ネットから車検後入庫頂きました。

ダイハツムーブ L900S 平成13年5月 走行91000㎞
ネットの検索で近所の当店を見つけていただいて事前見積の上、作業させていただきました。
見積の段階で、
「タイミングベルト交換」と
「ドライブシャフトブーツ左右破れ」
は作業させていただくという打ち合わせでご入庫いただきました。
ブレーキまわりは分解の上判断させて頂きますという流れでした。
作業内容をオーナー様にご報告を兼ねて・・・・
まずはタイミングベルト交換。
この中に目的のベルトが。
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というわけで分解。
ベルトの交換
ウォーターポンプ交換
シャフトのオイルシール交換
と言う王道セットでの作業です。
ここで安さを追求して作業を省略すると後日必ず同じぐらいの手順な作業が必要になり安物買いの銭失いになります。
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お次は点火プラグ
オーナーさんもそこそこお車のメンテについては理解をされてる方で、「そういえばプラグは長いこと替えてないような・・・」と言うお返事でしたので確認してみると当たってました。
左側が古いプラグ。
電極が摩耗してすきまが広がってるのがわかりますね。
要交換です。
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お次はブレーキ。
まずは後ブレーキ
分解してきれいに清掃します。
残量4割というところ。
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そして前ブレーキ。
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残量はこれまた4割、と言うところですが気になるのは中央部の錆。
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この原因は汎用ホイルにありがちなのですが、いろんな車に使うようにするため中央部の穴を一番大きな車種に会わせて作ってあります。
ここに雨水がたまって錆を発生させます。
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本来であればここに車種ごとに「ハブリング」という部品を使ってすきまを埋めるのが正しいホイルの使い方。
ハブリングを使うことで車軸とホイルが一体化し真円度が増すため高速走行時にハンドルブレが少なくなるという効果も期待できます。
と言うわけで錆びて固着してしまったブレーキローターを分解。
出来るだけ固着しないようにいろいろ方策をとります。
でないともしブレーキローター交換の必要が出た時にこの状態を放置すると、もっとひどく固着してる状態になるので、いずれ行わなければならない次回の整備のための下準備をします。
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錆をとったあとはモリブデン潤滑剤の粉末スプレーを吹きかけて固着を防止します。
そしてブレーキパッドのスライド部分注油、スライドピンと呼ばれる部分に注油。
パッドとキャリパーを自由に動かすことでブレーキの効きとパッドの片減りを防止。
他社で車検してたお車はこのあたりの作業を省略してるケース多いので固まって重くなってる場合が多いです。
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前ブレーキ組み立て完了。
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後ブレーキも組み立て完了
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そしてブレーキオイル(フルードとも言いますが)交換しようとスポイトでタンクから古い液を抜いてみるとこれまたびっくり (゚Д゚)
こんな色のブレーキオイルを見たことがありません。
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他工場での過去の整備歴を見てみても過去3回2年ごとに(つまり6年間)交換済みと記載されてるのですが、うわべだけの液だけ交換してたのかなと邪推してしまいます。
三~四回液を入れて黒いヘドロ成分を巻き上げては吸い出す、を繰り返してやっと本来のタンクに・・・
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ちなみに本来のブレーキオイルはこんな色です。
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というわけでしっかり中身が交換されました。
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まだまだあります。
次はドライブシャフトのブーツ交換。
before
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after
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交換された古いブーツ
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エンジンオイル交換とオイルフィルター交換
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エアコンのフィルター。
これも長期間交換されてません。
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マフラーがエンジンとの接合部分で「キュキュキュキュ」鳴いていたので、分解してモリブデン潤滑剤を使って音止めしておきました。
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このあたりでやっとメンテ作業の目処が付きました。
あとは車検場で無事合格!!
泉大津市のS様
だいたい納品書の内容はこんな作業でした。
当店をお選び頂いてありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

