ブレーキ踏み間違い解除 アイアクセル

日本特殊陶業っていう会社知ってますか?
我々自動車業界に暮らしてる者からするとすぐに「点火プラグのNGKやん」と連想できます。
割と有名な会社です。

でも一般の、特に関西の若い人になると

NGK=なんばグランド花月

となってしまうみたいです(笑)

 

まあそれはさておき、そのNGKが代理店となって販売する商品に「アイアクセル」というものがありまして「ブレーキ踏み間違い解除装置」なんです。

こないだNGKさんから営業さんがおいでになり、ひととおり説明を聞かせてもらいました。

これがなかなか凝った動きをする商品でちょっと感動的な動きをします。

ある一定の閾値を超える踏み込み=ブレーキとアクセルの踏み間違い、が起こるとアクセルペダルを踏んでるレバーが戻り、同時にブレーキペダルを押すレバーが軽くブレーキペダルを押す、と動作で暴走を止めなおかつ停車させる、というのです。

動画も撮ってみました。
ちょっとブレーキペダルを押す部分がわかりにくいですが・・・・

取り付けには講習を受けて認定されたお店でないとだめみたいです。
1人で営業してる当店は「2級整備士2名以上在籍」という基準を満たしてませんので・・・
基準が緩和されたのなら講習受けようかなと思います。

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暴走事故について自分なりにはこう思ってます。

アクセル踏み間違いというのは昨今かなり大々的に報道されるようになったりして社会問題化してるようです。
ただ個人的な見解は、
「事故が起こるたびにでかでかと取り上げるのは高齢者に免許返納を促すための世論作り」
のように思えてなりません。

マスコミの論調は
「歳を取って車に乗るから踏み間違えて暴走する」
と言う感じですが、業界におる自分が思うのは
「年齢のせいでは無くその人それぞれの運転技量」
だと思ってます。

たしかに歳を取るとなにかと反応速度が鈍くなったり、とっさに判断できない、とかはあると思いますが、当店をごひいきにしてもらってるお客さんたちを見ると
「運転うまい人は歳を取ってもうまい」
が結論です。

一律に70歳がとか75歳がとか年齢による制限では無くきっちりと個々の運転技量を測る制度を作った方がいいと思います。
そのうえで技量が落ちたなら返納勧告や強制的な返納命令もありだと思います。
もちろん認知症が進んだ、も運転技量の中に含まれますよね。
個々に技量を判断というのは判断する側からするととても大変な仕事量になると思うので理想論かもしれませんが少しでもそういう形になっていけば良いなと思っています。

参考までにアイアクセルのページを置いておきます。
アイアクセルのNGK(販売元)公式ページはこちら
アイアクセルの英田エンジニアリング(製造元)公式ページはこちら

モコ MRワゴン ラジエーターファンモーターの寿命で交換

令和5年5月8日(月)よりお店は営業再開しております。
大型連休はしっかり安静にしてました。
出かける気は毛頭無かったので安静に絶対がついて「自主的絶対安静」の状態で暮らしてました。

時々渋滞情報をみて、赤い線が着いてる高速道路を走ってる方々は「大変やろなあ」と思ってました。

さて日産のモコ、スズキのMRワゴンOEM車です。
まあよくはたらいてる車で2008年式で18万㎞走ってます。
いろんな消耗品は一通り交換の憂き目に遭ってますが今回は

「水温警告灯がちらっと光った」というご一報です。
冷却水がなくなってたら大変なのでレッカーサービスをお願いしてご入庫です。

ご入庫後は冷却水量点検 ⇒ 水はある。
では次は冷却ファン回ってる?? ⇒ 回ってない
この時点でだいたいの故障ストーリーが頭の中を巡ります。

ファン用のモーターまで電気来てる?? ⇒ 来てる。

電気来た状態でモーター殴る(笑) ⇒ ちょっと回る(爆)

ということでファンモーター内部の消耗で寿命が来た、との判断で作業開始。

 

ファン単体では車から外せない構造で、ラジエーターごとの取り外しです。
そのためにいろいろ附属品も分解。

 

外すための作業をしながらエンジンに目が行くと「オイル漏れ」と目があってしまいました。
このまま放置すると以前に交換したサーモスタットケースのパッキンにオイルが回ってしまいパッキンが劣化、結果その部分から冷却水漏れというストーリーができあがってしまうのでユーザーさんにその旨報告して追加作業の許可をいただきました。

