最近の三菱のCMを見て思うこと

自動車はあこがれの的で所有することは人生を送る上で当たり前で、なんなら持ってないことの方が「持ってないの?」と聞き返された昭和の時代。

それが燃費競争に明け暮れパワーという言葉は封印され、単なる道具に成り下がった平成時代。

最近始まった三菱自動車のコマーシャルを見て、自動車業界がエコから流れが変わって「ひょっとして楽しい車が復活するのでは?」、と思わせるコマーシャルですね。

昭和のおっさんが想像する楽しい車はやはり「走り」。
トヨタはラリー選手権でがんばってます。
ホンダは紆余曲折が有りながらもF1に参加しています。
三菱といえばラリーであったり悪路を走るというイメージ。
日産も国内レースを賑わせたり。

やはり「競争」というものに携わってないと車はつまらなくなりますね。

たしかに安全という方面も大事な要素です。
でもね~、というのが正直なところ。

そんなわくわく感がコマーシャルから感じ取れて業界全体がエコを脱出して新しい流れに進んで行って欲しいと思うのですが・・・

流れる音楽と共に思い出す企業キャッチコピー ⇒ ハートビートモーターズ

スズキの好きな二葉モータースから見た鈴木修さんについて

当店は「スズキの好きな自動車屋」をキャッチフレーズにしてるぐらいスズキ車が好きです。
先代から店を引き継いだ頃は、日産・スズキの好きな自動車、として営んでいました。

でも日産はご覧の通り自分が思っていた日産からどんどんかけ離れていったので心離れました。

ところがスズキは一貫して昭和時代からの車作りのポリシーを変わることなく企業イメージを維持してきました。(トヨタもそうかも)
これもひとえに鈴木修さんのワンマン経営によるものだと思っています。
勘(かん)ピューターというセンスを全面に押し出し即決で経営を進めてきた功績の賜ですね。
インドへの進出が今のスズキの利益をもたらしてます。
提携してた外国企業との関係が崩れてこれはあかんとみると提携廃止。
アメリカや中国からのいさぎよい撤退。
すべて「勘」だったんでしょう。

ワンマンのおかげで時代に乗っかった新しい車を生み出すスピード。
これはどこのメーカもまねできなかったです。
軽自動車を普及させた初代アルト

2回しか参加してませんが講演会に行くと何かしらヒントになることをもらって帰ってきてました。

軽自動車は貧乏人の車、という名言(迷言)を聞いたときはマスコミや世論は叩きましたが自分は「その通りやん」と思いました。
車が走るというほかに、これはあったらいいという機能にしても、これだけあればいい、と思わせる切り捨ては基準が素晴らしく「これでええねん」という納得感がありました。

そもそも軽自動車というカテゴリーそのものが日本では「これでええやん」だったと思います。
その軽自動車が一家のファーストカーにまでなり得る車作りを徹底した。
これは日本の財産です。

自分からみる自動車というのはコンパクトカーが最高だと思ってます。
小さいながらも
・ そこそこの価格
・ そこそこの装備
・ そこそこの走行性能
が大事だと思います。

昔から歴代乗り継いできた車は途中で日産に勤めたことも有り日産車も乗りましたがそれ以外はずっとスズキの車を載ってきました。
そのスズキ車の中でも「コマネズミのように走るハイパワー車」が好きでいまもその気持ちは変わりません。

車が軽量

これは走行性能、旋回性能、燃費、全てにおいて最高の武器です。
これはスズキの車作りのポリシーです。

初代アルトワークスもこないだまで動態保存してました。

さすがに自分に何かがあってアルトワークスが残っても家族には値打ちが伝わらない(笑)ので終活として壊れてからでなくちゃんと動いてる状態で誰かに乗ってもらいたくて手放しました。
このくるまもスズキの素晴らしい名作です。
代わりの言っては何ですが代替車にスイフトスポーツを販売デモカーとして選びました。
そして選んだらなんとスイフトスポーツが終売・・・

