初代アルトワークス 18回目の車検

いまだに動態保存してる初代アルトワークス。

この世にアルトワークスとして発売開始された初代モデルです。
72ワークスとも呼ばれたりもします。
排気量は550cc。

昭和62年式ですから36歳。
この度18回目の車検。
うちに出入りする新車や部品屋さんの営業さんたちはワークスより若い人が増えました(笑)

記念撮影代わりに作業中の写真をブログにあげときます。

前のブレーキ。
この時代からちゃんとディスクブレーキです。

エンドレスのパッド。
まだ手に入るのかな?

ピストンの錆は避けたいので注油を念入りに

後のブレーキ。
軽自動車で後の車軸に割ピンを使ってる車はほんとに見なくなりました。

何回か車検以外でもブレーキ廻りの作業でブレーキフルードを入れ換えてますので最低でも18回以上のフルード交換。

消耗品は都度交換してるのでローテーショ的にギヤオイル(ミッションオイル)の交換をしようと抜いたらビックリの色です。
以前交換したのが10年くらい前で、走行距離にしたら3万㎞ぐらい。

んで整備マニュアルを見ると、この頃のマニュアルミッション車のメーカー指定交換距離は2万㎞・・・
昭和のあの頃の基準はこうなのか~と時代を感じました。
それよりも「まだ3万㎞か」とたかをくくって交換してなかったらあかんやん、という話です。
交換してよかった。

リヤシートのノブが風化して割れて行方不明になってました。
もうさすがに部品なんか製造廃止やろうなと思いつつ問い合わせてみるとまだ出ました。
聞いてみるもんですね。


令和5年7月から車検期限を示すシールを貼る位置のルールが変更になりましたので所定の位置に張ってみましたが、ガラスの面積が今どきの車に比べて小さいのでシールがでかく見えます。

ご老体なので長距離の走行は控えてますしあんまり頻繁に動かすわけでも無くバッテリーには不利な状態です。
屋根のあるガレージ保管で太陽には当たらないので、ガレージの屋根にモーターボート用の全天候型ソーラーチャージャーを乗っけて、そこから配線してコネクターで接続。
乗るときにコネクター外して乗る、という運用をし始めてからいつでもセルモーターは一発でなおかつ電圧計は規定値上限で乗ることができてます。

部品が手に入らない箇所の故障が起こらないことを祈りつつ末永く動いてほしいもんです。

C-HR・プリウスなどハイブリッド車のエアコンガス規定量充填

いよいよ大阪あたりでは車のエアコンが働き出す季節がやってきました。
ということは仕事中に汗をかく季節がやってきたと同じ意味で少し憂鬱な自分です。

トヨタ C-HR 平成30年式 走行距離約35000㎞
車検でご入庫ですが夏に向けてエアコンのお手入れもしっかりと作業しておきます。

ガスは134aか1234yfで「ハイブリッドだから特殊なガス」というわけではありません。
ガスを圧縮するためのコンプレッサーの動力が違います。

いままでの車はコンプレッサーの動力源はエンジンの回転で、ベルトを使ってコンプレッサーを駆動してました。
このC-HRだけで無くハイブリッド車はメーカー問わずほとんどが「電動コンプレッサー」を使用しています。(マイルドハイブリッド車は除く)

大きく違うのは電動と機械式とではコンプレッサーを潤滑するオイルの種類が違います。
電動ということでオイルに「絶縁性(電気を通さない)」が必要なんだとかで今まで使っていたオイルとは種類が変わっています。

機械式のオイルは電気を通すため、このオイルを電動式に使うと(混じる)と電動コンプレッサーがショートして壊れるということで

「混ぜるな危険」

らしいです。

そういうわけで今までのエアコンガスを手入れする機器は電動コンプレッサーなんて言うものを想定していなかったので2種類のオイルを混ざらないように整備機器を両方共用でそのまま使うことはできなくなりました。
そのまま非対応では悲しいので当店はあたらしい機器に設備投資しました。

これでハイブリッド車が入庫してもエアコンガス規定量充填サービスを安心して対応できるようになりました。

というわけで作業開始
このPAGというのとPOEというのがコンプレッサーオイルの種類で機械式がPAGでした。
このお車はPOEを使ってるのでオイルの種類を切り替えます。