18万㎞走ったエンジンとは思えないほどのきれいなカムシャフトまわり。
幾度となく定期的にオイル交換してもらってる証拠です。
ユーザーさんの日頃の愛情いっぱいオイルメンテナンスでしか得られない結果です。

素晴らしいメンテナンスとはいえ車のゴム製品は経年劣化します。
ただこの距離と年数まで漏れなかったのはやはり定期的なオイル交換のなせる技ですね。
外す途中でパキパキ「割れる」
もうゴムでは無くただの堅いプラスチックになっています。
これでは金属と金属の間を自身の柔軟性でせき止めてるパッキンの働きは無くなり液体の漏れを止める性能は残っていませんね。

 

オイル汚れが固着してないのでちょっとウエスで拭くだけで素材の色に戻ります。
素晴らしい!

新しい「しなやかなゴム」に交換してカバーを復元。
理屈では同じ年数・距離だけこのパッキンはもつはず・・・

カバーを復元途中にエンジンのアイドリング回転を調整するバルブにアクセスしやすかったので、外して点検。
スズキを含めこの形の調整バルブは煤が堆積して通路が狭くなってエンジンの回転数を調整しきれなくなることがあるので時々お掃除は必須です。
点検してみると18万㎞分溜まってました。

ちょっととがった工具で煤をつつくとご覧の通り。
この厚みの分、煤が蓄積してるわけです。

溶剤などを使ってきれいさっぱり。
これが本来の姿です。

いろんな回り道を経て本来の故障箇所、ファンモーターの交換。
これでオーバーヒートは大丈夫。
このファンはエアコンのガスも冷却してるのでこれが調子悪くなると、エンジンを冷やしきれないだけで無く、エアコンも冷えなくなると言う大事な部品なんですよね。

全ての作業が終わって、冷却水のエア抜きやらエアコンガス圧力など後処理をしてモコは待ちわびるユーザーさんの元へ帰っていきました。
まだまだ元気に走ってくれることでしょう。

 

 

さてあとは家訓に基づき捨てる前には部品を分解。
なぜモーターが回らなくなったか?という構造分析タイム。

このスプリングで「ブラシ」と言われる炭素素材でできた部品が電線の先にあるはずなのですが摩耗しきってしまってスプリングが飛び出てしまってます。

「ブラシ」がすべて「粉」になって堆積してますね。

よく見るとわずかに残骸が残ってました。
ほんらいは1㎝ほど長さのあり、写真の茶色のケースに収まってる部品なんですよ。
軸が回転することで押しつけられたブラシは少しずつ摩耗していき最後はこういう形で寿命を迎えモーターは終わります。

実はこのブラシを交換したら復活するので部品さえあれば実は修理できるんです。
部品設定されてたり、他のモーターのブラシを流用したりして復活させてる場合も見受けられます。

修理して使えば流行りのSDGs(えすでぃーじーず)って言う一部の人が大好きなあれですね。
いろんなキャンペーンをして、使えるものは修理して使うことで再生できるものは再生して使う、とか。

自動車も修理できるのならその部位だけ手当てして復活させるといいと思うんです。が、再生するコストを考えたらユーザーが嫌がって捨てる選択をする、となるのが現実ですよね。
このモーターでも分解することなんか想定してなくてプレスで蓋が開かない構造になってるのを力技で無理矢理開けてこそ中身とご対面できるわけです。

最初からモーターごときを修理して使うなんて言うことは考えてなくて壊れたら交換、もしくは壊れたら新車買ってねと言うことですね。
自動車が耐久消費財なのである程度は理解できるんですが何かもったいない気が。

その上、国の施策として古い車には税の重加算をして、新しい車はいろんな特典をつけて減税して乗換に誘導してたり・・・・
ドイツなんかは古い車を維持してたら「ゴミを出さない」という環境維持のご褒美として「減税」ですからね~

えすでぃーじーずで循環可能な社会を、といいつつ、乗り換えざるを得ない方向に民間を導く・・・
なんとも矛盾だらけの現実ですよね~

現場からは以上です。

エアコン室外機カバー

エアコンが効かないと大変なことになる大阪ですので、自動車も家もエアコン機器のメンテナンスが大事だと思うのです。
日頃から自動車のエアコンのお手入れなどは優先事項として取り組んでる当店ですので工場の事務所のエアコン室外機などもやはり気になるんです。

