スズキのソリオなど リコールのリコール

スズキの普通車(ソリオとか)のエンジン制御プログラムの不具合でアイドリングストップ後の制御に問題があると言うことで先日制御プログラムをバージョンアップするというリコールが発表されウチでも数台施工しました。
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が、そのバージョンアップ(自動車業界ではリプログラミング略してリプロ)プログラムにまたまた不具合があるという失態をやらかしてしまい「リプロのリプロ」状態になってしまいました。
作業的にはスズキ専用の診断機を接続してプログラムを書き直すと言うだけなのですがお客さんにとっては手間が増えたことになりとても残念です。
ということでさっそく2台ほど作業しました。
対象車種はこちらのページから
ソリオ、スイフト、イグニス、クロスビーの改善対策について|スズキ
1台目は前回のリコール作業をした車両でバージョンは0004から0005ですね。
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もう一台は前回のリコール作業を受けてないうちにまた新しいのが来たという手間が1回のある意味ラッキーなお車(笑)
バージョンが0001から0005に上がりました。
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こう言うのを見てると自動車もパソコンの親戚になってきてるのがよくわかります。
機械ものなので不具合となると部品交換、と言う時代を経て今やプログラムの書き換えという作業が普通に行われるわけです。
また書き換えることで現れていた不具合が治ったりするわけですから昭和なおっさんは「すごいな~」と感心します。
スマホでも本体ソフトの書き換えとか言うお知らせが来たりします。
自動車業界でささやかれてるのは、こういうバージョンアップ作業がWi-Fiを使って書き換えが行われる時代がすぐそこまで来てる、ということ。
ナビ画面に「バージョンアップのお知らせ」とか言う文字列が表示され、おうちのガレージや走行中に携帯電話網の電波を使って自動的に書き換えが行われたりするようになるのではないでしょうか?
裏返しに、自動車の走行データーを自動車会社に吸い取られると言うことも普通になるんでしょう。
工事用の建設機械あたりではもう既に世界中で働いてるユンボの稼働状況などは会社に送信され、それを基にメンテナンスの指示が出るとか出ないとか・・・
スマホのデーターなんかどんどん吸い上げられてる時代ですから、個人情報ガー、なんていってられない時代です。
それよりも利便性を優先する社会になってますからね~
この先の自動車の進歩を考えるわくわくしてきますね。

ハスラーやラパンのヘッドライト球交換のリコール

ハスラー MR31S 平成26年式 11万㎞
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リコール作業。
内容はヘッドライト球(HID球)とイグナイターの接点部分に不純物が溜まっていずれヘッドライトが点かなくなる、ということでヘッドライト球とイグナイターをセットで交換ということです。
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作業そのものは割とサクサク進むはずなんですが、きっちり症状が発生しててHID球とイグナイターを分離するときに固着してました。
外してみるとたしかに異変が起こってました。
こういうリコールは作業後すっきりしますね。
手当てしてよかったね、とハスラーに語りかけながらの作業です ♪
他人さんは見ない方がいいです(笑)
新旧比較画像上げときます。
何やら白っぽい不純物らしきものが発生して堆積してますね。
何も付いてないのが新品です。
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運転席側は発生した物質で球とイグナイターが固着してて外すときにちょっと手間取りました。
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運転席側がひどくてこちらは助手席側でちょっとだけましでしたが起こってる症状は一緒ですね。
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ついでにこのハスラーは同時にサービスキャンペーンでバックドアのバランサー(私はバックドアダンパーといいますが・・・)も交換対象になってたので同時に作業。
製造工程が悪くて筒の中のガスが抜けてバックドアを持ち上げられなくなる、との内容です。
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まあいつもブログで申してますがリコールやらサービスキャンペーンは決して後ろ向きに捉えるのではなく不具合の場所をメーカーが手当てしてくれる「無償バージョンアップ」ですから、これでまたひとつ故障する箇所が減って安心して末永く乗れるというありがたい話ととらえましょう!!
スズキ車の乗っておられてリコールなどの案内が来て、
・ディーラーは予約で満タン
・買った販売店が遠い
・担当営業マンがやめてしまって店と疎遠
などなどいろんな理由でじゃまくさいな-と思っておられる泉大津近辺のご近所の方は一度うちに相談してみてください。
なにかしらお世話できるかもしれません。
————————————–
595-0063
大阪府泉大津市本町5-23
二葉モータース
TEL 0725-32-1741
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スズキ スプリングのリコール ほんとに錆びてた