オサムイズムの塊のような車だったスイフトスポーツが終売と同時に修さんが死去。
なんか運命的なものを感じてしまってなんともいえない思いです。

自分の仕事に多大な影響を与えてもらった鈴木修さんのご冥福をお祈りいたします。

この先スズキの方向はどちらを向くんでしょう?
ぜひ今まで以上に徹底した「スズキ」であって欲しいと思うのですが、本田宗一郎さんが思っていた方向と違う向きに進んでるようなホンダみたいにならないことを願ってやみません。

JAFの素晴らしいところ

自分が若かった昭和~平成の頃、レッカーサービスと言えばJAF(日本自動車連盟)オンリーでした。

家業を継ぐ、継がないはさておき社会人として経験を積むため自動車ディーラーの営業マンとして働いてきなさい、と武者修行に出されてる間も、営業マンの営業成績の一部に『JAFを新規で〇件成約しなさい』と言われたものです。

そういう仕事上の命令は関係なく、JAFというのは何かアクシデントがあって困ったときの頼みの綱だという事はプロであるがゆえ「いざというとき」に役に立つのは一般の人より理解してました。
なので営業トークでなく常々お客さんにJAFは入ってた方がきっと役に立ちます、とお話ししてました。

嘘かほんとか知りませんが、JAFができたきっかけはモータリゼーション華やかな頃のディーラーが急激に増えた顧客の愛車が道端でエンコした車を引き取りに行く時間が割けないため専門の組織をメーカーまたいで共同出資で作ったのがJAF、と聞きました。

そんなメリット満点のJAFですが、最近は自動車保険に付属の「無料レッカーサービス」が幅をきかせてきて、加入してた人も『会費がもったいない』という理由で会員資格を継続する人が減ってきてます。
まあレッカーサービスだけを見てると重なったサービスであり必要ないと思われるの仕方ないですね。
けれどもやはりJAFならでは、という利点はあります。

パッと思いつくのは
・ キーのとじ込みを開ける訓練をずっとしてる(今はとじ込みもなくなりつつありますが)
・ 訓練された職員さんが来るので何かと相談事に乗ってくれる
・ パンク修理は可能であればその場でやってくれる
・ 提携してるお店や施設では料金の割引をしてもらえる
・ 原付や2輪で困ったときも対応してもらえる
などなど。

そのほか、お客さんから聞いた話で

当店の営業時間外にタイヤを破損して、JAFに救援を依頼、来た職員さんが営業してるタイヤやさんを探してくれて、そこまでレッカーしてくれた。

とかを聞きました。
移動手段としてのレッカーサービス以外に盛りだくさんな施しをしてもらった、と言う感動話を聞くことが多いです。

直近では・・・
タイヤのサイドを切ってパンクしたお客さんがJAF呼んだらレッカーしますか?タイヤ貸しましょうか?という選択肢をくれたそう。
レッカーはつり上げに時間がかかります、タイヤ貸し出しならすぐに走れます。
修理が終わったら基地まで届けてくれたらいいです、

という対応やったとのこと。

基地も勤務先の近くにあるので返却にも手間が掛からないのと深夜だったこともあってタイヤ貸し出しを選択して今朝からうちにご来店。
修理が終わったからタイヤ返しに行ってくるわ、と。
この対応を知ってからJAFのホームページを見てみたら
会員限定タイヤ貸し出しサービスってちゃんとページもあって大々的に告知してました。
(しらんかった~)

自分は過去からずっとJAFには一目置いて、訓練された職員さんができるだけのサービスをしてくれる。
だてに会費は取ってない、と思ってます。

保険会社の無料レッカーもJAFも重ねて加入しても無駄ではないと思いますよ。
保険会社のレッカーサービスは車本体に掛かってるので他の車に乗ってたら使えません。
JAFは『その人』に掛かってるので車が変わっても使えます。
そのほか同乗者に会員が一人おればその車を運転してなくても使えます。
いろんな車に乗る人(社用車など)はJAF必須です。

あとスマホのJAFアプリも便利です。
会員になってる方もアプリを知ってる人は少なくて、スマホから呼んだら現在位置とかも説明要らんし、自分の車を事前に登録してたら車種の説明も要らんし、というと「なるほど!」って皆さん感動。
うちの事務所でアプリをインストールして登録して帰る人も居ます。
会員証を表示する、を押せば割引きにも使えます。
割引きしてもらえる店・施設も探せます。

けっしてJAFの回し者でもなく、昔のように新規契約のノルマもありませんので利害もありませんが、会員資格を失効してる方はいまいちどJAFの良さを再考してみてはいかがでしょうか?


