ハスラーの車検 内容あれこれ

スズキハスラー MR31S 平成26年式 走行約9万㎞
2年前に中古車屋さんで検査期限付き中古車としてご購入。
オーナーさんとしては初めての車検ということでお世話させて頂く事になりました。
車輛そのものとしてはご新規と一緒なのでご入庫時にいろいろ相談させていただいてほぼご提案通りに作業させて頂く事になりました。
他所で整備したお車がうちに入庫するときはどうして「整備基準」がそれぞれの修理工場で違うので気になるところがいっぱいです。
自分の基準に当てはめるとどうしても納得できなくて整備したくなる(笑)ところが出てくるのでご予算との兼ね合いですりあわせるのがなかなか辛いところでもあります・・
さてリフトアップして作業開始
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後のブレーキ
摩耗粉を清掃してブレーキシューの厚みを測って各部分がちゃんと動くかどうかなどなど点検して最後はお化粧しときます。
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前のブレーキ
ブレーキパッドの厚みは前回の車検で交換してあるので充分あるのですが錆びたままのブレーキローターをそのまま手当てもせずにパッドだけを交換してるのでブレーキパッドが変な減り方になり接触面積も少なくなってるのでこれでは設計通りの制動力は得られません。
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これではブレーキパッドを交換した、という整備をしたと言うだけで乗る人のことは何にも考えられていません。
なので自分流にメンテナンスしておきました。
錆びたブレーキローターをきれいに修整。
変な減り方をしたブレーキパッドも修整。
ブレーキの機構として動くところを全部清掃して復旧。
ブレーキはこうでないと・・
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ブレーキフルードも色だけ見ると前回交換してないようです。
う~ん・・・
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きれいに入れ替わりました。
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オーナーさんに
エンジンオイルとかご自分で管理されてスケジュール組んでますか?
と聞いてみたのですが
いつ替えたかわからない・・・
抜いてみると「真っ黒・どろどろ」でした。
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当然オイルフィルターも交換
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オイルの汚れが気になったので整備後オイルフィルターを切開してみました。
かなりひどい状態ですね。
エンジントラブルになる前に交換できてよかったです。
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いろいろなオイルフィルターを切開して経験則でわかるのが、オイル管理の悪いお車のフィルターはこのフィルターの濾紙がしわしわになってる。
きっとオイルが通りにくくなって圧力が上がりしわしわになるのでは?と思います。
比較用に置いてみたフィルターはオイル管理がしっかり行われているお車のもの。
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エンジンが空気を吸うところについてるフィルター。
前回の時点で交換しておけばよかったんでは??
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点火用のプラグ
たぶん新車から交換は初めてでしょう。
スズキのこのタイプのプラグは指定交換距離6万㎞です。
9万㎞走ってるのはヤバい。
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エアコンの吸い口にあるフィルター。
いつ交換されたのかわかりません。
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ワイパーゴムの交換
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そしてエアコンガスの規定量充填サービス。
70%しか入ってませんでした。
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施工前から1℃下がりました。
暑さのピークを越えたこの時期の吹き出し温度1℃違うのは体感が大きいです。
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スズキ専用の診断機によるコンピューターのエラー記録チェック。
いろいろコードが残ってますが現状問題なしということで全て初期化。
ここからがスタートで新しいエラーが入れば少なくとも今日以降の記録となるので診断の参考になります。
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リコールが残ってないかを調べたら補機類ベルトの強度不足とクランクプーリーボルト交換の案件が未作業で残ってましたので同時に作業しておきました。
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まああとは自分のこだわりというかエンジンルームがほこりだらけだったのでちょっと清掃とか・・
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あとは写真無しですが7年使ってひび割れしまくりのタイヤを交換させていただきました。
というわけでハスラーはかなりリフレッシュできたと思います。
基本的に走らなくなるとか安全が確保できないとか言う段階のメンテナンスではないですが、ユーザーが「しばらくは乗りたい、出来れば末永く乗りたい」と希望されてる中でご提案させていただいたメニューです。
整備工場の整備歴とそのお車の使用状態を一致させると、計画的に整備費用を分散させることが出来るので順番にやっていきましょう、とお知らせさせていただきました。
そしてハスラーは元気を回復してオーナーさんのところへ帰って行きました。
末永くオーナーさんの役に立って欲しいものです・・・