うちのエアコン室外機は設置してから長いことお隣のおうちとの隙間に鎮座してて、直接日光に当たるわけでも無く、家と家の隙間に結構な風が通るので効率のよい運用ができて、寿命にもええことやよなあ、と思っていたのです。

しかしお隣が建物を撤去してすっかり空き地になると長年封印されてきた(笑)エアコン室外機が思いっきり露出状態になってしまいました。
雨水は直接かかるし日光もほぼ半日当たるようになってしまいましたので、このままではエアコンが壊れるかも・・と不安になりせめてもの手当てとして
「室外機カバー」を購入して設置してみました。

ささやかな抵抗ですが、末永く動いてもらいための設備投資ということで。

このカバーはルーバー部分が上下自由に向きを変えられるのです。
写真のように風が吹き出す方向にブロックなどがあったときに室外機の風を上向きに変えれることでファンの風が再度室外機に回り込むのを防げます。
これだけでも効率が変わって電気代が下がるのではと期待します。
このルーバー構造が気に入って決めました。

アルミ製で組み立てたら割としっかりした構造で、家の横とかガレージなどに室外機があってこのカバーを付けたら天板の上は植木鉢とかの物置になるのは間違いなさそうな・・・・

こんな感じ(笑)
(写真は販売元さんのページから拝借しました)

三角表示板の代わりに・・

高速道路で何かしらのトラブルが起こって路肩などに停止せざるを得ない場合、三角表示板を設置しないと道路交通法違反で反則切符を切られるルールになってます。

 

どんな違反かというと「故障車両表示義務違反」となり、5万円以下の罰金で過失罰はありません。
交通反則通告制度の適用があり、その場合の反則金は普通自動車で6,000円です。違反点数は1点です。

万が一切符切られたらゴールド免許も吹っ飛んでしまいますから要注意ですね

 

ただし、
三角表示板を常に車に積んでなければ違反かというとそうではなくてあくまでも故障とか事故のトラブルで停止せざるを得なくなったときに表示してるかどうかが基準です。その時に持ってなくて表示できなかったときが違反になるんですね。
(高速道路だけで無く自動車専用道路も含まれます)

 

で、三角表示板は車に積んでおかないとなあ、と何十年も思ってましたが、今回部品商さんから教えてもらったのがこれ。

なんとエーモンからの発売です

三角表示板で無くてもこれが代わりになるそうで、電池を入れて車のどこかに乗せておけば邪魔にならないというわけです。

 

 

動作状態を動画で

 

自分が覚えたことはいつのまにか世の中が変わってて
「そうじゃなくてこれでもいけるよ」
って教えてもらえたような気がしました。

自分が小中学校の頃「すり傷は乾かして早くかさぶたにしろ」って教わったんですが、今や湿潤治療が当たり前で乾かしたら跡が残る,とか言われますもんね。

三角表示板を持ってない方や、すでに車に積んでるけど「場所をとって邪魔やなあ~」と思ってる方はお一ついかがですか?

オイル鉄粉吸着くん

自動車に使われる液体、例えばエンジンオイル、ATフルード、CVTフルードなどなどで同時によく耳にするのは「鉄粉」という言葉。
自動車のエンジンやら駆動系は金属同士の接触があるのでその削れ屑がでます。
それらを機械の外に排出するために「~オイル交換」とか「~フルード交換」という作業が発生するわけです。

これらを定期的に行っておけば削れ屑などもたまること無く機械類は元気に調子よく働いてくれるので長期的見てもお金儲けであったりするんです。

この鉄粉というもの、マニアチックな人からすると一度フルード類に混じったらできれば再循環して欲しくない願望がありますし、実際変速機の中にはメーカーが再循環させない効果を期待して磁石を組み込んであったりするわけですから寿命延長には間違いなく効果があるんでしょう。

無段変速機の内部にこんな磁石が組み込まれてますよ。

 

さてエンジンはというとそこまで気を遣わなくてもいいのか磁石による鉄粉除去というのはあまり採用されてないみたいです。
でもちょっとしたチューニングパーツとしてはオイルフィルターに磁石を組み込んだものが売ってたりします。

こういうものはエンジンで鉄粉が再循環して欲しくないマニアチックな人の気持ちをくすぐるんですよね。

まあ自分もどっちかというとそっち系の人間なのかもしれませんが磁石にはいろいろ期待してしまいます(笑)

