またしても同じような故障が続くジンクスです。
今度はセレナ。
こないだオイル漏れを修理した22万キロ走ってるお車です。
オーナーさんもブログ見て頂いてるそうなのでご報告を兼ねて。
日頃から愛車の機嫌を常に気にしてるオーナーさんですから、ボンネットを開けたときにエンジンルーム内に飛び散った冷却水の跡を発見。
この段階で発見できたのでオーバーヒートする前に修理ができて、お車の寿命が延びました。
オーバーヒート=廃車、っていうストーリーは多々あります。
さてどこから洩れて飛び散ったかをテスト。
圧力を掛けてみます。
予想通りの場所からの漏れです。
ラジエーターのアッパータンクという場所です。
昔は全部金属でしたがいまはこの部分は耐熱プラスチックです。
かなりの耐久性はありますが、高温・高圧・風化により破損します。
他の部分からの漏れはなさそうなので、アッパータンクだけを交換してできるだけ低コストで修理、あとはメインのホースも交換することでお客さんと話がまとまりました。
ラジエーター全体を交換すると高額になります。
ディーラーなんかではそういう見積になってしまうでしょうねぇ。
お車一台一台の使われ方を吟味してベストプライスを目指します。
車からラジエーターを外し、ファン関係を分解していきます。
この状態まで分解して、専門業者にアッパータンクだけを交換してもらうように依頼します。
というわけで修理が終わってラジエーターが帰ってきました。
車両に組み付けていきます。
ホース類を接続して、冷却水を注入。
CVTフルードもラジエーターの中を通っているので、減少分を補給します。
そして圧力テスト。
しばらく放置後圧力低下と漏れがないかを確認後、試運転。
無事作業完了
これでまた新しい故障箇所が出るまで(笑)ご機嫌よく走ってもらえるでしょう。
仕業点検(死語?)は大事ですね。
また一台お車の寿命が延びてゴミが減りました。
気に入ってる車をみすみすゴミにしないように日頃から愛ある点検をオススメします。
その車を買い換えたいならこの限りにあらずですが・・・
月別アーカイブ: 2013年6月
タントのドアミラーフラッシャー交換
車の小傷で本体の四隅角の次にキズが多いのがドアミラー。
飛び出してる分障害物との接触が多いのも無理からぬことで、普通のドアミラーなら根元から折れない限り、カバーに付いたキズなどはあんまり修理されないことも多いです。
けれどこのタイプのドアミラーはレンズが割れてしまうことが多く、修理が発生しやすくなります。
デザイン的にかっこは良いかもしれませんが・・・
一番接触しやすい部分が透明レンズなので皮肉なことに塗装されたカバーは無傷だったりします。
割れたら仕方ないので交換ですが、チョット手間が掛かります。
まずは「鏡」を外さないと表のカバーが外れません。
鏡が外れたら内側からカバーに爪を外していきます。
5カ所もあるのであっちを外してこっちを外したら最初の爪が元通り(怒)
試行錯誤してやっとカバーが外れました。
これで交換するレンズ自体にアクセスできます。
ネジを3本外し、配線外して分離できました。
外れたレンズ。
タントのこの部分は約5000円。
この部品交換するの使われてるネジはたった3本。
後は全てプラスチックの弾力性を活用した「組立」です。
部品交換した後の組立は約3分でした(笑)
現在の車は組立の効率を追求しまくってますからこういうことです。
ただ我々は分解するのが仕事です。
プラスチックの
「爪を外す」
この作業がとても神経を使います。
冬場の気温であればドライヤーは必須。
力の入れ加減に神経を使わないと「パキッ」って折れたら余計な部品代が掛かってしまいます。
気温以外に車が古くなってくるとプラスチックが風化してもろくなります。
こんなときも「分解=爪折れ」は覚悟の上で、交換する部品以外に作業中に外さないといけない部品も包括して手配をしないといけない場合もあります。
車をボルトやネジで組み立てると分解は用意ですが新車の組立コストと重量が増えるんですよね。
修理屋さんの願いは「折れない爪」を考慮して欲しいものです。