損保ジャパン日本興亜のドライブレコーダー特約

損保ジャパン日本興亜
ドライブレコーダーを活用した個人向け安全運転支援サービス「DRIVING!~クルマのある暮らし~」
というキャッチコピーで携帯電話網を使った通信機能付きの東芝製のドライブレコーダーを保険特約として契約したユーザーに貸す、というサービスですね。
ホームページにはいろいろ書いてます。
ALSOK駆けつけサービスやら、事故したときの衝撃によっては自動で通報してくれたり。
もちろん自分で通報ボタンを押すとまずは保険会社のサーバーとアクセスしてくれたり。
でもなかなか実際の手順やら仕組みが保険屋さんの営業の人の説明でも勉強会でもさっぱりわからないので思い切って自分の車に契約して実物を手にいれてみました。
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普通のドラレコ機能の他に通信機能が組み込まれているからなのかはわかりませんが思ったより実物は結構、でかい、が第一印象。
アルトに取り付けましたが、普通なら簡単に取り付けできる「ルームミラーの前」で、ミラーとの隙間はぎりぎりでした。
車によってはミラーの前に付けようとすると少し位置を下側にずらさないと駄目かも。
そして説明書の目次
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それらを手にしてやっと仕組みが理解できました(笑)
販売前の説明段階では全然その商品がどういうものなのかさっぱりわかりにくい。
なのに、
「お客さんに勧めてぜひ契約を取ってください」
と、支社をあげて迫るので、勧めるにあたって、
「例えばこんな場合ははどうなるの?」
って聞くと
「よくわからないんです」
ってひどい展開してたのでこの特約は損保の営業社員が仕組みを理解した上でないとなかなか販売が成功しないと思います。
本家本元の保険会社の最前線の人が「なにやらよくわからんけど・・・」っていう感じなのに、なにかしらすごく売り急ぐ。
どうも「通信できる」という最大の利点に理解が出来てなくてアレルギーがあるのかな~?
販促グッズとかが後手に回ってて、つい最近やっと動画が出来たり、まさに本日、実物を手に取ってみてやっと全体の仕組みが理解できたんですからね。
売る人が「これはすごい商品なんです」って自分が思わないと商品は売れませんから、責任もって売る立場の自分としては「実験する」がまずはスタート。
使ってみてやっと人に勧められるものです。
んで自分からみたこの商品はどうかというと、
「誰がこれを取り付けるの?」
です。
ドラレコを自分で取り付けられなければ誰かに頼まないと駄目ですよね。
そこには工賃が発生するでしょう。
売るためには、
・ 明確に取付工賃を明示する
・ 指定店にでも行けば無料
など仕組みが一切構築されてないのでなんらかの「取り付け方法」を解決してあげないと車に詳しくない人には敷居は高い。
ETCも本体売りっぱなしだけではあそこまで普及しなかったでしょう。
整備工場が保険代理店を兼ねてて、「うちなら無料で取りつけますよ~」、って展開したら、保険の法律的にしてはいけない
「保険料の値引き」
とならないかな?とか思ってしまったりあたまはグルグル・・・・
プロ代理店と呼ばれる専業の保険代理店と、うちみたいに自動車整備工場を兼ねた保険代理店。
ここでもこの「ドラレコを取り付ける手間」という点で全く見解は分かれるでしょうね。
う~ん難しい。
取り付け作業の部分が解決できたとしたらこの特約はとても便利な商品で心強い。
撮影した事故の動画を通信機能があるので事故センターの人が見ることができたりする仕組みも備わってます。
もちろんいまは珍しくなくなってきましたがGPS機能を使って事故場所も把握してもらえます。
事故を起こした瞬間から事故センターの人と一体となって初動対応できます。
冒頭に書いたALSOKの駆け付けサービスも利用できればありがたいものです。
・ 今はまだドラレコがない
・ 事故したときにうろたえて何も出来ないに違いない
と思う方は月額850円、年払いなら9720円プラスで自動通報サービスの安心を買えるのですから検討する余地は有るとは思いますよ。

エアバッグリコールはお済みですか?5月からはヤバいですよ

マスコミにも結構上がってたのでご存じかと思いますがエアバッグで怪我をする話。
タカタという会社が自動車メーカーに卸していたエアバッグが
爆発しすぎて怪我をする
という不具合が外国などで問題となり、リコールの対象になって、該当する車はエアバッグモジュールを交換しないといけません。
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クリックすると拡大します
リコール作業というのはメーカーが国土交通省に届け出ると、
・この車は作業終わりました
・この車は既に廃車されてます
と進捗を国土交通省に報告する義務があります。
またユーザーも「不具合が出るよ」ってメーカーが教えてくれてるわけですからバージョンアップを受ければいい訳です。
しかし時間の都合とか、車に対する思い入れが少ない、などの場合などはどうしてもおざなりにされて、よく聞くセリフは
「そ~いえばなんか案内来てたな~」
で終了です(笑)
そんな中でこのエアバッグに対するリコールは運転してる人の人命に関わると言うことで異例の扱いで、
「対策しない場合車検の有効期間を延長しない」
というお触れが出ました。
5月になって車検の時期が来て「えらいこっちゃ対象車種やった」とディーラーに作業を依頼してもたぶん入庫が集中して思ったときに作業してもらえなくてその間、車がない、という状態になる可能性大です。
なにしろ、作業が終わらないと車検が終わらない、と同じ事になるわけです。
対象車種かどうかは自分でも調べられます。
各メーカーのホームページに車体番号を入れると対象車種かどうか調べることの出来る仕組みが設置されています。
車検証片手に入力してみてください。
同じ車種でも時期によって対象かそうでないかが別れたりしてます。
5月以降に車検期日の来る方は一度ご自分で確認しておいた方がいいかも。