9月作業したいろんな事・・・

いろんな作業がたくさんあって筋肉も脳みそもそこそこ使うのが堪えてるのか仕事終わりの疲労度がいつになく辛い9月です。
気温の変化が影響してるのか?
とはいえコロナで夜間の会議やら寄合に出かけることがほぼ皆無でとても幸せな時間をいただいてます。
やっぱり究極のインドア派ですね(笑)
個別にはいろいろブログに書きたいことが溜まってきててどうしようかなと思ってたんですがまあとりあえず9月のダイジェスト
日産ピノ またの名を スズキアルト(笑)
ロアアームの交換
基本的にこの3カ所を外せば知恵の輪的に外れます。
取り付けるのはちょっとコツが必要。
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この部品ですが社外品と呼ばれる純正パーツでない部品がよく出回っています。
アマゾン見るだけでもいろんな価格の設定があってほんとに大丈夫なのか?と心配になります。
価格だけで追いかけるとついつい使ってしまいたくなるのですが重要なパーツですので自分基準ではご予算の許す限り純正パーツを使います。
仕事の質が落ちそうな気がしてどうしても社外品を使うのが嫌な部分です。
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忙しくしてるといろいろトラブルも起きてついついCVTフルードを床にまき散らしていまいました。
ありゃありゃ~と情けなく沈んでると
「そういえばこう言うときに使う試供品をナリタオートさんからいただいてな!」
と思い出し早速手当て。
オイルや吐瀉物などにパラパラまいてこねこねしてちりとりで回収。
工場に限らずいろんなところで役に立ちそうです。
床はウエスで拭かなくても良い程度にカラカラに乾くので後処理の時短になります。
これはオススメ
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タントL375Sは車検。
短距離の通勤仕様なので距離の割にブレーキは減るしついでにローター側もかなりの偏摩耗。
ほとんどのローターは1~2回ぐらい削るときれいになりますが結局これはすこ~しずつ4回ぐらい丁寧に処理。
両方で思ったより時間掛かった。
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ワゴンR MC22S はラジエーターの予防整備。
まだ不具合は出てないですが何もないときこそ将来の不具合を見越して修理代の分散、ということで作業。
自動車の一生に掛かるライフコストを考えると「分散整備」がオススメ。
分散と言っても分解するところは同時に構成部品を手当てするのも大事ですね。
工賃が得になります。
今回は冷却ファンのモーターやらホースなどがそれに当たります。
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キューブ AZ10 平成12年式なので旧車の仲間に入りつつあります
このお車も部品のあるうちにリフレッシュと言うことで何回かに分けて消耗品の交換を継続中。
前にはリヤショックアブソーバーを交換。
予算が出来たので今度は前側という感じですね。
ゴム廻りの消耗品が製造廃止で入手困難な部品もあって「どうしようかな??」となりましたが、日産部品販売のベテランさんのアドバイス
「そのころのマーチの部品が一緒違うかな?ただし取り寄せないとわからないし返品も不可ですけど・・」
という助け船をいただいて思い切って取り寄せてもらったらこれがぴったり。
あとはこのアブソーバーを分解組立するのにSST(専用工具)をお友達工場に貸してもらえてこれまた大助かり。
いろんな人の協力で完成。
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ウルトさんの営業さんからお試しキャンペーンで購入したクールショットと言うエアコンガス添加剤を自社車輛でテスト中。
ちょっと涼しくなってきたので比較は難しいですが結果は概ね良好。
10℃当たりの吹き出し温度が施工前後で2℃ほど変わりました。
(写真は取り損ねた・・・残念)
エアコン配管にアダプターを取付て注入。
そこそこの車好きなら自分で出来るかもしれませんがエアコン配管の高圧・低圧、ガスの種類が見分けられる人でないと危ないですよ。
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エアコンガス規定量充填サービスも車検と同時であったり単独でご来店いただいたりで盛況。
ただエアコンが冷えない原因は多義に渡るのでそのあたりは手順通り原因を追及していかないと脱線してしまいかねません。
意外にエアコンフィルターが詰まってた、なんて言うのも過去にありました。
ちなみにこのエアコンフィルター。
たった4000㎞しか走ってなかったんですが意外なほど汚れてます。
色的に「たばこのヤニ」、という見え方ですがこの方は喫煙者ではありません。
自動車の使用環境というのもほんとにいろいろなので「これくらいなのでその部分は大丈夫」で処理すると思いもかけずビックリすることがあるのがこのお仕事です。
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本来なら「そろそろお祭り」という季節なのですが泉大津のだんじり祭りは残念ながら中止となってしまいました。
去年に引き続き静かな10月になってしまいますね・・・

