エアコンガスの補充量の管理とクリーナーによるガスクリーニングを同時に行える優れものの機器を導入しました。
デンゲン製
エコマックスジュニアⅡ
Eco Max Jr.Ⅱ
写真の通りこの機械が何をするかというと
++全自動でエアコンガスを回収して再生して充填する装置++
エアコンガスが以前の記事でも少し書きましたが、現在は「重量管理」
つまりは重さでガス量を監視することになっています。
以前であれば
「ガス圧」
とか
「ガス管の中をのぞき窓から見て、泡の量で推測する」
という方法でした。
しかしそれではあくまでも「だいたいこれぐらい」しか量れません。
しかも最近の車はその決まった量で最大限エアコンが働くように設計されているので、ガスの量が多くても少なくてもエアコンの能力は下がってしまうのです。
整備する側もその許される誤差内にガス量を調整してこそプロの仕事と思えるのです。
なのでただでさえ夏の気温が高い大阪で整備業をやってるのですから、少しでも快適な夏を迎えてもらえるようにきっちりとしたエアコンガス量の管理をしていきたいと思います。
エコマックスジュニアⅡをお車につなぎます。
前回の記事でご紹介した日産ノートに実験台になって頂きました。
夏場はエアコンの冷えにパンチがない、との自己申告がありました。
いまの気温ではなかなかその症状を把握することはしにくいのですが取りあえず吹き出し口の温度測定。
その測定条件は
1,窓、ドア全開
2,風量最大
3,吹き出し口は「顔」
4、内気循環モード
と決まっています。
それで測ると5度くらいですね。
では作業スタート
一旦エアコンシステム配管内の既存のガスを全て回収します。
最初は内部の圧力で自然に機械の中に入ってきますが、最後はそのまま配管内が真空状態になるまで徹底して引き抜きます。
このとき規定量を回収できるのが普通なのですが、そこまで回収できないということは、いままでの使用過程でガスが少しずつ洩れてたということになります。
真空引きにはもう一つ意味があって、配管内の水分も真空状態で「蒸発」して一緒に出てきますので配管内の水分を除去できます。
真空にするのはエアコン整備では基本中の基本です。
真空引きが終わると回収したガスの不純物をクリーナーで除去しながら車両に戻していきます。
このとき規定量より回収できたガス量が少ない場合、自動的に新しいガス缶より補充して規定量を充填します。
ここが素晴らしい仕組みだと思います。
そして登録から9年、6万キロ走ったノートは、規定量450グラムのところ
300グラムしか回収できませんでした。
この300グラムのクリーニングされたガスと、足らない150グラムを120グラムの追加のフロンガスとエアコンパワーダウン抑制剤30グラム分として、合計450グラム再充填。
この結果吹き出し温度が、この時期にしては大きいと言える「1度」下がりました。
これが夏場なら3~4度の違いになると思われます。
ガスの量が規定量の3分の2になっていたのですから、夏場に能力不足になって冷えも悪かったと思います。
そのほか参考までに自社のデーター取りのために数台実験してみました。
平成15年式 スズキ ワゴンR
規定量530グラムで80グラム不足。
ちなみに1年前エアコン修理済み。
平成16年式 ホンダ ライフ
規定量400グラムで130グラム不足
平成22年式 ニッサン OTTI(三菱EKワゴン)
規定量380グラムで60グラム不足
おおよそ5年過ぎればそろそろ点検、規定量への補充が必要なってくるようです。
ホンダライフも3分の2ほどになってましたね。
もちろんエアコンの冷えはガスの量だけでなく、ガス圧力やらエアコンフィルターの詰まりなど総合的に判断しなければなりませんので、まずはその基本的な点検からします。
それからこの機械の出番です。
これから暖かく、いやいやあの暑い季節がやってきます。
エアコンガス量の管理&ガスのリフレッシュをして夏を迎えましょう!!
595-0063
大阪府泉大津市本町5-23
二葉モータース
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