ホンダエリシオン RR1 平成16年 走行距離150,000㎞
電話での第一報は「エアコンが効かない」というお話しでしたのでとりあえずご来店いただきました。
ご入庫する前は「エアコンのA/Cスイッチの入れ忘れかな?」などど想像しましたが、ホンダのこの頃のお車はみんなAUTOスイッチを押すとエアコンのコンプレッサースイッチ、つまりはA/Cスイッチは自動的に入る仕組みになってるのを思い出して「それではないな」とつい独り言・・・
そして入庫されたので状況確認。
エアコンは全てオフの状態でお越しになられたのでこちらでオンしてみると普通に冷えます。
なので状況を詳しくお聞きすると
「最初は冷えてるんやけどしばらく走ると冷風が出なくなり風がぬるくなってしまう」
とのこと。
冷えてるときは冷えてるんやなと言うことでまずはガス漏れなどはいったん除外しつつもガス圧力は確認。
想定通りガスの流れ方はとりあえず大丈夫そう。
流れ方は把握できても「ガスの量」はこの2個の数値ではわかりませんのであとまわし。
人間でいうと血圧測っておおよそ正常という判断できても「血液量」はわからないことと一緒ですね。
となると次はコンプレッサーが回ってるかどうか。
見てる限りコンプレッサーはちゃんと働いてそうです。
次に気になるのは「しばらく走るとコンプレッサーが止まってそう」ということ。
となるとマグネットクラッチかそこへ電気を流す回路かと想像と仮説。
そうこうしてるうちに幸いなことにコンプレッサーのマグネットクラッチが切れて症状が出始めました。
症状が出るといろいろ原因を探せるの好都合。
止まってるときにはマグネットクラッチに電気が来てないことが判明。
そうなるとそれよりバッテリー側への上流に原因があると判断。
結論はマグネットクラッチに電気を流すリレーの接点焼損でした。
エリシオンのマグネットクラッチリレーはこれ。
新しいリレーは黒色
リレーを変えてからしばらくアイドリングで放置&試運転中もコンプレッサーが切れなかったので原因に間違いないと判断。
より確信を得るためにリレーを開腹(笑)
接点が緑青で緑色
接点表面が荒れてボロボロでした。
あとは念のためきっちりをエアコンガスを規定量チャージしてこの年の夏を乗り切る準備をしました。
4℃くらいまで冷えてるので大丈夫でしょう。
というわけでいろいろ原因が考えられるエアコンの修理としてはほぼ最低価格といっていい修理で済みました。
原因の絞り込みに失敗すると再修理やら再入庫やらお客さんにとってより一層めんどくさいことになるのでこういう修理はほんとに緊張します。
次の車検はしないつもりというエリシオンですが車検は令和7年の7月まであります。
もう1回夏を迎えるのでそれまで無事冷えていてほしいものです・・・・