キューブ AZ10 ABS警告灯点灯

日産キューブ AZ10 平成12年式 距離25000㎞。
ABSの警告灯が光ってるという第一報。
近くなのでスキャンツール(診断機)を持って診断に・・・
警告灯が点いてたのに消えた、とかだと診断に時間が掛かったりするけれど点灯中なら必ず診断機で故障記録を引っ張り出せます。
つないでABS系統の故障記録を見ると
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最後の欄に「現在」とでてるということは今も故障状態が続いてると言うこと。
左後輪のセンサーから信号が来てない・・・
年式の割にびっくりするほど走ってない車ですから「そんなこともあるんかなあ?」と半信半疑。
便利なことに診断機を繋いで車を動かして各車輪センサーが感知してる「車速」を数字で見ることが出来ますので、ガレージの中で動かしてみると、他の車輪は3㎞/hとか出るのにやっぱり左後輪からの信号は「0㎞」。
やっぱりこれは左後輪の車速センサーが壊れたなあ、ということでそのままお客さんのガレージで左後輪内側をのぞいてみると
なんじゃ~
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!! 線が抜けとるやん。
これではたしかに信号来ません(笑)
もうちょっとよく見ると
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どうやら地面から何か突起物があって偶然そこに配線が引っかかって断線した様子。
配線修理は無理なのでセンサーと配線一式交換で解決!!
診断機のおかげで「左後輪の異常」という事がわかるだけでも診断時間が大幅に助かります。
設備投資の甲斐がありました \(^^)/

パソコン本体とOSの入れ替え

パソコンが好きな故、WindowsXPからのOSの入れ替えがどれほど大変かと言うことがわかってるのでWinodwsVistaのときもwindows7がでたときもWindows8がでたときもずっと見過ごして今まで来ましたが、昨今の情勢と、やっぱり今どきのパソコン本体が欲しくてとうとう本体作成とOSの入れ替えに着手。
おかげでゴールデンウィークは2台のOS入れ替えでほぼパソコンの前に・・・
2週間で3台入れ替えました。
1台はショップブランドパソコン、1台は自作のオリジナルパソコン、1台はそこから押し出されたパソコンに中古のハードディスクを入れ替えてOS新調、という感じですね。
おかげで仕事するより疲れてゴールデンウィーク明けてからの方が体調悪かったという感じ。
こんなときはパソコン調整に時間掛かってるのも有り、ブログがどうしても後回しになってました。
自分が仕事&趣味に使うパソコンですから、価格とパフォーマンスのバランスの持って行き方がめっちゃ迷って部品のスペックを決めるのに1ヶ月ほど思案してました。
究極に高性能な性能も必要ないけどもイライラするような処理能力では許せない。
お金があればなんの迷いもせずにあれとこれ、みたいに部品を選べるのですが、その兼ね合いが辛い。
と言うことで通販でいろんな所から買いそろえました。
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これらをケースに組み込んでいきます。
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おおよそ組み込み完了
オーソドックスなパソコンの構成ですね。
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このケースで目をひくのはSSD(ソリッドステートドライブ)、まあ平たく言うとハードディスクの代わりになる部品です
この取付専用の場所があること。
購入するまで知りませんでしたがよく出来たレイアウトですね。
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組み終わっての初の火入れ式(笑)
ここはやっぱり毎回ドキドキします。
本職でも組立終わった部分の初始動はめっちゃ緊張します。
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無事備えられたハード的な機能はスタートしましたので、次にWindows7をインストール。
まさに入魂式ですね。
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もちろんココでは下の新規インストールを選んで
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あとは進んでいくのを見守るだけ。
昔に比べると安心してインストールできますね。
Windows98やらの時はこの大事な局面で「エラー」・・・なんて日常茶飯事でした。
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なんの問題も無くあっさりインストール完了でOK。
そして本日のメインイベント。
XP時代のアプリ&データーを引っ越し。
データーの詰まった旧マシンからのハードディスクを接続。
データーの移動を開始。
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このとき使ったソフトがこれ。
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名前はベタに「ファイナルパソコン引っ越し」
一つ一つアプリを動かすことを思えばほんとに簡単に動かせました。
もちろん100%そのまま移動、とはいけませんでしたが、ゼロからすることを思えばほんとに神アプリ。
と言うわけでこのブログもニューマシンからの発信です。
パソコンを新調したら毎回思いますがその時代時代に応じた機械に入れ替わるとほんとに「快適性」が手に入りますね。
車もほんとに一緒です。
古い車を修理しながら乗るのは仕事柄本望ですが、新車の魅力=技術の進歩、を味わうのもまたそれなりの感動です。
うちの店は家訓で「動かない車を動かして乗ることこそプロ」となってます。
いつも10年遅れで技術革新を体感してますよ(笑)