するとホースの中をクリーニングせよ、と指示が出ます。
これによりPAGとPOEが混じらないようになるわけです。

洗浄用の接続口にホースをつないでクリーニングします。
これによりハイブリッド車への接続が準備できます。

それからは普通の作業を同じ手順で、まずは車のエアコン配管内のフロンガスを一旦カーエアコンサービスステーションデュアルに回収します。
今回回収出来たのが390グラム。
規定量は470グラムですから80グラム足りないということになります。

そこから今度は配管内を真空にしていきます。
配管内を100%フロンガスで埋めるのと、配管内の水分などを除去するために真空にします。

おおよそ15分真空状態を保ち、それが終わったら新しいガスをきっちり重さをはかって充填(じゅうてん)。
普通はあんまり充填なんていう漢字見ませんよね(笑)
まあつまりは詰め込むというような意味です。
470グラムに向かって現在420グラム入ったとこの写真です。

ガスが入ったら圧力計でちゃんとガスが流れてるかを確認します。

オプションでより一層冷えるための添加剤を追加充填。

作業前の写真を撮り忘れましたが作業前の吹き出し温度が5.6℃だったのが作業後は3.8℃まで冷えるようになりました。
このあたりの温度域になると吹き出し口の冷気が肌に突き刺さるような感覚になりますね。

作業後は機械から印字された紙が出てくるのでお客さんに持って帰ってもらいます。

このC-HRをはじめ、既存のお車はエアコンガスの種類が134aと呼ばれるガスで、同じガスを使いながら機械式と電動式で作業が変わります。
その上、令和の初めごろから製造された車はガスそのものが1234yfという種類のガスに変わってきています。
この新しいガスを使った車にも機械式と電動式があるわけですから、4種類の作業が必要なわけです。
厳密に言うと12というガスも過去に有りますので5種類です。
12の頃はハイブリッド車はありませんでした。

ついでにお伝えしておくと、1234yfガスは現在とても髙価なガスなので「ちょっと足しておきますか?」なんて簡単にオススメするような雰囲気ではありません。
お客さんも作業者側も覚悟を持って作業しないといけないんですよね~

まあそのうちもっと大量生産できる体制が整えば価格も下落していくと淡い期待を持っています。

エアコンのガスはタイヤの空気と一緒で配管の隙間から自然に漏れていくのでどこかで補充してあげないといけません。
ガスが足りなくなって冷えなくなるのは全量の30%切ったあたりからです。
そこまでは冷えてないのに「冷えが悪いかな?」ぐらいですごしてしまうもんです。
結果本当に冷えなくなるまでにエアコンに無理が掛かり高額な修理代が必要となってくるんですよね。
そうならないためにも定期的にガスを補充してあげるのが結果的にお金儲けになります。

さてこれでC-HRは暑い夏に立ち向かう準備ができました。
しっかりお客さんを冷やしてあげてほしいものです。

ホンダストリームの車検

ホンダ ストリーム RN6 平成22年式 走行45000㎞

インターネットで当店を見つけていただいてご来店。
見積などさせていただいて金額的にもご了承いただいたのでご入庫です。
このあたりではめったに見ない「富士山」ナンバー。
何となくテンション上がります。

 

リフトアップしてタイヤを外しブレーキ廻りの詳細な点検からまずは後側。
ローターの状態、パッドの残りの厚み、ピストンの動き・錆、スライドピン給油、パッドホルダーの清掃など。
最後はピストンに給油して初期位置の押し込み。
  

前側のブレーキ。
最初にお見積もりした段階でパッドの残量があとわずかだったので交換前提の作業。ブレーキパッドを替えるときにはうちではローター研磨もほぼセットでオススメしてます。
せっかくブレーキパッドを交換するのですからローターもきっちりとした状態から使い始めたいので・・