JAFスマートフォンアプリ

JAFスマートフォンアプリ
無料
posted withアプリーチ

ジャンプスターターが膨らんだ

バッテリー上がりの車を救援に行くとき、ン10年前ごろは補助バッテリーとブースターケーブルもって出張、とか言ったり言われたりして現場に向かったもんですが、今どきは補助バッテリーの事をジャンプスターターと言う名前になってたり作業そのものをジャンピングとかなんか作業名も聞き慣れない事になっています。
そのあたりはなかなかバージョンが書き換わってないようで若い方と話すると??マークが飛び交うのかもしれません。

ジャンプスターターもリチウムイオン電池が普及してきたおかげで小さいのに始動能力があるようになり、重たいバッテリーを持って現場に、ということもなく、なんなら原付バイクで現場に向かい、その場でエンジンを掛けてお客さんに『エンジン掛けたので止めずにそのまま工場まで乗って来てください」というパターンも可能になりました。

うちのお店の方針としては管理させてもらってるお車がバッテリー上がりで現場に救援に行くと言うことは迷惑掛けた、と言う気持ちになるのと、緊急なことが起こると自分の作業のスケジュールが変わってしまうということもあるのでできるだけバッテリーの寿命管理はお客さんとの共同作業で予防整備に力を入れてます。
ただ避けられないのはバッテリーの品質のばらつきによる不具合やらお客さん側の”ライトつけっぱなし”などのミスで上がってしまう、と言うこともあるので皆無にはできないですけどね・・

寿命を予測するためにもアイドリングストップもできるだけオフにしましょう、とお客さんにアピールしまくってますし、できればアイドリングストップキャンセラーをオススメして取り付けることでバッテリー劣化のスピードを今まで通りにできるようにしています。

ただここ最近バッテリー管理で恐いなあと思うのはドラレコの駐車監視モードです。
ドラレコが駐車中に撮影するための電力は車に載ってるバッテリーなので監視モード中は放電します。
放電電圧が規定値以下になったら監視が止まる設定やら、駐車してエンジンを止めたら何分まで撮影するのか、という時間を決めたりはできますが、我々整備士側からすると監視モードはバッテリーへの負担はとてつもなく過酷です。
その理由はバッテリーというものは電気を放電して充電してというサイクルが寿命を決める大きな要素です。
ドラレコで放電してエンジンが掛かったら使った分を充電する。
この繰り返しが普通に車を止めるだけの時より電気の出し入れが多いのでバッテリー寿命にかなり影響してくるのです。
できれば監視モード専用のバッテリーを増設した方がいいなと思ってます。

というわけで本題です(笑)

ジャンプスターターのリチウムイオンバッテリーがとうとう膨らんで危険な状態になりました。
膨らむのは危険な火災に繋がりかねない状態です。
ネットの動画などでバッテリーが激しく燃える場面を見たことあると思いますが火を噴く前兆がバッテリーの妊娠。
定期的に充電してたのですが充電が終わって手に取ってみたら何となく『膨らんでない??』ということで分解してみました。

そうしたらやっぱり膨らんでました。

これはヤバい、ということで使用は中止。
火を噴くまで至らずに良かった良かった

とはいえ救援時には大活躍のツールなので代替品を物色しなければ。

いろんな記事で今までのリチウムイオンバッテリーは「三元系」といい、同じリチウムイオン電池の中にも『リン酸鉄系」というのが有ると。
リン酸鉄系は発火しにくい、ということを学んでいたので次のジャンプスターターはリン酸鉄系にしようと思い検索。
中華製の安いものはきっと寿命が短いだろうと言う勝手な思い込みで日立製のPS-1600RPをチョイス。
日立と言っても中身はサーキットテスターやらバッテリーテスターなどで有名なkaise製のOEMらしいのでより一層安心かなと言うことで決めました。

