スズキからの今回のリコール
まず一つ目は
フロントのサスペンション(足まわり)のスプリングが折れるかも?
というもの。
スプリングは鉄材料を曲げてスプリングにしますが、鉄なので防錆塗装をしないと錆びます。
とくに凍結防止剤をまく地域の方の足まわりの錆び方はそうじゃない地域の方の想像を遙かに超えるぐらい錆びます。
錆びた上に最後はぼろぼろになって部品が折れたり車体の床が破れたりフレームと言われる骨格部分が朽ち果てたり・・・
そういう状況でスプリングに施されてる防錆塗装に不具合があって最終的にはスプリングが折れる、というのが症状の内容。
なので
対象となってる車輛のスプリングを対策されたものに交換しますよ、
というのがリコール内容。
対象車種はおおよそ
ワゴンR、スペーシア、アルト ラパン、MRワゴンあたりの平成25年から27年あたりのお車
メーカの詳しいページはここ ↓
ワゴンR、スペーシア、アルト ラパン、MRワゴンのリコールについて|スズキ
スズキ株式会社は、ワゴンR、スペーシア、アルト ラパン、MRワゴンについて、下記のリコールを国土交通省に届け出いたしました。ご愛用の皆さまには、大変ご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。 …
同時に発表されたもう一つリコールは
エンジンのクランクプーリーを締め付けてるボルトの形状にまずいのがあって緩んでるかも?
というもの。
ネジというのは太さであったり長さであったり目的に応じていろいろ設計されて、これまた無駄がないようにサイズが決められています。
ネジの材質もいろいろ検討されて使用されています。
締め付ける力もきっちりと決められています。
けれどもいろんな要素の選択ミスをおかすと折れたり緩んだりしてしまうデリケートな面も持ち合わせています。
今回のケースは
ネジ山の形状の不具合があってちゃんと締め付けていても緩んでしまうかも?
という内容です。
リコール発表資料では344台見つかったとか。。
この部分が緩むともちろん走行不能になりますし、緩んだら結構あと処理が大変で大がかりな修理に繋がってしまいますので、我々も修理の都合で外す事があっても最後の締付には気を遣う部分です。
対象車種は
アルト、ワゴンR、MRワゴン、スペーシア、ハスラーの平成24年から27年ぐらいのお車
メーカーの詳しいページはここ ↓
アルト、ワゴンR、MRワゴン、スペーシア、ハスラーのリコールについて|スズキ
スズキ株式会社は、アルト、ワゴンR、MRワゴン、スペーシア、ハスラーについて、下記のリコールを国土交通省に届け出いたしました。ご愛用の皆さまには、大変ご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。 …
どちらも愛車の【車体番号】がわかれば対象車かどうかご自分で調べられます。
車検証に車体番号は記載されています。
検索システムもあります。
リコール・改善対策・サービスキャンペーン 対象車両検索
また対象車になっておればスズキから順次案内が届くでしょう。
最近のリコールはほんとに「コストダウンのやり過ぎ」が原因なのが多すぎて悲しいです。
耐久性のある素晴らしい日本車はなりを潜めてしまったんでしょうか?
こういう仕事をしてるのでメーカー側の立場もわからんではないですが、何かしら寂しい気持ちです。
設計上想定できない範囲のことも、市販してみてわかった、ということも多々有るとは思います。
楽しく安心安全に乗れる自動車がこの世にあふれることを願ってます。