ローターを研磨したら耐熱防錆塗装を裏側までします。
錆をできるだけ防ぎたいので他工場から依頼を受けたローター研磨でも全てやります。

錆がローターの外周から回り込んでこないためにも内側、外側、にも耐熱塗装しておきます。
組み上げて少し走るとパッドの当たるところはきれいに素材の色に戻ります。

ブレーキパッドの外側にはグリスを塗らない派なのでこのまま組み付けます。

ブレーキフルードも交換。

添加剤は自分で吟味したオススメ商品をチョイス。

エンジンのエアフィルター

エアコン吸入口のフィルター

車検の合格基準に「ヘッドライトの明るさ」というのがあるのと、やはりヘッドライトが曇ってると日常の運転でもライトが暗く感じるので磨きます。

エアコンガス規定量充填サービス。
新車から今まで一度も手当てされてなさそうなのでお見積時にオススメしました。

規定量500グラムのところ、回収出来た量は215グラム。
半分以下でした。
カーエアコンサービスステーションデュアルの大きな特徴で機械内で
新品のフロンガスより純度を高めたフロンガスを精製
できるので、そのガスを475グラムと、添加剤注入時に入る25グラムできっちり規定量の500グラムに合わせました。
もうすぐ温かくなるので炎天下での冷却能力に本領発揮することでしょう。

ユーザーさんからのご指示は無かったのですが、ちょっと気になったので塗装表面についた塗料をきれいにしておきました。
凹んだり塗装が割れたりしてると簡単には無理ですが、ちょっとしたサービスです。

これ以外にもバッテリー交換やワイパーゴム交換など消耗品重視でお手入れさせてもらいました。

というわけでストリームはお客さんのもとへ帰っていきました。
ご機嫌よくいつまでも走ってもらいたいもんです。

M様  不具合の相談とかまたおいでくださいね~

アルトワークス 車検作業

アルトワークス HA36S 平成28年式 走行約8万キロ
俗に言う「36ワークス」ですね。

一世を風靡して華やかにデビューしましたがこのお車でもう登録から7年。
今のところ後継機種がないので絶版車種ですね。

ユーザーさん自身も消耗品に理解ある方なので、車の維持メンテは当店とお客さんによる共同作業みたいなもので、自動車を調子よくそして長く乗るには最高の組み合わせではないかと思います。
作業の報告も兼ねて作業内容を・・・

リヤのブレーキ廻り。
このハブの中心の錆やらリヤブレーキのドラムが錆びて外れないのはとても気になるので当店にご入庫のお車はこのあたりを重点的に手当てしてます。

フロントのブレーキ廻りの定番作業。
・ブレーキパッドの粉落とし
・パッドホルダーの磨き
・スライドピン給油
・キャリパーピストンを延ばして給油
・ブレーキローターの錆止め
などなど

 

そしてブレーキフルード全量圧送交換

 

タイヤ残り溝測定。
交換直後にご入庫だったので残り量は完璧

 

エンジン用のエアフィルターとエアコン用のフィルター交換

 

そしてエアコンガスをスナップオン社製カーエアコンサービスステーションデュアルにて規定量きっちりにチャージ。

 

スズキ純正診断機を接続して故障コードの読取り。
リモコンキーの電池消耗記録と、エアコンの日照センサーのエラーが残ってましたが、キーは電池を替えてエラーをリセットすればOK。
日照センサーのエラーは室内での測定なので通常の状態で問題なしですね。

 

あとはエンジンの点火プラグの交換。
NGKの「RXプラグ」をチョイスしてエンジン性能を最大限引き出せるようにしておきました。

 

 

最近のプラグは締付トルクの管理が結構ややこしく種類があるのでカンに頼らずトルクレンチで規定トルクに合わせるのが結果的に作業が早いと感じてます。
これくらいかな~っ?、と作業するよりはピタッと決まる方が安心かつ確実ですからね。

というわけでワークスはユーザーさんの元に返っていきました。
末永く調子よく走って欲しいもんです。

 

スズキ バレーノ 車検 ブレーキ廻りの整備

スズキ バレーノ 平成29年式 約4万㎞
車検でご入庫です。

 

普段の自動車メンテについては充分ご理解のあるユーザーさんなので基本的な消耗品は自己メンテ。
当方ではブレーキ廻りなどを手入れさせていただきました。

ホイルを外しブレーキ廻りを目視。
第一印象としては大阪を走ってる車としては錆が多め。
これはこのお車の使用環境で潮風の影響ですね。

ブレーキのパッドは残りそろそろ交換の準備をしておこうかなという段階。
リヤのブレーキシューは残量まだまだOK。
距離からするとスタンダードな状態です。

 

という状況をつかむためには後ブレーキはブレーキドラムを外さないといけないのですが、錆が多めなので結構固着してます。
車検をお世話させていただくのは2回目なので前回車検時にはそれなりに固着対策はしてますが使用環境によっては固着の方が勝ってしまいますね。
なので取り外し用のサービスホールにボルトをねじ込んで物理的に力技で外します。