スズキのフロントスプリングが錆びて折れるかも・・というリコール
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メーカーの発表ページ
ワゴンR、スペーシア、アルト ラパン、MRワゴンのリコールについて|スズキ
いろいろリコール作業はしますが、「~の恐れがあります」という症状をあまり見ることはなく、
何も起こってないけど具合が悪くなった車があるんやろうからリコールになってるんやろな。
ぐらいに思うことが多いです。
しかし今回、スズキのスプリングに対するリコールは作業してて、「ああこれか」という症状を見ることが出来ました。
なかなか症状を見られるのは珍しく「やっぱり言うとおりやな」とちょっと感動したり・・・
4台作業しましたがこの車が一番走行距離が多いこともあって他車に比べて錆が進んでいたようです。
スズキ ワゴンRスティングレー 平成26年 走行11万㎞
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スプリングと同時にクランクプーリーボルトも作業。
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そしてスプリング交換作業に着手して、外したスプリングは塗装がはげて錆びてました
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ショックアブソーバーと接触する部分とスプリング自ら接触する部分の2箇所。
我々が「ショックの皿」と呼ぶ部分とスプリングが接する部分が特にひどい。
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新しい部品は錆びるであろう部分にしっかりとチューブが巻かれ皿とスプリングが直接接することのないように対策された部品です。
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大阪などは凍結防止剤をまく地域が限られるため「塩害」は少なくてこれで済んでますが、積雪地帯や離島など塩害の多い地域ではあっと言う間に腐食が進んでスプリングが折れてしまうんだろうなと想像します。
日本全国に車を販売するメーカーも大変です。
ともかく折れる前に手当てできて良かったですね!!
何度も言いますが
リコールは欠陥
という暗いイメージは捨てて
「無償バージョンアップ」を受けて得をした
という前向きな気持ちで行きましょう。

2020年6月18日発表ワゴンR スペーシア ラパン MRワゴン ハスラーなどのリコール

スズキからの今回のリコール
まず一つ目は
フロントのサスペンション(足まわり)のスプリングが折れるかも?
というもの。
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スプリングは鉄材料を曲げてスプリングにしますが、鉄なので防錆塗装をしないと錆びます。
とくに凍結防止剤をまく地域の方の足まわりの錆び方はそうじゃない地域の方の想像を遙かに超えるぐらい錆びます。
錆びた上に最後はぼろぼろになって部品が折れたり車体の床が破れたりフレームと言われる骨格部分が朽ち果てたり・・・
そういう状況でスプリングに施されてる防錆塗装に不具合があって最終的にはスプリングが折れる、というのが症状の内容。
なので
対象となってる車輛のスプリングを対策されたものに交換しますよ、
というのがリコール内容。
対象車種はおおよそ
ワゴンR、スペーシア、アルト ラパン、MRワゴンあたりの平成25年から27年あたりのお車
メーカの詳しいページはここ ↓

ワゴンR、スペーシア、アルト ラパン、MRワゴンのリコールについて|スズキ

スズキ株式会社は、ワゴンR、スペーシア、アルト ラパン、MRワゴンについて、下記のリコールを国土交通省に届け出いたしました。ご愛用の皆さまには、大変ご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。 …


同時に発表されたもう一つリコールは
エンジンのクランクプーリーを締め付けてるボルトの形状にまずいのがあって緩んでるかも?
というもの。
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ネジというのは太さであったり長さであったり目的に応じていろいろ設計されて、これまた無駄がないようにサイズが決められています。
ネジの材質もいろいろ検討されて使用されています。
締め付ける力もきっちりと決められています。
けれどもいろんな要素の選択ミスをおかすと折れたり緩んだりしてしまうデリケートな面も持ち合わせています。
今回のケースは
ネジ山の形状の不具合があってちゃんと締め付けていても緩んでしまうかも?
という内容です。
リコール発表資料では344台見つかったとか。。
この部分が緩むともちろん走行不能になりますし、緩んだら結構あと処理が大変で大がかりな修理に繋がってしまいますので、我々も修理の都合で外す事があっても最後の締付には気を遣う部分です。
対象車種は
アルト、ワゴンR、MRワゴン、スペーシア、ハスラーの平成24年から27年ぐらいのお車
メーカーの詳しいページはここ ↓