最大積載量の表示がないと車検は不合格です

自動車には乗用車と商用車というタイプがあります。

乗用車は読んで字のごとく「人を乗せて走る」ための車です。
軽自動車、普通車、そしてバスも含まれます。

商用車は人より物を運ぶための車です。
軽自動車、普通車、共に商用バンとかトラックとか呼ばれる自動車です。

ナンバープレートの漢字の次の2桁もしくは3桁の最初の分類番号を踏まえて
「1ナンバー車」とか「4ナンバー車」とか呼ばれたりもします。
その商用車なのですが、荷物を運ぶ車、ということで乗用車では「定員」のみですが、荷物の定員に当たる

最大積載量

というのが定められております。

これを越えた重さの荷物を積んで走行することは立派な違反です。
乗用車の車検証には定員と車両重量は記載されていますが最大積載量は空白です。
商用車は定員と車両重量の他に最大積載量が記載されてます。

ややこしい定義ですが車検証には「車両総重量」という記載もあり、
乗用車では 車両重量+(55㎏×定員)
商用車では 車両重量+(55㎏×定員)+最大積載量
が「総」重量 になります。

そして商用車のみ最大積載量を車外に表示しないと車検の基準に抵触するんです。
つまりは最大積載量を表示したシールとか標板が破損したり、無くなってたりすると車検に通りません。

整備が終わったスズキキャリイ DA16T 平成26年式
最大積載量の表示シールが無いんです。
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表示しなくてはいけない、というルールなのできっちりとしたシールやらフォントでなくても手書きでも車検の合格基準には達するんです。
が、よい子はまねをしてはいけません。
あくまでもエマージェンシーです(笑)
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オーナーさんは剥がした覚えはないということなんですが、なぜ無いのかは謎。
ということでこの先の車検も考えてしっかりと復活させました。
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車名と最大積載量が1枚のステッカーになってますね。
別物になってる車が多いのですがこれも一種のコストダウンなんかなー??
もし最大積載量ステッカーがない場合、ステッカー単体で売ってたりします。
車検証に表示されている最大積載量を表示させておけば車検時に心配することはありません。

もしバックドアや荷台後部の最大積載量が表示されてないお車はぜひ車検前に対策を!!

スズキキャリイのインターミディエイトギヤボックスのサービスキャンペーン

キャリイは改善対策があります。
対象車が入庫したので作業。
http://www.suzuki.co.jp/recall/car/2017/0727/
不具合の内容はハンドルの回転軸の防水・防塵が不十分なためギヤボックスに水やら異物が浸入して錆びたり痛んだりするのでその対策、と言うことです。



取り外したインターミディエイトギヤボックスはこんな部品です。
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カバーを外して点検すると想定されたとおりの状態・・・・
この状態からゴミやら砂やら水分がギヤボックスに中に浸入していくのは納得です。
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作業マニュアルにも「ここが汚れてたらまず清掃」という指示が。
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防塵・防水対策の作業をしっかりやって組み上がりました。
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見た目にもしっかり隙間がなくなったようですね。
これで大丈夫!
うちのお店ではサービスキャンペーンなどの改善対策は
「無償バージョンアップ」
もしくは
「重要な更新」
と表現します。(しても良いと思ってます)
パソコンとやってることは一緒ですね。
マイクロソフトはこういう表現を選んだのはほんとに賢いと思ってます。
欠陥対策とか改善対策とか言うとネガティブに聞こえますからね。
あとこの対策作業をするときにフロアマットをめくったら床板にサビが始まってたので防錆を兼ねて亜鉛塗装しておきました。
工事現場などぬかるんだ場所で使われるトラックはこういう一手間が寿命を延ばす方法です。
うちのお店に全幅の信頼を置いてくださってるVIPユーザーなのでスペシャルサービスです(笑)
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自動車に限らず製造業というのはコストとの戦いで、いかに最低限で最大の効果を生むかという設計で凌を削ってます。
しかしややもするとその行きすぎたコストダウン設計が不具合を起こすことがあります。
その境界を限界まで見極めるのも製造業における設計の妙なんでしょうけどがんばりすぎると不具合を起こしてしまいます。
今回も作業もしたあとで「コストと性能のせめぎ合いが裏目に出たな~」、という感覚。
けれど実際商品を作ってない自分が言うのはおこがましい話です・・・・・
もの作りに携わってる全ての人に敬礼。
そして対策方法を考えた人にもっと尊敬。
が、正直な感想です。

