ノート e-power ブレーキパッドは究極にコストダウンされている

ニッサン ノート NE12 平成31年式 走行約15000キロ

車検でお預かりしました。
作業そのものは距離もそんなに走ってないのでオーソドックスな作業内容。

そんな中、点検作業中にフロントのブレーキパッドの残量を測ると6.8㎜しかない。

普段の感覚で走行距離に対して

「どれだけブレーキ使ってるんやろ」
「ブレーキ使いすぎ」
「モーターのみで走る回生ブレーキ大活躍のハイブリッド車でこの距離でここまで減らすとはなあ」

などなど思いながらの作業。

でもふと思いついて整備マニュアルをひもとくとノートのe-power車のブレーキパッドの新品厚みはなんと7㎜。
通常の(既存の)車はだいたい10㎜です。

ということは・・・・6.8㎜なら全然減ってないやん

なにかすごい努力を見たような気がします。
電動車であるノートe-power車はブレーキパッドを使って止まる比率が低いという前提で厚みを減らしてるわけです。
究極のコストダウンやなあ~、と別の意味で驚いたり。
たかが3㎜とはいえ数万台になると効いてくるんでしょうね。
プリウスとか他のハイブリッド車のパーツで「薄いパッド」と思ったこと無かったので新鮮な驚きでした。

昨今のフューエルポンプの大規模リコール案件や他のリコール案件など整備士目線で見ると、ほとんどで

「コストダウンを極めようとするあまり結果費用を削りすぎたんやな」

と思うことが多いです。
発売してみてやっぱりあかんかったなあ~って思ってるのかは知りませんが商品というのは、一発でいけたら儲けもの、という側面があります。
設計してる人が思う商品と会社の思う商品との乖離で悩んでる人が多いのではないかと思います。
ダイハツの不正案件も根っこは一緒かもしれません。
設計者個人の思いと会社の方針がずれてしまったんだろうな、と。
「発売期日」という魔のスケジュールがありますからね~

みんな良い車を作ろうと思ってる方向は一緒だと思うのですが利潤を追求しないといけない会社との狭間で苦しんで居られるのだろうなと思います。

がんばれ!日本のものづくり!!