電池だけでなくOBD端子を使ってのバックアップケーブルやらUSBコードやらいろいろおまけも付いてました。

できるだけ使わなくていいならその方が良い、という工具ですがそのうち活躍する場面が出てくるでしょう。
とりあえず昨日、整備でのバッテリー交換の時、車のコンピューターのバックアップに使ってみました。

燃えにくいバッテリーは安心できますね・・・・

潰れたネジを外す工具買いました

整備作業をしてると当然部品交換など自動車のその部分を分解することが多いわけです。
分解するには何か締め付けたり抑え込んだり固定したりするためにネジ(ビス)を使ってます。

エンジンなどの部品は基本的にボルト&ナットなどを使って組み立てられてるので工具もそれに対応したものを使います。
それに対して内装部品やエンジンでも軽い部品やプラスチック部品などはいわゆる「ネジ」を使ってます。

ボルト&ナットにしてもネジにしても工具がきちんと当たって力を加えることができると緩むんですが、6角形部分の角がなめてたりプラスねじのプラス部分が壊れていたりヘキサゴンと呼ばれる6角レンチなどの穴がまん丸になってたりして途方に暮れるということがたまに発生するんです。

そのネジを緩めることができないとその先に一歩も進めない、てな感じで立ち往生します。

それらのアクシデントに遭遇したときに緊急避難的に活躍する工具があります。

今回は緊急事態対応用の工具を買いました
いや買っておきました。
エンジニア製 DXZ-09

ヘキサゴン 6角レンチ用

プラスねじの穴用

つかむときに口先の広さを合わさずともしっかり加えるバイスや延長工具など

こういう系統の『緊急用工具』はまさに先行投資。
この先何年も使うかどうかもわからない防災グッズのようなものです。
でもあるとないとでは大違いという側面も持ってるのでついつい買ってしまいます。

ひとことで

使うことがあってはいけない工具

といえます。

あ~神様どうかこの工具を駆使してアクシデントをクリアできる事態がこの先起こりませんように・・・・

エンジンオイルから出てくる泡の謎

エンジンオイルを交換するのに大まかに二通り。
『下抜き』と『上抜き』という方法があります。

下抜きとは、エンジンの下部にあるオイルパンから抜き取り用のボルトを抜いて自然落下で抜き取る方法。

上抜きとはオイルレベルゲージの穴を利用して真空状態を作れる工具を使って吸引して抜く方式。

どちらの方式も一長一短ありますし、エンジンの構造上下抜きでしか対応できないお車もありますし、ベンツなどではメーカーが整備方法として上抜きが指定されてるとか。
(外車のことは知らないので伝え聞き)

うちのお店では上抜き可能なお車はできるだけ上から抜くようにしてます。
オイルを抜くボルトを付けたり外したりするときに何かのはずみでネジが壊れたりするリスクを避けるのと、ボルトに付けるパッキンの節約になるのでお客さん負担も減るからです。

さてここからが本題ですが、ある日上抜きでオイル交換をしてるときに出てきたオイルがやけに泡立つときと泡立たないオイルがあることにふと気づきました。

そして抜き終わった後にこのまま真空状態を続けたらどうなるんだろうと自分の中の「実験君」が出てきてそのまま観察してると泡はオイルの中から無数に沸いていてそれからだんだん泡が消えていく。

そしてまったく根拠もない自分の中の空想ですが、これは

オイルの中に取り込まれた水分が真空状態で沸騰して出てきてるのでは?

と推測。
そして水分が沸騰しきってオイルの中から出終わると泡が消えていくのではと。

そんなことに気づくとこの泡の元はなんなんやろう?と疑問に思い、そこから数十台観察してみました。

すると泡が出てくるオイルは短距離走行を繰り返す車に多いという傾向があること。
同じような走行距離で同じような汚れ方をしてるように見えるのに通勤に使ってる車で通勤距離がそこそこ走るよう車は泡が少なくて、子育て中のお母さんが乗るような自転車代わりのチョイノリな車&ハイブリッド車に泡が多い感じです。
つまりはエンジンが暖まりにくい乗り方をしてる車に泡が多いのでは?と思います。

