ホイルを外しブレーキ廻りを目視。
第一印象としては大阪を走ってる車としては錆が多め。
これはこのお車の使用環境で潮風の影響ですね。

ブレーキのパッドは残りそろそろ交換の準備をしておこうかなという段階。
リヤのブレーキシューは残量まだまだOK。
距離からするとスタンダードな状態です。

 

という状況をつかむためには後ブレーキはブレーキドラムを外さないといけないのですが、錆が多めなので結構固着してます。
車検をお世話させていただくのは2回目なので前回車検時にはそれなりに固着対策はしてますが使用環境によっては固着の方が勝ってしまいますね。
なので取り外し用のサービスホールにボルトをねじ込んで物理的に力技で外します。

外したあとのハブは錆びてます。
これが固着の原因なので錆落としは必須。

 

ブレーキドラムの錆は機能的に問題ないレベルですが自分自身の基準に当てはめると気になるので錆落とし&防錆は次回までの固着対策としてやっておきます。
もちろんその前にはブレーキ内部のシューあたりの摩耗粉落としも。

 

前のブレーキも錆落としと各部清掃。

 

フロントブレーキキャリパーとピストンの間に錆が発生してないかピストンを伸ばして点検。
伸ばしたついでにピストンの摺動をよくするため専用のグリスを注入。
そのグリスを行き渡らせるためにピストンを初期位置まで押し込んで同時に動きがなめらかなのかを確認。

 

キャリパースライドピンと呼ばれる部品は若干の錆発生してました。
ここが錆びて固着するとブレーキの効きに影響するのできっちり手当てしておかないとだめです。
ピンの入る穴の内部をしっかり清掃して、ピンにもきっちりグリスを塗って所定の位置に戻します。
そしてブレーキ全体を復元して前回りのブレーキも完成。

スライドピンは低価格車検ではコストと時間の兼ね合いで省略されがちな部分です。
うちで管理させてもらってる車は固着まで行ってるのは見たことないですが、他所からやってきたお車では固まってしまった状態で入庫してくるのも散見します。

 

ブレーキ廻りの仕上げはブレーキフルードの交換。
これも地味な消耗品ですがそこそこ大事な働きをしてるので車検ごとには交換するようにした方が余計な故障を発生させないで済みますよ。
最初は透明、使ってると黄色くなってきます。

 

ご用命の中にエンジンオイルの交換があったので作業。
ドレンボルトを抜いても全部のオイルが出てこないので真鍮パイプを曲げたオリジナル工具(笑)を使ってオイルパンの底に残ってるオイルを吸引してます。
これなら全量交換できます。
バレーノは残りが多めで、400ccほど抜けました。
全量が3リットルぐらいなので普通にやってたら90%しか抜けてないことになりますよ。

 

整備はこれでほぼ終了です。
バレーノはしっかり通勤の足として働いてくれることでしょう。

 

あとついでにバレーノの配線の中で初めて見るコネクターを発見したのでどういう風に外すのかと実践してみました。
普通にロックを押しても全然抜けなくてしばし思案してしまいました。

よ~くみてたらこの黄色を何とかすればいけそうと気付きごそごそして答がわかりました。
黄色を一旦引き出して底から真ん中のロックを押すんですね。

 

わかってしまえば「な~んやそうなってるのか」ですが何事も新しいタイプと遭遇すると最初は手順が引っかかります。

また1つコネクターの抜き方を勉強できました。

つぎからは大丈夫!

 

 


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カテゴリー: スズキ車検   タグ:   作成者: てんちょー   この投稿のパーマリンク

てんちょー について

専門家や職人は仕事の話をするときに専門用語やら隠語を使わないとお客さんと会話できないという習性に疑問を持ち、自動車に関して自分の知ってることや機械の原理をいかにわかるように説明できるかを考え続けてるちょっと変わった自動車修理の職人。 仕事の質ももちろん、その仕事の内容をお客さんに理解してもらうことを自分自身の生き甲斐にしてるおっさんである。

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