たとえばオイルフィルターに磁石を組み込んだものと言えば
PIAAのツインパワー+マグネット
が有名です。
一度中身を分解してみたことがあります。
この2種類のフィルターに挟まれてるのが磁石ですね。

 

あとはオイルのドレンボルトに磁石を組み込んだものとか・・・

 

 

そして本題のオイル鉄粉吸着くんというダイレクトな商品名。

はちまき型磁石」(笑)    Amazonで売ってます

実はこれを購入してしばらく使ってたんですよ。
オイルフィルターは普通に純正品でこの磁石は外側に巻くだけという手軽さが気に入って買いました。
そして今回フィルターを交換するに当たって殻割りして中を確認。
あまり期待してなかったんですが、それらしきものはちゃんと吸着されていました。

これなら工具とかリフトが無くてもがんばれば自分で取り付けすることができて、なにかしらの鉄粉除去には交換があるのでは?と思いました。
普段お取引のあるお客さんなら買って持ってきてくれたら取り付けますよ!

 

まあ小手先の磁石よりは定期的なオイル&フルード交換が最強なのは間違いないですが、それでも通常より一層効果が欲しい人はこう言うもので遊んでみてはいかがでしょうか?

 

 

エアコン配管内のフラッシングとエアコンガス規定量の重要性

スナップオン社製 カーエアコンサービスステーションを使った修理の依頼が続いています。
みなさん以前のブログ記事を読まれたり、スナップオン社のホームページ上での機器設置店検索をご覧になったりでの作業依頼でご来店いただいてます。
配管フラッシング(配管内の汚れ洗浄や劣化したコンプレッサーオイルの入替)のご依頼であったり、一般のお客さんからの「冷えてるけどパンチがない」というご依頼などなど・・

少し前のノアの配管フラッシング同様、ご同業からのご依頼で今回はアトラスです。
エアコンの3種の神器
「コンプレッサー・リキッドタンク・エキスパンションバルブ」
を交換したけど配管の洗浄もお願いしたいと言うことでインターネット検索からうちのお店を見つけていただいてのご入庫。
高圧側の値が期待したほど下がらないのでどこか詰まってるのか洗浄してみたいと言うことです。
エアコンガスは既に入れてあるのでよろしくと言うことでフラッシング工程の初期段階でまずはガス回収。

すると205グラム
規定量は550グラムなんですけど・・・(笑)
ご同業も「えっそこそこ入れたつもりなんですがそれだけしか入ってませんでしたか?」と驚いてました。

通常のマニホールドゲージだけでは入れたつもりでも測って入れてないのでこんな感じです。
開き直って「入ってるから大丈夫」と豪語されるご同業もちらほら見受けられます(笑)
いやいやそれでは素人さんが例のメーター付きのホースでガス入れるのとたいして変わりませんやん、と思うのですが・・

 

そして本題のエアコン配管のフラッシング

 

出てきたコンプレッサーオイルは250ccほど。
交換したコンプレッサーに入ってた量と元々配管内にあったオイルの量が合算されてるようですね。
オイルの規定量は200ccですからガスだけでなくコンプレッサーオイルの量も規定量ぴったりに合わせることが出来ます。

 

フラッシングが完了したのできっちり計量した新しいコンプレッサーオイルときっちり計量したガスを注入。

 

ご同業さんの期待はフラッシングをすることでエアコンサイクルの問題を消去法で消すことでした。
このアトラスの最終的な結論を双方で診断した結果、

エアコンガスを冷却するためのコンデンサーの内部につまりがあって設計通りの冷却ができていないことによるガスの圧力が高い、

ということで根治的作業をするかどうかは先方のお客さんとの相談になるとのことでした。

 

その数日後、ワゴンR MH23S型 平成23年
「エアコンの効きはこんなもんかな?冷えてるように思われへんけど外の空気よりは冷たい」ということでご来店。
吹き出し口に手を当ててみるとあきらかにぬるい・・

外気温34度で吹きだし温度が27度。
数字で見てもこりゃ冷えてない。

ということでまずはガス量を測定。

 

結果は

規定量の30%しか残ってなかったということでこれはヤバい。
とはいうもののご新規さんでいままでどのような管理をされていたのかは不明で新車から今までの間で減ったものなのかここ最近急に減ったものなのかはわからないので「漏れてる」の判断はこの先になりますね。
お客さんには「この夏だけ冷えて来年の夏に冷えないとかになると修理が必要ですね」とアドバイス。