ガソリンが燃えると水が発生します。
その発生した水のほとんどは排気管から出ていきますが一部はオイルの取り込まれます。
一度でも長距離走行があってオイルが充分暖まるとその水分はオイルの中から蒸発していきます。
オイルの沸点より水の沸点の方が低いからですね。

オイルが温まらない乗り方をしてる車は水分が蒸発せずにオイルの混じったままになります。
その水分はエンジンにはよろしくないので、オイルが暖まりきらない短距離走行を繰り返すシビアコンディションの車はオイル交換をまめにしましょうとなるわけです。

オイルの成分の中には『消泡剤』という泡を消す成分も含まれているのでその性能が劣化したら泡が発生しやすくなるということもありますので何とも言えないのですが・・・

泡が出てきてるのはオイルの中から、まさにビールやコーラの炭酸の泡が液体から出てくる様子とそっくりなのでひょっとしたら水が真空で100℃でもないのに沸騰してオイルの中から気体になって出てきてるの??と思った次第です。

もしこの仮説が正しいのならオイルが水分含んで傷んでますね~という新たな指標になると思うのですがさてどうでしょう??・・・・

動画も張っておきますのでご参考に

Play Video: オイルから出てくる泡の謎

ワコーズ ヘッドライトリペアを使ってみた

私たち自動車整備工場の整備士として避けては通れないのがヘッドライトの黄ばみ。
整備士が直接影響を受けるのは車検の時のヘッドライトの向きやら明るさ等が保安基準(車検合否のルール)に適してるかどうか。

入庫してきた車たちのヘッドライトがくすんでる=どう手当てするか、がまずは考えることです。

ヘッドライトの日光によるくすみや黄ばみはヘッドライトの表面がプラスチック製(ポリカーボネート製)が使われるようになってから紫外線(つまりは日光)の影響を受けることとなり切っても切れない問題になってますね。

昭和の車はガラス製だったので割れることはあっても黄ばみなど全く発生しない代物でした。

それが人をはねたときに体にダメージを与えない形状とかいろいろ安全性能を高めるためには自動車のデザインを丸く作らないといけなくなり、そうなると複雑な曲面を造形するためにはガラスではとても無理でプラスチックによる造形に変わってきたわけです。
その上燃費競争も激しくなり車の軽量化という点においてもガラスよりも軽いプラスチックが重宝されるようになったんです。
その結果「ヘッドライト白内障」を生み出すようになったんですね。

嘘かほんとかわかりませんがヘッドライトを作ってるメーカーもこんなに変色するとは思っていなかったとかなんとか・・・
今生産されてる車にはヘッドライトメーカーが全力を挙げてプラスチック部分の耐久性を上げる研究がなされた表面加工がされているそうですが、それでも10年直射日光を浴びたまんまのヘッドライトがきれいさを保てるかどうかなんて塗装とほぼ同じでなのでは?と思います。

塗装やヘッドライトをきれいに保つには

日光に当てない

これ一択かと。
そんなん無理や、ではなく愛車の天井の塗装は仕方ないにしてもヘッドライトに関してはできるだけ木陰を狙って駐車するとか、ショッピングモールでは屋上に行かないとか、家や職場で駐車する向きを考えて壁側に向けて駐車するとか、ちょっとした心がけで愛車が一生のうちで浴びる日光の総量は削減できると思います。

そんな背景もあり曇ったらどうするということでいろんな洗剤やらケミカルメーカーからヘッドライトの輝きを復活させるためのグッズが発売されてるわけです。
量販店などでも所狭しといろんなグッズを見るようになりました。

今回、ワコ-ズの営業さんが「買ってください」と持ってきたのが「ヘッドライトリペア」という商品。
もちろん当店でも以前からヘッドライトをきれいにするグッズはそれなりに持ってるんですが、それらと比べて違いがあるのかを検証するためにも買いました。