アルト、ワゴンR、MRワゴン、スペーシア、ハスラーのリコールについて|スズキ

スズキ株式会社は、アルト、ワゴンR、MRワゴン、スペーシア、ハスラーについて、下記のリコールを国土交通省に届け出いたしました。ご愛用の皆さまには、大変ご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。 …


どちらも愛車の【車体番号】がわかれば対象車かどうかご自分で調べられます。
車検証に車体番号は記載されています。
検索システムもあります。
リコール・改善対策・サービスキャンペーン 対象車両検索
また対象車になっておればスズキから順次案内が届くでしょう。
最近のリコールはほんとに「コストダウンのやり過ぎ」が原因なのが多すぎて悲しいです。
耐久性のある素晴らしい日本車はなりを潜めてしまったんでしょうか?
こういう仕事をしてるのでメーカー側の立場もわからんではないですが、何かしら寂しい気持ちです。
設計上想定できない範囲のことも、市販してみてわかった、ということも多々有るとは思います。
楽しく安心安全に乗れる自動車がこの世にあふれることを願ってます。

スズキキャリイのインターミディエイトギヤボックスのサービスキャンペーン

キャリイは改善対策があります。
対象車が入庫したので作業。
http://www.suzuki.co.jp/recall/car/2017/0727/
不具合の内容はハンドルの回転軸の防水・防塵が不十分なためギヤボックスに水やら異物が浸入して錆びたり痛んだりするのでその対策、と言うことです。



取り外したインターミディエイトギヤボックスはこんな部品です。
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カバーを外して点検すると想定されたとおりの状態・・・・
この状態からゴミやら砂やら水分がギヤボックスに中に浸入していくのは納得です。
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作業マニュアルにも「ここが汚れてたらまず清掃」という指示が。
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防塵・防水対策の作業をしっかりやって組み上がりました。
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見た目にもしっかり隙間がなくなったようですね。
これで大丈夫!
うちのお店ではサービスキャンペーンなどの改善対策は
「無償バージョンアップ」
もしくは
「重要な更新」
と表現します。(しても良いと思ってます)
パソコンとやってることは一緒ですね。
マイクロソフトはこういう表現を選んだのはほんとに賢いと思ってます。
欠陥対策とか改善対策とか言うとネガティブに聞こえますからね。
あとこの対策作業をするときにフロアマットをめくったら床板にサビが始まってたので防錆を兼ねて亜鉛塗装しておきました。
工事現場などぬかるんだ場所で使われるトラックはこういう一手間が寿命を延ばす方法です。
うちのお店に全幅の信頼を置いてくださってるVIPユーザーなのでスペシャルサービスです(笑)
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自動車に限らず製造業というのはコストとの戦いで、いかに最低限で最大の効果を生むかという設計で凌を削ってます。
しかしややもするとその行きすぎたコストダウン設計が不具合を起こすことがあります。
その境界を限界まで見極めるのも製造業における設計の妙なんでしょうけどがんばりすぎると不具合を起こしてしまいます。
今回も作業もしたあとで「コストと性能のせめぎ合いが裏目に出たな~」、という感覚。
けれど実際商品を作ってない自分が言うのはおこがましい話です・・・・・
もの作りに携わってる全ての人に敬礼。
そして対策方法を考えた人にもっと尊敬。
が、正直な感想です。

ワゴンR パレット ラパンなどのエアコンコンプレッサーのリコール

ワゴンR、パレット、ラパンなどのエアコンコンプレッサーに対する平成28年3月4日発表のリコールの案内が届き始めてます。
該当車種に乗っておられて案内が届いたらスズキディーラーのみならず当店でも対応できます。
大きく分けると、点検の上その場でOKなお車と、手当の必要なお車があります。その判断をさせて頂きます。
別にうちで購入されたお車に限らず、他店で購入、もしくは中古車で購入された方でも遠慮なくお問い合わせ下さい。
スズキのリコールページ ↓
http://www.suzuki.co.jp/about/recall/2016/0303/index.html