ブルーインパルスのスモークが付着した事件について

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(画像は読売新聞から拝借)
低高度でスモークをサービスで出したら車などにスモークの成分が付着したというこの事件。
車に付着と言うことで職業柄
「スモークって何で出来てるのか?」
「溶剤とか使ってるのか?」

とかいろいろ思いました。
マスコミは
水で洗っても落ちないので塗装が必要、と書いてましたが自分は
「ほんとにそうかな?」
という思いが先に。
塗装にしみ込むような成分であればこれはヤバくて塗装もやむ無しという気になりますが、昔スモークって油をジェットエンジンの排気ガス直後に出して煙にしてる、って聞いたことがあったようななかったような・・・
不確かな記憶なので自信は無いですが。
もしややこしい成分で無く塗装に乗っかってるだけならパーツクリーナやらコンパウンドで落ちるのでは?
と思ったりもしてるのでスモークのついた車が手元にあるならあれこれ試してみたい願望がムラムラ。
でも自分が一番心配なのは万が一ほんとに全塗装しなければならないような成分で磨きとかの修復が出来ないととなったとき、
残価クレジット組んでたら揉めるよな~
ということ・・・
残価クレジットは最初から下取り価格を引いた金額だけを分割で払うというルールなので、車が無くなったりすると最終的に全額払うことになるというバクチみたいなローン。
まともに車があって損傷状態が適正内でローンの払い終わりまでゴールしてこその「新車代半額」の達成です。
車がなくなるというのは盗難とか言う意味では無くて「事故」も含まれます。
保険でまかなうことが出来ればOKですが一筋縄でいかないことが多いと聞きます。
今回のように他の人からに被害でなおかつ全塗装とかになれば下取り車の価値が減ってしまうので、その減った価値に対して誰が補うのかと言うことです。
たしかに「事故で落ちた価値」を認めてもらった判例もありますが、それは所有してる車だから。
残価クレジットの事故落ち分は認められる可能性が少ないのでは?と勝手に思ってるので、もし今回のスモーク事件で残価クレジット中の車の損害額認定のもめ事が露呈すればそれはそれでどう解決できるのか興味津々です。

ラパン CVTF交換と車検作業

スズキ HE22S 平成22年式 走行11万㎞
車検をご依頼いただきました。
きっかけはホームページを見つけていただいて初めてのお取引が前回の車検。
それから懇意にしていただいてずっとメンテをお任せいただいています。
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車検作業はブレーキローター研磨
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ブレーキフルードの交換
ワイパーゴムの交換
タイヤローテーション
もろもろ
あとはエアコンガス規定量充填サービス
70グラムほど減ってましたね。
ちょうど残量は2年で80%なので定番な減り方です。
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10万㎞超えてることと、中古車で買われているのでメンテ状況がユーザーさん自身がわからないのもあってCVTフルードの交換作業フルセットコースをオススメしたところ快諾いただいたのでそれも作業しました。
まずフルードをドレンボルトから抜き取ってオイルパン(フルードパン?)を外します。
その時作業後に補充するフルード量が大事なので何㍑抜けたかを把握するため 「はかりマス」 で一旦測定。
この はかりマス はほんと便利(笑)
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オイルパンに鉄系の異物を吸着するための磁石が備わっています。
機械的に削れた異物を除去するためにありますが大量にひっつくと飽和してしまいそれ以上キャッチできなくなるので定期的なメンテは必要かなと思います。
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CVT内部にも鉄粉やら摩耗粉がひっついていますのでパーツクリーナーで洗浄します。
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内部のストレーナー(フィルター)を交換
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このときOリングが残ってしまったりするので要注意
確認するのを忘れると「二重パッキン」になって走行不能に陥ったりします。
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磁石を洗浄、ストレーナーを新品の交換、オイルパンの底も洗浄。
オイルパンガスケットを新品にして元通りに復旧します。
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このCVTの場合、横にもう一つフィルターがついてるのでそれも交換します。
余談ですがこのストレーナーや横のフィルターはスズキの車なのにスズキの部品ルートではスムーズに購入できないという業界内では有名な部品です。
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交換が終わったらいよいよトルコン太郎を接続して圧送交換にて内部に残った残りのフルードも一気に交換します。
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作業後のフルードの状態。
奥のガラスモニターが新油、真ん中のモニターが交換して今車の中を循環してるフルードの状態です。
幸いなことにオイルパンが復旧し終わったときの初期補充が補充が4リットル。
交換時に6リットルほどでほぼ新油と同じになったのでここで完了です。
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交換途中は動画の方がわかりやすいのでYoutubeにアップしましたのでお時間があればご覧ください。
2分半ほどの動画です。