お帰りの節は27℃の吹き出し温度がアイドリングで13℃になって「冷えてる」と言うことでハッピーにお帰りになられました。

 

 

そして週末
ご新規さんから電話。
「スナップオンの機械があると言うことで純度の高いガスを入れてもらったら冷えるようになるのではと期待してます」
とのご依頼。

それだけではよくわからなかったので現在どういう冷え方ですか?と問診してみると

オーナー
「冷えてるようやけど冷えが足りない」
「ガスは入ってる」

とのこと。

自分
「ガスは入ってると言うことですがそれはどうお調べになったんですか??」

オーナー
「オートバックスで見てもらったらガスは大丈夫。というてた」

自分
「オートバックスはガスの重量を測っての診断ですか?」

オーナー
「ガスは入ってるようですが足りないようだったので少し足しておきましたとオートバックスが言うてた」

まあとにかくご来店ください
ということで作業開始
写真は取り損ねましたが外気温31℃で吹き出し温度が29℃。
日産ルークス(スズキのパレットOEM)

う~ん確かに冷えてませんが直感的にガスが足りないような・・

 

途中省略の結論はやはりガスが残ってませんでした。
なぜか似通った数字ですね(笑)

あとでエアコン用の添加剤を入れる前提で規定量は調整してますがやはり30%ぐらいしか残ってませんでした。

オーナーさんには
「純度の高いガスを入れられるのはこの機械の特徴ですが、それ以前にまずは設計通りのガスの量があってそこを基準に次に純度が効いてきます」
とご説明。

そして

「オートバックスがガスを足したという作業はいったいどんなことをしたのか??」

という笑い話です。

 

このルークスも中古車で購入されてるので以前の修理歴は不明で1つ前のワゴンRと一緒で漏れてるのか自然に減ったのかがこれまた不明。
「すぐに効かなくなるようでしたら本格的な修理が必要です」とデジャブーな説明をさせてもらいました。

このあたり年式のお車はスズキ車を含め各メーカー、室内のエアコンユニット(エバポレーター)からの漏れが多いです。
もしそこが原因であれば7万円オーバーの修理になるので・・・。

 

なかなかエアコンの修理というか故障診断は原因の幅の広いので「どこが悪い?」に対しての答は現車を確認してもあれこれ可能性があって難しいですね。
一つ一つ勉強と経験を重ねていかないと、と常に思っています。

 



DIYでの簡易エアコンガスチャージホース使用はやめたほうが・・

この季節になると毎年「エアコンが効かない」がキーワードで当ブログにもたくさんのアクセスが来ます。

自動車整備業者としてもエアコンが効かないならまずガスをチャージして、それから原因究明、という手順を踏むのでエアコンガスの量を整えるというのは間違いではありません。
ここで大事なのは

ガスの量

量とは、 重さです。

圧力ではありません。
○○パスカル、一昔前なら kg/cm2 キログラムパー平方センチ とかいうのが圧力です。
我々が気になるのは重さ つまりは g グラムです。

エアコンガスは重さで管理するように決められています。
圧力で管理するのは間違いというか単なる目安です。
なので最近の風潮にはちょっとドキドキしてます。

YouTubeなどでも「簡単にガスチャージ」とか「自分でガスチャージやってみた」とかの動画が最近急に増えました。
そこで使ってるホースがこれです。
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このホースに付いてる圧力計を目安にチャージ、と実際やってる所を動画にしたり、ブログを書いてみたり、みんカラあたりでも散見します。

本当にエアコンをきっちりと働くようにするのならガスの重さを規定量に合わすことが基本です。

当店ではスナップオン社製カーエアコンサービスステーションという機械を使いますが5グラム単位できっちりの重さのフロンガスを車にチャージします。
DUALPRO_1.gif

圧力では量れない一例を実際の値を。

日産キューブ
施工前の圧力。
特に冷えに関わるの左の低圧側の値。
ガスチャージのホースに付いてるメーターもここを量ってます。

施工前
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ガスチャージ(充填)量は55g
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施工後
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右のメーター(高圧側) 1.40から1.46
左のメーター(低圧側) 0.21から0.19

高圧側が上がって低圧側が下がってるのがわかるのと思います。
ガスの量が増えたら両方の圧力が上がりそうに思えますがきっちりガスが入ると実際は効率が良くなって冷えに関わる低圧側が下がります。
でも動画などでは0.20ぐらいでガスがたりない、という勝手な判断で0.30~0.40になるように追加します。