外したあとのハブは錆びてます。
これが固着の原因なので錆落としは必須。

 

ブレーキドラムの錆は機能的に問題ないレベルですが自分自身の基準に当てはめると気になるので錆落とし&防錆は次回までの固着対策としてやっておきます。
もちろんその前にはブレーキ内部のシューあたりの摩耗粉落としも。

 

前のブレーキも錆落としと各部清掃。

 

フロントブレーキキャリパーとピストンの間に錆が発生してないかピストンを伸ばして点検。
伸ばしたついでにピストンの摺動をよくするため専用のグリスを注入。
そのグリスを行き渡らせるためにピストンを初期位置まで押し込んで同時に動きがなめらかなのかを確認。

 

キャリパースライドピンと呼ばれる部品は若干の錆発生してました。
ここが錆びて固着するとブレーキの効きに影響するのできっちり手当てしておかないとだめです。
ピンの入る穴の内部をしっかり清掃して、ピンにもきっちりグリスを塗って所定の位置に戻します。
そしてブレーキ全体を復元して前回りのブレーキも完成。

スライドピンは低価格車検ではコストと時間の兼ね合いで省略されがちな部分です。
うちで管理させてもらってる車は固着まで行ってるのは見たことないですが、他所からやってきたお車では固まってしまった状態で入庫してくるのも散見します。

 

ブレーキ廻りの仕上げはブレーキフルードの交換。
これも地味な消耗品ですがそこそこ大事な働きをしてるので車検ごとには交換するようにした方が余計な故障を発生させないで済みますよ。
最初は透明、使ってると黄色くなってきます。

 

ご用命の中にエンジンオイルの交換があったので作業。
ドレンボルトを抜いても全部のオイルが出てこないので真鍮パイプを曲げたオリジナル工具(笑)を使ってオイルパンの底に残ってるオイルを吸引してます。
これなら全量交換できます。
バレーノは残りが多めで、400ccほど抜けました。
全量が3リットルぐらいなので普通にやってたら90%しか抜けてないことになりますよ。

 

整備はこれでほぼ終了です。
バレーノはしっかり通勤の足として働いてくれることでしょう。

 

あとついでにバレーノの配線の中で初めて見るコネクターを発見したのでどういう風に外すのかと実践してみました。
普通にロックを押しても全然抜けなくてしばし思案してしまいました。

よ~くみてたらこの黄色を何とかすればいけそうと気付きごそごそして答がわかりました。
黄色を一旦引き出して底から真ん中のロックを押すんですね。

 

わかってしまえば「な~んやそうなってるのか」ですが何事も新しいタイプと遭遇すると最初は手順が引っかかります。

また1つコネクターの抜き方を勉強できました。

つぎからは大丈夫!

 

 

ちょっとした凹みが水漏れの原因

トヨタウィッシュ GZE20 平成21年式 11万㎞
車検でご入庫ですが受け入れ問診の時に
「ここヘコませたけど修理は必要??」
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と聞かれ
「年式も年式ですし塗装も割れてないのでこれにお金を掛けるなら消耗品に廻したらどうでしょう??」
とオススメしました。
整備ではオルタネーターのワンウェイプーリーが痛んでたり、ゴム周りの経年劣化による部品交換もそこそこ年式相応の費用が掛かったので鈑金修理は結果的にしなくてよかったなぁ、と思ってたんですが最後の車内清掃の時に大どんでん返し。
バックドアあたりの小物入れスペースを清掃しようと床板開けたら水浸し・・
「え~いつから??どこから??」と
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でも直感で「まさかあの凹みから??」
カンは当たりました。
このささやかな凹みのおかげでパネル同士の隙間が出来てそこから水が浸入したようで、隙間にパーツクリーナーを吹き込んだら室内に出てきました。
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裏側から見るとつじつまが合います。
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見た目の隙間の大きさからシーリング材で埋められる、と判断したので処置しときました。
なにげに軽く考えてると思わぬ展開が待ってるという教訓を得ました。
またひとつ経験値が上がりました。
毎日に勉強です……

