ワゴンR エアコンが冷えない MH34S

エアコン冷え不良のシーズンまっただ中でお問い合わせ・相談が連日続いてます。
そんな中 ワゴンR MH34S なにかしら冷えてるような風は出てるけど明らかに冷えてる感じがしないと言うことでご相談を受けました。

明らかに冷えてないのでいろいろ測定器具を装着。
スナップオン社製カーエアコンサービスステーションデュアルは圧力計も装備されてますのでいろんな装置をつながずとも総合的に診断器具として使えますので便利。

この日の気温はおおよそ33℃

吹き出し口の温度は約28℃

あきらかに冷えてない

その時の圧力は

エアコン整備を常々されてる整備士ならこの数字で『ガスが足りない』は判断できますね。
では『どれほど足りない』はなかなか当てられないのがガスの量です。
某カー用品量販店やスタンドとか慣れてない整備士ならこの数字でも『ガスは入ってます』とかいいそうです。
自分でもこのメーターの指示値で「どれほど足りない」と聞かれても答えられないのがガス量なんですよね。

ガスの量を診断するには

いったんガスを回収して精密なはかりでその重さを量る

しかないです。

ということで、少なそう、を前提に回収してみました。

するとワゴンRからは35gしか出てきませんでした。

これが新車から自然に減ってこれほどしか残ってなかったのか、どこかが漏れて減ってるのか中古車購入のご新規さんなので整備歴がわかりません。

ユーザさんにも

タイヤの空気と一緒で気体は自然に抜けてしまいます。
それが自然に抜けただけなら足せばまた使えますがもしこれが釘を踏んでパンクしていたのならまずはパンク修理からですね。

と説明しました。

その上で今回はガスを規定量にチャージしますがパンクを見つけるのは同時に注入する蛍光剤を使います。
しばらく走ってください

との了承のもとガスチャージしました。

規定量チャージしたあとの指示値です

最初と見た目何にも変わりませんね。
規定量320±20gに対しての35gですから『ほとんど無い』という状態と、正常な量になったあとの圧力計の指示値は高圧側の数字が正常になっただけです。
ガスの量は圧力計だけでは見分けるのが難しいです。

吹き出し温度は

スズキ車ではこのあたりで低温側のスイッチが切れますから正常な温度まで冷えるようになりました。

ガスが足りなくて冷えなくなるのは当たり前なのですが、以外に軽自動車クラスは100gあたりまでは結構冷えるように感じます。(冷えてないことにユーザーさんは気づいてない)
でもその時のエアコンシステムは少ないガスで全力で働いてるので部品に無理が掛かり、結果的にエアコンの故障に繋がります。

冷えてると言ってもぎりぎりなのか正常なのかでその先のコストが変わってくるのでタイヤの空気圧(つまりは空気量)を見る人は多いですがエアコンシステム内のガスの量にも気をかけてくださいね。
せっかく縁があって一緒の居る愛車なのですからペットと同じだと思います。
いつも健康に気を掛けてあげてください。
ついでと言ってはついでですがエンジンオイルの管理は基本中の基本と呼べる健康管理です。

※ 一週間後ワゴンRのオーナーさんは今度はタイヤのパンクでご来店。
ご縁があって再度お世話させてもらえました。
エアコンは今のとこ絶好調に冷えてると言うことでした。
ガスが自然に減ってたことをお祈りしております・・・・・

 

1234yfガス用添加剤 NC-200 施工しました

先日、nutec製 1234yfガス用のNC-200添加剤が入荷しましたというブログをアップしましたそうすると早速そのブログを見てお問い合わせがあり施工第1号として入庫いただけました。
わざわざ奈良からおいでいただきましてありがたいお話しです。

90ノアですね。
ガスは1234yf。
純粋なガソリン車ですので機械式コンプレッサーでした。

作業そのものはオーソドックスにカーステーションサービスデュアルにお任せと言ったところですがホース類が1234yf用のセクションを使うので普段よりは新鮮です。

そして添加剤は1234yfガス用のnutec NC-200です

施工後のアイドリング状態のガス圧。
気温に対していたって教科書通りの値です。

施工前に同じ状態で8.9℃だったので冷えるようになってます。

回収量がほぼ規定通りだったので優秀なお車ですね。
もうそれなりの台数の1234yfガスを施工し始めてますが3年走って66%の回収率だったお車もあります。
メーカによる違いではなくそれぞれの個体差という感触です。
まあそれぞれですね~

遠いところわざわざうちを訪ねてきてくださりありがとうございました。