など説明がされてて実際0.35ぐらいになるまでガスを入れます。
はっきりいって低圧側の圧力が0.35もガスの圧力があれば

「冷えません」

それなら施工前の0.20ぐらいの方がましです(笑)
他の例でも

施工前
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ガスチャージ量40g
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施工後
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MRワゴンはあまり減ってなかったのですが高圧側も低圧側の値が増えています。
これはエアコンガスの量がどうのこうのというよりは作業中に周りの気温が上昇していたからです。

気温の上昇が無ければ似たような値になっていたと思われます。
圧力は気温(エンジン廻りの気温)によっても左右されます。

エブリイバン DA17V

施工前
ss-DSC_3233-thumbnail2.jpg

チャージ量は95gで施工前は規定量の66%しか残ってなかったということになります。
ss-DSC_3238-ff1d3-thumbnail2.jpg

施工後
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3分の2しか無かったガスがきっちりの量になっても圧力は大幅に変わりません。

これはキャラバン

施工前
ss-DSC_2688-thumbnail2.jpg

ガスは規定量の80%でした
img_20220513_182528.145.png

施工後
ss-DSC_2699-thumbnail2.jpg
キャラバンもきっちりガスが入ったら左の低圧側が下がりました。
どうでしょうか?

チャージホースで見る低圧側の圧力は目安にもならず

・ガスがちゃんと入ってるかとか
・どれくらい減ってるので入れたらいいか

とかの判断材料にならないことがわかると思います。
ブログとかYouTubeでのやり方をすればほとんどの場合
入れすぎ
になると思います。

 

エアコンのガスはほんとに足らない場合も冷えませんが、入れすぎても冷えません。
そして入れすぎの場合コンプレッサーや配管とかエアコン機器に重大な損傷を与える恐れが出てきます。
入れすぎた結果の損傷を考えたらむしろ足らない方がいいくらいです。

うかつに、冷えないからガス補充、は極めて短絡的なDIYです。
・ 転けても泣かない
・ 自己責任でお願いします
の一言で自身が許されるのならOKですけど扱う材料が「高圧ガス」ですから扱いは慎重にすべきだと思ってます。

自分自身は自動車の管理は自分でする,ということに対して大賛成派です。
メンテナンスをしながら乗る。

これは機械ものを扱う場合の大原則です。
命を乗せ、他人に怪我をさせないためにもあくまでも「構造を知った上で」というのが前提ですけど・・・・

仕事で預かった車を運転する場合その車の任意保険は無効

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ことしも受託車賠償保険の更新が完了しました。
我々を含め代行運転業など業務でお客さんの自動車を運転して事故を起こした場合、そのお車についてる任意保険は適用外(免責)になります。
つまりは「保険に入ってない状態の自動車」となるのでとても怖いことです。
そのために「受託車賠償保険」というものがあります。
業務で他人の車を運転したときの自動車保険です。
これを掛けておくのがお車を預かるのが生業である当店においてきるだけ顧客を含め事故当事者が大変なことにならないためのプロの証でもあります。
中小零細企業の当店で過大な賠償義務が発生したとき補いきれない部分を負担してもらえるので絶対に外せません。
もちろん事故を起こさないように努めるのは最大の目標ですが残念ながら世の中には「もらい事故」と言うのもありますので避けきれないのも事実です。
この保険の重大さをわかってるお店を選ぶのはひとつの選択肢だと思います。
私は飲酒しませんので代行運転業者のお世話になることはまずないのですが複数の代行運転業者が選べるのであればぜひ受託車賠償保険に入ってる業者を選んだ方がいいですね。

ブルーインパルスのスモークが付着した事件について

safe_image.jpg
(画像は読売新聞から拝借)
低高度でスモークをサービスで出したら車などにスモークの成分が付着したというこの事件。
車に付着と言うことで職業柄
「スモークって何で出来てるのか?」
「溶剤とか使ってるのか?」

