プレサージュ クランクポジションセンサー不良

日産プレサージュ、TU31 平成15年10月登録 走行約55000㎞
走行中にエンジン不調になり、エンジンチェックランプが点灯。
信号で止まったらエンジンも止まって、しばらく再始動できず。
間を置いてエンジンかけたら掛かったので家まで帰ってきた、との第一報。
チェックランプ点灯、エンジンが止まる、QR25型エンジン、直感でエンジン回転を監視するセンサーかな?とは想像してみますが、あくまでも想像。
エンジンをかけてみると普通に掛かる。
チェックランプは消えない。
ということで国産車診断に長けてる「G-scan」という診断機を接続。
本当にこの診断機は使いやすいです。
一通りチェックしてみます。
ss-DSC_0465.jpg
なにやらいろんな故障コードが合計6個。
一つ一つ見て見ます。
オートマチックトランスミッションをコントロールする部分
ss-DSC_0467.jpg
記憶電源供給停止、つまりはバッテリーが上がったか、バックアップとらずにバッテリーを外したか、ということです。
これは問題ないので消去。
オートスライドドアコントローラーの故障コード。
ss-DSC_0469.jpg
過去にモーターが引っかかったか、誤検出と思われるのでこれも消去。
そしてお目当てのエンジンコントロール
ss-DSC_0466.jpg
やっぱりか・・・
という感じです。
直感は当たってましたね。
この状態を感知したときの車の状態。
ss-DSC_0470.jpg
水温が89度、スピードが56㎞/h、エンジン回転1536回転、あたりの数字から完全に暖機が終わって普通に走行中センサーに異常が起こった、と判断できますのでお客さんの言う「走行中にエンジンに異変を感じた」というお話しとも合致します。
とはいうものの診断機では「働いてない」というのはわかりますが、さてそれがセンサーが問題なのか、配線が問題なのか、そのほかが原因なのかは調べていかなければなりませんので万能ではありません。
とりあえず「系統」のヒントをくれるのでそれにも続いて電気が来てるか?来てないか?などアナログな診断をします。
今回はそのあたりはオールグリーンだったのでセンサーそのものの劣化という判断をして交換することに決定。
センサーはエンジンの上側のカムシャフトセンサーも同時交換がセオリー。
ss-P1080856.jpg
新旧のセンサー
ss-P1080872.jpg
何度か改良されているらしく、形状、部品番号ともに変更されてました。
部品取り付け後、故障コードを消去(これ大事!)
そして試運転。
故障コードが増えてないかを確認後プレサージュはお客さんの元へ帰って行きました。
実はこの回転を監視するセンサーはあらゆるメーカーで不具合が出てます。
不具合に発展する、しない、にはいろんな車の使い方とかの要素があるようでみんな不具合が発生する、と言うわけではないようです。
たくさん距離走ってるけど不具合が出てない車もありますし、またその逆も・・・・
ただどうも部品自体に根本的な構造の問題があるようですね。
メーカーまたいでリコールの原因にもなっている部品です。
センサーをつくってるところが自動車メーカー全てに納入してるのではないのかなあ、とも思います。
とある部品メーカーが画期的なアイデアの部品を作る。

それが安くてなおかつ使いやすいので、自動車メーカーが採用する。

人気商品なのであらゆるメーカーが採用する。

その部品に不具合発生・・・・リコールが数十万台に膨らむ。
こういう裏面もあると言うことですね。
つい最近の「助手席エアバッグのリコール」も全メーカーまたいでのリコールです。
納入した会社のエアバック装置に採用が集中してたのですから致し方ないですね。
独り言・・・
日本ではリコールを「重要な更新」と言えないんでしょうか??


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カテゴリー: 修理   作成者: てんちょー パーマリンク

てんちょー について

専門家や職人は仕事の話をするときに専門用語やら隠語を使わないとお客さんと会話できないという習性に疑問を持ち、自動車に関して自分の知ってることや機械の原理をいかにわかるように説明できるかを考え続けてるちょっと変わった自動車修理の職人。 仕事の質ももちろん、その仕事の内容をお客さんに理解してもらうことを自分自身の生き甲斐にしてるおっさんである。

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