ワコーズさんのいいところは販売の為の促進パンフやこういう施工説明書がカラフルに作ってくれるところ。
絵心の無い自分には到底自分には作れないわな、と感心しきり。

ヘッドライトリペアの施工説明書もとてもわかりやすいです。

説明書の通りにやってみました。
まずヘッドライトを大まかにきれいにする。

手磨きの場合、ヘッドライトリペアを何かにとる ※2024/06/11 修正

ヘッドライトに塗って15秒ほどおくと黄ばみが溶け出すのでそれから磨く

たしかに・・・

機械式の場合にはバフなどに新たにヘッドライトリペアを付けて磨く ※2024/06/11修正

磨き終えたら乾いた布で拭き取る。

きれいになりました

コンパウンド成分も含まれているそうなので黄ばみを溶かすだけでなく「磨く」こともできるそうです。

使ってみた感想ですが、営業さんの説明によるとバフとヘッドライの表面をすべらせる潤滑剤も含まれてるということでしたが結構バフが重かったです。
今まで使ってるものの方が絡みつきが少ないかと。
モーターも結構熱くなったのでやはり低速にしても荷が掛かってるよなあ~という感じでした。

※ 2024年6月11日追記
ワコーズの営業さんから再度レクチャーがありました。
上記手法でひとつ説明書の読み間違いがありました。
機械式ポリッシャーで磨く場合、ヘッドライトに液剤を事前に塗るのではなくバフに直接付けて少量を塗り伸ばし磨き上げるという使い方が正しいそうです。
つまりは液剤を付けすぎだからバフが重いのでは?というご指摘がありました。

きれいさは複雑な手順無しで簡単できれいになるという感じ。
正直「これは今使ってる他社製のものとは明らかに違う」というインパクトはなかったです。
ただこう言うものは使う目的でいろんなレベルがあっていいと思います。
これを使えばヘッドライト復活!というレベルのものではなく、当方のように「車検の時の光量維持」という目的には充分です。
あとは内容量に対する施工できる台数かなあ?
やはりコストというのも考えないといけないのでこれは一瓶使ったあとに考えることにしましょう。

2年実施期間が延びたとは言え車検でのヘッドライトテストの厳格化は頭の痛い話です。
古い車ほどドキドキする度合いが増えて最終的に「合格にはヘッドライト交換」という事態に陥ってはたしてその時製造廃止という難題を乗り越えて新品のヘッドライトが手に入るのか?という最悪のストーリーを想像すると気が重いです・・・

ブレーキ踏み間違い解除 アイアクセル

日本特殊陶業っていう会社知ってますか?
我々自動車業界に暮らしてる者からするとすぐに「点火プラグのNGKやん」と連想できます。
割と有名な会社です。

でも一般の、特に関西の若い人になると

NGK=なんばグランド花月

となってしまうみたいです(笑)

 

まあそれはさておき、そのNGKが代理店となって販売する商品に「アイアクセル」というものがありまして「ブレーキ踏み間違い解除装置」なんです。

こないだNGKさんから営業さんがおいでになり、ひととおり説明を聞かせてもらいました。

これがなかなか凝った動きをする商品でちょっと感動的な動きをします。

ある一定の閾値を超える踏み込み=ブレーキとアクセルの踏み間違い、が起こるとアクセルペダルを踏んでるレバーが戻り、同時にブレーキペダルを押すレバーが軽くブレーキペダルを押す、と動作で暴走を止めなおかつ停車させる、というのです。

動画も撮ってみました。
ちょっとブレーキペダルを押す部分がわかりにくいですが・・・・

取り付けには講習を受けて認定されたお店でないとだめみたいです。
1人で営業してる当店は「2級整備士2名以上在籍」という基準を満たしてませんので・・・
基準が緩和されたのなら講習受けようかなと思います。

——————-
暴走事故について自分なりにはこう思ってます。

アクセル踏み間違いというのは昨今かなり大々的に報道されるようになったりして社会問題化してるようです。
ただ個人的な見解は、
「事故が起こるたびにでかでかと取り上げるのは高齢者に免許返納を促すための世論作り」
のように思えてなりません。

マスコミの論調は
「歳を取って車に乗るから踏み間違えて暴走する」
と言う感じですが、業界におる自分が思うのは
「年齢のせいでは無くその人それぞれの運転技量」
だと思ってます。