とかいろいろ思いました。
マスコミは
水で洗っても落ちないので塗装が必要、と書いてましたが自分は
「ほんとにそうかな?」
という思いが先に。
塗装にしみ込むような成分であればこれはヤバくて塗装もやむ無しという気になりますが、昔スモークって油をジェットエンジンの排気ガス直後に出して煙にしてる、って聞いたことがあったようななかったような・・・
不確かな記憶なので自信は無いですが。
もしややこしい成分で無く塗装に乗っかってるだけならパーツクリーナやらコンパウンドで落ちるのでは?
と思ったりもしてるのでスモークのついた車が手元にあるならあれこれ試してみたい願望がムラムラ。
でも自分が一番心配なのは万が一ほんとに全塗装しなければならないような成分で磨きとかの修復が出来ないととなったとき、
残価クレジット組んでたら揉めるよな~
ということ・・・
残価クレジットは最初から下取り価格を引いた金額だけを分割で払うというルールなので、車が無くなったりすると最終的に全額払うことになるというバクチみたいなローン。
まともに車があって損傷状態が適正内でローンの払い終わりまでゴールしてこその「新車代半額」の達成です。
車がなくなるというのは盗難とか言う意味では無くて「事故」も含まれます。
保険でまかなうことが出来ればOKですが一筋縄でいかないことが多いと聞きます。
今回のように他の人からに被害でなおかつ全塗装とかになれば下取り車の価値が減ってしまうので、その減った価値に対して誰が補うのかと言うことです。
たしかに「事故で落ちた価値」を認めてもらった判例もありますが、それは所有してる車だから。
残価クレジットの事故落ち分は認められる可能性が少ないのでは?と勝手に思ってるので、もし今回のスモーク事件で残価クレジット中の車の損害額認定のもめ事が露呈すればそれはそれでどう解決できるのか興味津々です。

イグニッションコイルのコピー品を使ってもいいかと質問が来ました

以前にイグニッションコイルのコピー品が不良だった記事を書きましたがそれを読んだ方からこんな質問が来ました。

イグニッションコイルの記事、大変参考になりました
今エブリィの90000kmに乗っています。イグニッションコイルの交換を考えてます。予算が無く、NGK まで、届きません。
なかなか、コメントしずらいとは、思いますが、○○○ という会社のイグニッションコイルを考えてます、どうですか?教えてください、お願いいたします

再度自分自身の考えをお返事しましたので転載しておきます。
++++++++++++++++++++++
まず ○○○ というメーカーは今回初めてホームページを見ました。
少なくとも部品を自社開発・製造してるのではなく海外でコピー品を製造させて 国内で販売してる会社と見受けました。
・ もしあなたが自動車を整備する工場で人様からお金を頂いて作業する立場な らNGです。
・ もしあなたが自動車が好きでイグニッションコイルをご自分で愛車に対して 交換しようとしてるならこういう選択も有りでしょう。
・ もしあなたが中古車を販売しててとりあえず動かすことが出来てお客さんに対 してその時だけ体裁を整えることが出来れば良い立場ならそれもOKです。
コピー品は信頼置けないものです(きっぱり)
・軸が回転するもの(ベアリングなど)
・ブーツやパッキンなど製品にゴムが含まれるもの
・コイルを利用した電子部品
は特に注意が必要で耐久性においてはアウトです。
自動車部品はイグニッションコイルだけでなくいまやあらゆる方面で「優良部品」とか「新品」と名乗ったコピー品があふれかえっています。
つまりは使ってみてそれでいけたのなら結果オーライの世界です。
他人に迷惑を掛けないのなら人柱OKです。
コピー品を使うとしたら「転けても泣かない」だけです。
わたしは交換するという作業に対してお客さんから対価を頂く立場です。
一度使った部品に不具合があって作業を2回するようなことがあるとこの先の信 頼をなくし二度とそのお客さんの顔を見ることがなくなるかもしれません。
つまりは収入源をたたれることです。
某ドラマのセリフをもじると「私、失敗出来ないんです」
そういう立場ではこの○○○というメーカーの部品を使うことはないです。
その人それぞれの立場で使用する部品を選択すればいいのではないでしょうか?
++++++++++++++++++++++++++++++++
とお返事しました。
これが当店の見解です。
趣味の領域であれば何を使ってもいいと思いますし、初期不良やら耐久性不足ということ自体が楽しい出来事かもしれません。
「ありゃ~やっぱりあかんかあ」(笑)
で終わるのも自動車のメンテナンスを趣味にしてる方なら話のタネになりますよね。
「人柱」のうえで経験を積んで次へのステップを進んでいくのも素晴らしいの一言です。
使う人の立場で決してコピー品が全ていけないとは言えない話でした。