ハスラーの車検 内容あれこれ

スズキハスラー MR31S 平成26年式 走行約9万㎞
2年前に中古車屋さんで検査期限付き中古車としてご購入。
オーナーさんとしては初めての車検ということでお世話させて頂く事になりました。
車輛そのものとしてはご新規と一緒なのでご入庫時にいろいろ相談させていただいてほぼご提案通りに作業させて頂く事になりました。
他所で整備したお車がうちに入庫するときはどうして「整備基準」がそれぞれの修理工場で違うので気になるところがいっぱいです。
自分の基準に当てはめるとどうしても納得できなくて整備したくなる(笑)ところが出てくるのでご予算との兼ね合いですりあわせるのがなかなか辛いところでもあります・・
さてリフトアップして作業開始
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後のブレーキ
摩耗粉を清掃してブレーキシューの厚みを測って各部分がちゃんと動くかどうかなどなど点検して最後はお化粧しときます。
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前のブレーキ
ブレーキパッドの厚みは前回の車検で交換してあるので充分あるのですが錆びたままのブレーキローターをそのまま手当てもせずにパッドだけを交換してるのでブレーキパッドが変な減り方になり接触面積も少なくなってるのでこれでは設計通りの制動力は得られません。
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これではブレーキパッドを交換した、という整備をしたと言うだけで乗る人のことは何にも考えられていません。
なので自分流にメンテナンスしておきました。
錆びたブレーキローターをきれいに修整。
変な減り方をしたブレーキパッドも修整。
ブレーキの機構として動くところを全部清掃して復旧。
ブレーキはこうでないと・・
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ブレーキフルードも色だけ見ると前回交換してないようです。
う~ん・・・
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きれいに入れ替わりました。
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オーナーさんに
エンジンオイルとかご自分で管理されてスケジュール組んでますか?
と聞いてみたのですが
いつ替えたかわからない・・・
抜いてみると「真っ黒・どろどろ」でした。
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当然オイルフィルターも交換
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オイルの汚れが気になったので整備後オイルフィルターを切開してみました。
かなりひどい状態ですね。
エンジントラブルになる前に交換できてよかったです。
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いろいろなオイルフィルターを切開して経験則でわかるのが、オイル管理の悪いお車のフィルターはこのフィルターの濾紙がしわしわになってる。
きっとオイルが通りにくくなって圧力が上がりしわしわになるのでは?と思います。
比較用に置いてみたフィルターはオイル管理がしっかり行われているお車のもの。
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エンジンが空気を吸うところについてるフィルター。
前回の時点で交換しておけばよかったんでは??
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点火用のプラグ
たぶん新車から交換は初めてでしょう。
スズキのこのタイプのプラグは指定交換距離6万㎞です。
9万㎞走ってるのはヤバい。
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エアコンの吸い口にあるフィルター。
いつ交換されたのかわかりません。
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ワイパーゴムの交換
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そしてエアコンガスの規定量充填サービス。
70%しか入ってませんでした。
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施工前から1℃下がりました。
暑さのピークを越えたこの時期の吹き出し温度1℃違うのは体感が大きいです。
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スズキ専用の診断機によるコンピューターのエラー記録チェック。
いろいろコードが残ってますが現状問題なしということで全て初期化。
ここからがスタートで新しいエラーが入れば少なくとも今日以降の記録となるので診断の参考になります。
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リコールが残ってないかを調べたら補機類ベルトの強度不足とクランクプーリーボルト交換の案件が未作業で残ってましたので同時に作業しておきました。
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まああとは自分のこだわりというかエンジンルームがほこりだらけだったのでちょっと清掃とか・・
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あとは写真無しですが7年使ってひび割れしまくりのタイヤを交換させていただきました。
というわけでハスラーはかなりリフレッシュできたと思います。
基本的に走らなくなるとか安全が確保できないとか言う段階のメンテナンスではないですが、ユーザーが「しばらくは乗りたい、出来れば末永く乗りたい」と希望されてる中でご提案させていただいたメニューです。
整備工場の整備歴とそのお車の使用状態を一致させると、計画的に整備費用を分散させることが出来るので順番にやっていきましょう、とお知らせさせていただきました。
そしてハスラーは元気を回復してオーナーさんのところへ帰って行きました。
末永くオーナーさんの役に立って欲しいものです・・・