たしかに歳を取るとなにかと反応速度が鈍くなったり、とっさに判断できない、とかはあると思いますが、当店をごひいきにしてもらってるお客さんたちを見ると
「運転うまい人は歳を取ってもうまい」
が結論です。

一律に70歳がとか75歳がとか年齢による制限では無くきっちりと個々の運転技量を測る制度を作った方がいいと思います。
そのうえで技量が落ちたなら返納勧告や強制的な返納命令もありだと思います。
もちろん認知症が進んだ、も運転技量の中に含まれますよね。
個々に技量を判断というのは判断する側からするととても大変な仕事量になると思うので理想論かもしれませんが少しでもそういう形になっていけば良いなと思っています。

参考までにアイアクセルのページを置いておきます。
アイアクセルのNGK(販売元)公式ページはこちら
アイアクセルの英田エンジニアリング(製造元)公式ページはこちら

モコ MRワゴン ラジエーターファンモーターの寿命で交換

令和5年5月8日(月)よりお店は営業再開しております。
大型連休はしっかり安静にしてました。
出かける気は毛頭無かったので安静に絶対がついて「自主的絶対安静」の状態で暮らしてました。

時々渋滞情報をみて、赤い線が着いてる高速道路を走ってる方々は「大変やろなあ」と思ってました。

さて日産のモコ、スズキのMRワゴンOEM車です。
まあよくはたらいてる車で2008年式で18万㎞走ってます。
いろんな消耗品は一通り交換の憂き目に遭ってますが今回は

「水温警告灯がちらっと光った」というご一報です。
冷却水がなくなってたら大変なのでレッカーサービスをお願いしてご入庫です。

ご入庫後は冷却水量点検 ⇒ 水はある。
では次は冷却ファン回ってる?? ⇒ 回ってない
この時点でだいたいの故障ストーリーが頭の中を巡ります。

ファン用のモーターまで電気来てる?? ⇒ 来てる。

電気来た状態でモーター殴る(笑) ⇒ ちょっと回る(爆)

ということでファンモーター内部の消耗で寿命が来た、との判断で作業開始。

 

ファン単体では車から外せない構造で、ラジエーターごとの取り外しです。
そのためにいろいろ附属品も分解。

 

外すための作業をしながらエンジンに目が行くと「オイル漏れ」と目があってしまいました。
このまま放置すると以前に交換したサーモスタットケースのパッキンにオイルが回ってしまいパッキンが劣化、結果その部分から冷却水漏れというストーリーができあがってしまうのでユーザーさんにその旨報告して追加作業の許可をいただきました。

18万㎞走ったエンジンとは思えないほどのきれいなカムシャフトまわり。
幾度となく定期的にオイル交換してもらってる証拠です。
ユーザーさんの日頃の愛情いっぱいオイルメンテナンスでしか得られない結果です。

素晴らしいメンテナンスとはいえ車のゴム製品は経年劣化します。
ただこの距離と年数まで漏れなかったのはやはり定期的なオイル交換のなせる技ですね。
外す途中でパキパキ「割れる」
もうゴムでは無くただの堅いプラスチックになっています。
これでは金属と金属の間を自身の柔軟性でせき止めてるパッキンの働きは無くなり液体の漏れを止める性能は残っていませんね。

 

オイル汚れが固着してないのでちょっとウエスで拭くだけで素材の色に戻ります。
素晴らしい!

新しい「しなやかなゴム」に交換してカバーを復元。
理屈では同じ年数・距離だけこのパッキンはもつはず・・・

カバーを復元途中にエンジンのアイドリング回転を調整するバルブにアクセスしやすかったので、外して点検。
スズキを含めこの形の調整バルブは煤が堆積して通路が狭くなってエンジンの回転数を調整しきれなくなることがあるので時々お掃除は必須です。
点検してみると18万㎞分溜まってました。

ちょっととがった工具で煤をつつくとご覧の通り。
この厚みの分、煤が蓄積してるわけです。

溶剤などを使ってきれいさっぱり。
これが本来の姿です。

いろんな回り道を経て本来の故障箇所、ファンモーターの交換。
これでオーバーヒートは大丈夫。
このファンはエアコンのガスも冷却してるのでこれが調子悪くなると、エンジンを冷やしきれないだけで無く、エアコンも冷えなくなると言う大事な部品なんですよね。