試運転した結果変速ショックがへって、最初の一転がりがとてもスムーズで、加速が力強くなりました。
スズキのCVTはフルード交換の効果がわかりやすいと思います。
泉大津市のT様
当店のご利用ありがとうございます。
このさきも末永いお付き合いの程よろしくお願いします。

公道ウルフ第4巻発売されました。当店が出てきます!

偶然にも出てくるお店の名前が漢字違いで同名というショップが出てくる公道ウルフ。
そんなご縁があって絶賛大応援中です。

その公道ウルフですが第4巻発売されました。
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今回の第4巻の物語にもなんとうちのお店が背景で出てきます。
お客さんの中にも購読されてる方が居られてこの前も
「漫画見たけど、まさにそのまま描画されててすごいなあ」
とお話ししてくれました。
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改めてこちらも
「描いていただいてありがとう~」
って言う感じでめちゃくちゃうれしい限りです。
そんなこんなでうちのお店に来たことがある方ならより一層描写に感動しますよ!
ぜひぜひ既に発売されてる1~3巻と共に単行本を購入して公道ウルフを末永く応援してください。
物語の流れも「昭和時代から日本車が好き」というおっさん世代には絶対はまります!

エアコンガス規定量充填サービス キューブとWRX インプレッサ

令和3年8月17日(火)より平常通り営業再開しました。
きっちりお休みをいただいてリフレッシュできました。
また年末までしっかりお仕事します!
お盆休み前にはエアコンのガス補充でご新規さんが2台おいでいただきました。
どちらの方も
「今は冷えてないとかでは無いけど効きが甘いかも」
「中古で買ったので自分の管理下に置くためにもエアコンのガスはきっちり充填した、整備した、という実績を作りたい」
ということでネット検索の結果うちにたどり着かれたという感じでした。
1台はニッサン キューブ
良い車だと思うのですが今は製造中止ですね。
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施行した日の外気温は33.4℃
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作業前に吹き出し温度を計測すると16℃
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デンゲン社製エコマックスジュニアⅡを接続。
お車に入っていたガス量を回収して計測。
430グラムの所回収出来たのは300グラムで130グラム不足していましたのでおおよそ75%のガス量でした。
規定量充填と同時により一層冷やす効果がある添加剤を注入。
エコマックスジュニアⅡは自動で注入できるのが利点。
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施工後の吹き出し温度は同条件で計測して14.9℃
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わずかな差に見えますが走行するともっと冷えますので数字以上の冷感を味わえると思います。
そして2台目はスバル WRX (インプレッサ)
スバルブルーのかっこいいお車です。
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同じように作業。
作業前には17.4℃
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ガス量は規定量500グラムの所300グラムで200グラム足りませんでした。
残量60%というところでしたね。
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これも同じくガスを充填すると同時に添加剤を注入。
結果は13.2℃まで冷えるようになりました。
WRXはまだもうちょっと冷える余裕があるように思えましたが作業時間の兼ね合いからこのあたりで計測終了・・
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エアコンが冷えないとかを訴えるとよくこの2メーターの機械を持って判断されることが多いですが、これで見える(判断できる)のは「ガスの流れ」です。
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ガスの流れも故障診断の手がかりにはなりますがそれは
ガス量が規定通りきっちり入ってるか
の前提条件が整ってからの話です。
ガスをきっちりの量に合わしてからこのメーターでガスの流れを見る、というのが正式な手順です。
その前提条件が整ってない段階でこのメーターを読んでも極端な故障以外は判断できないことが多いです。
まずはガスの量を合わしてそこから故障診断が鉄則です。
冷えないというと「ガス入れてみましょう」と安易に作業するお店が多いみたいですが「どれくらい入れる」を無視すると余計に悪くなります。
ガスは多くても足らなくてもいけないデリケートな材料ですからまずは規定量、ということが大事です。
全く冷えないというのと冷えが足りないでは診断ルートが大きな分岐点になります。
ちょっと冷えが足りないかなと言う方はぜひご相談ください。
※ 2022/05/22 追記
ガスの規定量充填を純度の高いガスで行えるスナップオン社製カーエアコンサービスステーションDUALPROという整備機器を導入しました。