スイフト ZC71S イモビ登録

スズキ スイフト ZC71S
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ご同業からのヘルプです。
車載のコンピューター(以下ECU)が壊れて、交換したらそれ以降スターターモーターは回るけど、イモビライザー警告灯が点滅してエンジンが掛からない、とのことで牽引されてご入庫。
このあたりのスズキ車も盗難防止用にイモビライザーと言って、ユーザーがもってるキーの識別番号が一致しないとエンジンが掛からない仕組みが組み込まれてます。
なので識別番号が記憶されているECUを交換すると新しいECUとキーと紐付けしてあげないとエンジンが掛かりません。
紐付けには専用の診断機SDT-Ⅱを介してスズキ社サーバーへ接続して紐付けの作業が必要です。
作業には専用のセキュリティーキーを接続して書き換えを行いますので診断機+αの設備が必要です。
作業自体は手順さえ踏めばスムーズにいけるのでご依頼があったときには
「はいOKです、すぐにやりま~す」
と安請け合いしましたが、あとでちょっとツボにはまって大幅に時間が掛かってしまいました。
SDT-Ⅱを車につないで手順を踏みます
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さてこのあと「情報を書き込みます」というところで何度やっても
「失敗しました」
「最初からやり直してください」

のループに・・・・
しばらく頭を抱え込んでしまいました。
基本的にこういうキーの書き換えの方法とかは当たり前ですがあまり説明書的な情報もなくて、しばらく冷静に考え直してみました。
そして仕方なくいつもお世話になってるスズキのディーラーのメカニックに今までの経緯を説明して相談。
そこでの会話で
「その時代のそのタイプのキーであればメカニカルキーにイモビのチップが入ってるので書き込めないならメカニカルキーの交換が必要です」
とのこと。
あ~そうかぁ~~
そこで全てがつながりました。
スズキのこの形にキーはイモビ情報は本体でなく
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この部分に書き込むのか、と気付きました
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つまりはキーを取り外さず本体ごと車内に置いたまま登録しようとしてて「だめ」となっていたんですね。
このタイプのキーはメカニカルキーをイグニッションスイッチに差し込んでキーオンの状態で書き込みをしなければならなかったんですね~。
気付いたらあっさり書き換え完了で、エンジンはすこぶる快調に始動しました。
ちなみのこのタイプのキーは車内に持ち込んだ状態で登録・書き換えができるので、このタイプしか経験が無かった自分の知識不足でした。
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経験の無い初めての作業というのはほんとにツボにはまると時間ばっかり掛かって萎えてしまいますよね。
一度経験すると自分の頭の中のデーターベースにひとつ情報が蓄積されて2度目以降は大げさでなくとも半分以下の時間で出来たりします。
今回もまたひとつおおきな勉強をさせてもらいました。
次はいつ役に立つかな(笑)

レガシイの事故の瞬間がドラレコに

ドライブレコーダーは例の東名高速の事故の後に品薄になるくらい売れていますね。
年末から1月にかけて売れ筋の人気商品はほとんど手に入らない状態が続いてました。
最近はちょっと落ち着いてきてますがそれでも日本でも本格的にドラレコ時代に突入しました。
以前からでもインターネットでYoutubeなどの動画サイトで事故の動画はそれこそ、これでもか、というぐらい溢れています。
事故の色んなパターンを学習できて、予測の練習、などにとても役に立っています。
「あ~こんなケースが事故になるんだ」
とか
「こういうところにも気を配らないと駄目なんや~」
と参考になるものです。
とはいうものの所詮、どこのだれかもわからない方の事故動画だったのですが、とうとう当店のお客さんの事故がドラレコに記録されました。
これは初めてのケースでお客さんの許可が得られたので公開します。
事故は交差点の左側から交差点に侵入するために止まってた車が、反対車線の車列が途切れたため当方の直前でこちらを認識せず交差点に侵入、進路を塞がれたお客さんが避けきれず衝突したというものです。
その瞬間がこちら

相手車ははじき飛ばされ回転しつつ角の商店に突っ込んでしまいました。
お車は スバルレガシイ BH5 平成13年式
衝突した結果がこれです。
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とっさにブレーキを掛けられずにノーブレーキ状態で衝突するとダメージは大きいですね。



修理中です
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通常であれば車の価値と修理代を勘案して廃車となりそうな感じでしたが、レガシィを愛してやまないお客さんは保険金が出たとしても足らない分の修理代の自己負担を決心。
修理して復活させることを選択されました。
その愛車に対する愛に応えるべく中古品を探しまくったり、修理方法をあれやこれやと提携してる鈑金工場や部品商と相談しつつ時間がかかりましたが修理完了。
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そしてレガシィは愛車の復活を心待ちにしていたお客さんのもとへ帰っていきました。
身近な方の事故が記録されてるのは初めて見ましたのでとても現実味のある動画でした。
オーナーに愛されてる車はいつまでも調子がいいのは紛れもない事実です。
なぜだか説明できませんが気持ちが薄れたら拗ねるのは人間も車も一緒ですよ!