全ての作業が終わって、冷却水のエア抜きやらエアコンガス圧力など後処理をしてモコは待ちわびるユーザーさんの元へ帰っていきました。
まだまだ元気に走ってくれることでしょう。

 

 

さてあとは家訓に基づき捨てる前には部品を分解。
なぜモーターが回らなくなったか?という構造分析タイム。

このスプリングで「ブラシ」と言われる炭素素材でできた部品が電線の先にあるはずなのですが摩耗しきってしまってスプリングが飛び出てしまってます。

「ブラシ」がすべて「粉」になって堆積してますね。

よく見るとわずかに残骸が残ってました。
ほんらいは1㎝ほど長さのあり、写真の茶色のケースに収まってる部品なんですよ。
軸が回転することで押しつけられたブラシは少しずつ摩耗していき最後はこういう形で寿命を迎えモーターは終わります。

実はこのブラシを交換したら復活するので部品さえあれば実は修理できるんです。
部品設定されてたり、他のモーターのブラシを流用したりして復活させてる場合も見受けられます。

修理して使えば流行りのSDGs(えすでぃーじーず)って言う一部の人が大好きなあれですね。
いろんなキャンペーンをして、使えるものは修理して使うことで再生できるものは再生して使う、とか。

自動車も修理できるのならその部位だけ手当てして復活させるといいと思うんです。が、再生するコストを考えたらユーザーが嫌がって捨てる選択をする、となるのが現実ですよね。
このモーターでも分解することなんか想定してなくてプレスで蓋が開かない構造になってるのを力技で無理矢理開けてこそ中身とご対面できるわけです。

最初からモーターごときを修理して使うなんて言うことは考えてなくて壊れたら交換、もしくは壊れたら新車買ってねと言うことですね。
自動車が耐久消費財なのである程度は理解できるんですが何かもったいない気が。

その上、国の施策として古い車には税の重加算をして、新しい車はいろんな特典をつけて減税して乗換に誘導してたり・・・・
ドイツなんかは古い車を維持してたら「ゴミを出さない」という環境維持のご褒美として「減税」ですからね~

えすでぃーじーずで循環可能な社会を、といいつつ、乗り換えざるを得ない方向に民間を導く・・・
なんとも矛盾だらけの現実ですよね~

現場からは以上です。

エアコン室外機カバー

エアコンが効かないと大変なことになる大阪ですので、自動車も家もエアコン機器のメンテナンスが大事だと思うのです。
日頃から自動車のエアコンのお手入れなどは優先事項として取り組んでる当店ですので工場の事務所のエアコン室外機などもやはり気になるんです。

うちのエアコン室外機は設置してから長いことお隣のおうちとの隙間に鎮座してて、直接日光に当たるわけでも無く、家と家の隙間に結構な風が通るので効率のよい運用ができて、寿命にもええことやよなあ、と思っていたのです。

しかしお隣が建物を撤去してすっかり空き地になると長年封印されてきた(笑)エアコン室外機が思いっきり露出状態になってしまいました。
雨水は直接かかるし日光もほぼ半日当たるようになってしまいましたので、このままではエアコンが壊れるかも・・と不安になりせめてもの手当てとして
「室外機カバー」を購入して設置してみました。

ささやかな抵抗ですが、末永く動いてもらいための設備投資ということで。

このカバーはルーバー部分が上下自由に向きを変えられるのです。
写真のように風が吹き出す方向にブロックなどがあったときに室外機の風を上向きに変えれることでファンの風が再度室外機に回り込むのを防げます。
これだけでも効率が変わって電気代が下がるのではと期待します。
このルーバー構造が気に入って決めました。

アルミ製で組み立てたら割としっかりした構造で、家の横とかガレージなどに室外機があってこのカバーを付けたら天板の上は植木鉢とかの物置になるのは間違いなさそうな・・・・

こんな感じ(笑)
(写真は販売元さんのページから拝借しました)