こちらへどうぞ
595-0063
大阪府泉大津市本町5番23号
二葉モータース

夏期休暇のお知らせ

勝手ながら令和3年8月12日(木)~8月16日(月)まで夏期休暇をいただきます

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休み中事故や故障でお困りの方は加入してる保険会社のレッカーサービスやJAFをご利用いただき急場をしのいでください。
損保ジャパンのレッカーサービスは 0120-365-110
JAFは全国共通 #8139 で最寄りの基地に繋がります。
JAFアプリを入れて設定しおけば故障・事故場所のやり取りはGPSにて行えるので便利です。

初代アルトワークス CA72V 17回目の車検

アルトワークス CA72V 平成62年式
うちのお店でマイカーとして「保存」してる初代アルトワークス
排気量は当時の軽自動車の規格である550cc。
無事この2年も大きな故障無くすごしてきて17回目の車検整備。
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おおよその交換部品はエアクリーナーとベルト2本を予定。
エンジンルームがとんでもなく詰まってるのでベルトを替えるのにエアクリーナーケースを外さないと交換できないという構造なのでこの2点は同時交換作業ですね。
下からも上からもリフトを上げたり下げたりしてボルトを緩める。
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幸いなことにまだベルトやらエアフィルターは純正部品が手に入ります。
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ブレーキ廻りは定番の作業でOK
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後のブレーキは分解するときにハブのナットを外しますが、今どきのかしめる奴では無く割ピン式。
久々にワッシャーとナットも交換しておきましょう。
部品があるうちに・・・
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ブレーキフルードなどは定番。
エンジンオイルもフィルターも交換。
ワイパーゴムなども。
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エンジンは良い調子なので排気ガスなど検査基準に引っかかることも無く、ヘッドライトは上向きで受験できる年式なので問題なし。
旧車なので重量税やらの税金はがっぽり取られます・・・
というわけで無事2年間の有効期間をいただきました。
作業が終わったので34歳のお誕生日と言うことで記念撮影しておきました。
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このピンクのシートはグレード違いのシートです。
ノーマルシートのスポンジが粉になってしまったので中古を探したのですがこれしか無くて仕方ない。
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34年前の後付けパワーウィンドウはまだ生きてます
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2代目ワークス当たりのついてたエンブレムも貼り付けてあります。
このあと普及していくアルトは「乗用車」ですがこの車は「商用車」なので最大積載量の表示が検査基準で必須です。
なかったら不合格です。
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これでまたしばらく一緒に暮らせそうです。
末永く元気でね!!