ワゴンR コンプレッサーが早く切れてエアコンが効きにくい

当ブログのアクセスログを見たりしますとこの季節は「エアコンが効かない」みたいなキーワードでご訪問頂くことが増えます。
涼しい間は気付かずに、気温が25度あたりになってくると
「A/C」ボタンを押してみる→効かない→インターネットで調べる、
と言うことになるんでしょうね。
ほとんどのエアコン修理の場合、「エアコンが効かない」の故障。
つまりは、全く働いていない、と言う場合がほとんど。
電気系、ガス配管系、機械系、と原因は多義に渡りますがまさにオンオフの故障が多いです。
それらは原因を突き止めて修理すればまた元通りになりますので方法は見つかりやすいです。
難しいのは動いてるけど調子悪い、と言うケース。
エアコンの場合これが結構あります。
効いてるけどパンチがない
朝晩は冷えるけど日中効かない
炎天下で効かない
など「能力不足」というのが診断にも時間が掛かるんです。

このワゴンR MC22S 平成15年 走行10万キロ。
まさにそんな症状。
効いてることは効いてるけどなんかぬるい・・・
というわけで診断。
エアコンガス圧、電気系、エアコンフィルターのつまり、などなど調べてとりあえずOK。
全体的な感覚を考えると
「冷えてないうちにサーモスタットが効いてコンプレッサーが止まる」
という感じ。
となると冷えた空気を計測してる温度センサーが怪しいと言うことで点検。
温度センサーは気温を電圧に変換してコントロールアンプに送る働きをしています。
その電圧を計測。
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ここにある温度センサーの接続コネクターにテスターを差し込んで電圧を測定。
だいたい2.4ボルトあたりでコンプレッサーが切れる。
吹き出し温度は14度くらい。
できれば10度くらいまで踏ん張って欲しいなあ、などと思ってしばらく電圧と吹き出し温度を見てると、明らかにさっきよりは冷えてる。
あれ?、よく冷えてるよな?なんで?
と思ったときに以前他の自動車修理屋さんのブログの記事を思い出しました。
スズキだけでなくそこそこの年式の車の温度センサーは経年劣化で特性がずれてくるので抵抗値を変えてやれば補正できるという記事です。
ひょっとしてテスターが補正する働きをしてるのか?
と気付いて、テスターの抵抗値を他のテスターで測ってみました。
すると10KΩ。
その記事も10~15KΩの抵抗を差し替えて調整してました。
これや!!、と思い抵抗を入手。
昔は日本橋のでんでんタウンに一本ずつ購入に行きましたが、抵抗一本で電車やガソリン代はもったいない。
今はやっぱり通販やで、と購入。
買いました600本セット!!(笑)
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20本ずつ30種類。
でもこれで2000円。
一本買いに行く経費と一緒でした・・・
その中から吹き出し口の温度を見ながら適当な抵抗を探します。
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コネクターにさして試運転。
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吹き出し温度は12度まで下がってもコンプレッサーは切れません。
今のところ12KΩを使っています。
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偶然テスターが疑似抵抗になったことと、思い出した記事とで冷えが戻ってきました。
もう少し気温が上がってきたら再度抵抗の差し替えにチャレンジして適正値を極めたいと思います。

 

<追記>

結局このワゴンRの本来の故障原因は配管のつまりでした。

こちらの記事へどうぞ ↓ ↓ ↓


リキッドタンクが壊れた

その乾燥剤が来てはいけない配管の中に見えてます。 (゜◇゜)ガーン・・・・ ということは・・・


また他のワゴンRでは電磁クラッチが原因でコンプレッサーが切れてエアコンが効かないケースもありましたその記事はこちら ↓ ↓


しばらくアイドリングしたらコンプレッサーが切れてエアコンが効かなくなる

ワゴンR MH23S 平成21年 距離9万 車検で入庫ですが、気になるところはないですか? との問診に 10分ほどエアコンかけたまま停車してたら冷気がなくなりぬるくなってくる とのお申し出。


※ 2022/05/22 追記
ガスの規定量充填を純度の高いガスで行えるスナップオン社製カーエアコンサービスステーションDUALPROという整備機器を導入しました。
こちらへどうぞ

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