ノートのエンジンもプラグの電極の位置指定です

先日マツダのSkyactive X エンジンでプラグの電極の位置を合わす必要があると記事に投稿しましたが、日産のノートもそうみたいです。
日産ノート E12 スーパーチャージャーつきのHR12DDRエンジン
プラグの交換しようとNGKのプラグの互換性を調べるサイトにアクセスしたところ「純正のみ」という状態。
変わったプラグでも採用して互換性のあるRXプラグなどは無いのか・・と純正を注文。
純正番号は 22401-1HA1C
NGK型式は DILKAR7E11HS▼
この▼印は締付方が標準と違うよ、という記号。

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箱を開けてみたらガスケットが銅で出来てる。
また珍しいプラグを使ってるなあ、と。
変なプラグなので締め付けトルクも普通のものと違うのかなとファイネスで調べる。
すると、
電極の位置を合わすように
と書いてある。
ノート・・・おまえもか・・・
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ということでプラグが入ってきた箱を見てみると、
取付最終は「12分の1締め付ける」
締付トルクはちょっと探したけど19.6Nmとなってる。
30度とトルクはすべてに意味があるのかと工具に印を付けて実験を兼ねてどうなってるのかを確認しながら取り付けてみた。
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手でプラグを締め付けていくとメーカーがいう位置の12分の1(30度)手前できっちり止まる。
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そしてトルクレンチで規定値にて締め付けるとぴったり所定の向きで締付完了。
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これはネジ部分の精度がすごいなあ~とひたすらエンジンの前で感心しきり。
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一昔前ならプラグの電極の位置なんて決まってなくて、決められた値で締め付けたり、決められた角度で締め付けたらそれでおしまい、ということでしたがなにかしら繊細なルールが増えてきて整備士として勉強することが増えまくりです。
整備情報が手に入らない状態で今までのカンに頼っての整備はもう無理な時代ですね~
置いてけぼりになりそうな不安と、置いてけぼりにならないぞという気概、とが混じり合う今日この頃です。

スカイライン R33 リヤブレーキローター修整とパッド交換

スカイライン ECR33 平成6年式 距離7万㎞
リヤブレーキの音がひどいとのことで車検時にまとめて整備しました。
以前からローターの痛みがひどくて音が鳴っても不思議では無い状態。
ローター研磨機も設置し自社で作業できるのでどんとこいってな感じです。
距離を余り乗らないお車なのでブレーキの削りカスもどちらかというと鉄粉では無く錆の粉という色になってますね。
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分解はまずこの針金から。
これ一本でブレーキパッドが固定されてるのですから秀悦な設計ですね。
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痛んでるブレーキローターはこんな感じで対するブレーキパッドもひどい減り方ですね。
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車輛からブレーキローターを外して研磨機へ。
1回削ってもまだまだひずみが取り切れないぐらい歪んでたので少しずつ数回に分けて施工。
摩耗限度ぎりぎりクリアーでした。
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ローターの研磨(研削)も終わり、新品のブレーキパッドも届いたので復元です。
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パッドを支えるプレートなどもキレイキレイ。
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組み立てるときにここにグリースを塗る方法もありますが自分はあくまでも乾燥潤滑にこだわります。
グリースを塗ると摩耗粉とグリースが混じって泥団子になるのが嫌いだからです。
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プレートとパッドの当たる面も同じ施工をします。
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ブレーキパッドについてる「アンチスキッドシム」
日本語にすると「異音防止板」
ここはグリースを塗るのですがあくまでも塗るのはシムとパッドの間だけ。
外側には塗りません。
理由は泥団子です。
汚れてるシムをできるだけきれいに
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そして裏面だけにワコーズ製の高性能グリス
耐熱性が良く耐久性にすぐれてるのでお気に入りの一品です。
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このパッドにはシムが2枚あるので同様にグリースをサンドイッチ
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ブレーキパッドにシムを組み付け完了。
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できあがったパッドを支えるプレートを組み付け、その後にパッドをセット。
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最後に十字型のプレートをきれいに清掃して組み付け。
一番最初に外したあの針金と固定用の棒を取り付けて終了
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このあと鉄粉取り用の洗剤を駆使してブレーキ廻りを元のアルミ色に・・・
このスカイライン、ホイルも純正ノーマルです。
逆に珍しいかも・・・
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これで懸案だったブレーキ廻りの手入れを含めて車検作業を終えたスカイラインはお客様の元へ帰って行きました。
まだまだ走ってもらう予定だそうです。
我々から思うのは部品の製造廃止が恐い・・・・ドキドキ・・