ラパン CVTF交換と車検作業

スズキ HE22S 平成22年式 走行11万㎞
車検をご依頼いただきました。
きっかけはホームページを見つけていただいて初めてのお取引が前回の車検。
それから懇意にしていただいてずっとメンテをお任せいただいています。
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車検作業はブレーキローター研磨
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ブレーキフルードの交換
ワイパーゴムの交換
タイヤローテーション
もろもろ
あとはエアコンガス規定量充填サービス
70グラムほど減ってましたね。
ちょうど残量は2年で80%なので定番な減り方です。
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10万㎞超えてることと、中古車で買われているのでメンテ状況がユーザーさん自身がわからないのもあってCVTフルードの交換作業フルセットコースをオススメしたところ快諾いただいたのでそれも作業しました。
まずフルードをドレンボルトから抜き取ってオイルパン(フルードパン?)を外します。
その時作業後に補充するフルード量が大事なので何㍑抜けたかを把握するため 「はかりマス」 で一旦測定。
この はかりマス はほんと便利(笑)
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オイルパンに鉄系の異物を吸着するための磁石が備わっています。
機械的に削れた異物を除去するためにありますが大量にひっつくと飽和してしまいそれ以上キャッチできなくなるので定期的なメンテは必要かなと思います。
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CVT内部にも鉄粉やら摩耗粉がひっついていますのでパーツクリーナーで洗浄します。
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内部のストレーナー(フィルター)を交換
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このときOリングが残ってしまったりするので要注意
確認するのを忘れると「二重パッキン」になって走行不能に陥ったりします。
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磁石を洗浄、ストレーナーを新品の交換、オイルパンの底も洗浄。
オイルパンガスケットを新品にして元通りに復旧します。
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このCVTの場合、横にもう一つフィルターがついてるのでそれも交換します。
余談ですがこのストレーナーや横のフィルターはスズキの車なのにスズキの部品ルートではスムーズに購入できないという業界内では有名な部品です。
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交換が終わったらいよいよトルコン太郎を接続して圧送交換にて内部に残った残りのフルードも一気に交換します。
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作業後のフルードの状態。
奥のガラスモニターが新油、真ん中のモニターが交換して今車の中を循環してるフルードの状態です。
幸いなことにオイルパンが復旧し終わったときの初期補充が補充が4リットル。
交換時に6リットルほどでほぼ新油と同じになったのでここで完了です。
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交換途中は動画の方がわかりやすいのでYoutubeにアップしましたのでお時間があればご覧ください。
2分半ほどの動画です。

試運転した結果変速ショックがへって、最初の一転がりがとてもスムーズで、加速が力強くなりました。
スズキのCVTはフルード交換の効果がわかりやすいと思います。
泉大津市のT様
当店のご利用ありがとうございます。
このさきも末永いお付き合いの程よろしくお願いします。

初代アルトワークス CA72V 17回目の車検

アルトワークス CA72V 平成62年式
うちのお店でマイカーとして「保存」してる初代アルトワークス
排気量は当時の軽自動車の規格である550cc。
無事この2年も大きな故障無くすごしてきて17回目の車検整備。
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おおよその交換部品はエアクリーナーとベルト2本を予定。
エンジンルームがとんでもなく詰まってるのでベルトを替えるのにエアクリーナーケースを外さないと交換できないという構造なのでこの2点は同時交換作業ですね。
下からも上からもリフトを上げたり下げたりしてボルトを緩める。
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幸いなことにまだベルトやらエアフィルターは純正部品が手に入ります。
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ブレーキ廻りは定番の作業でOK
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後のブレーキは分解するときにハブのナットを外しますが、今どきのかしめる奴では無く割ピン式。
久々にワッシャーとナットも交換しておきましょう。
部品があるうちに・・・
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ブレーキフルードなどは定番。
エンジンオイルもフィルターも交換。
ワイパーゴムなども。
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エンジンは良い調子なので排気ガスなど検査基準に引っかかることも無く、ヘッドライトは上向きで受験できる年式なので問題なし。
旧車なので重量税やらの税金はがっぽり取られます・・・
というわけで無事2年間の有効期間をいただきました。
作業が終わったので34歳のお誕生日と言うことで記念撮影しておきました。
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このピンクのシートはグレード違いのシートです。
ノーマルシートのスポンジが粉になってしまったので中古を探したのですがこれしか無くて仕方ない。
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34年前の後付けパワーウィンドウはまだ生きてます
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2代目ワークス当たりのついてたエンブレムも貼り付けてあります。
このあと普及していくアルトは「乗用車」ですがこの車は「商用車」なので最大積載量の表示が検査基準で必須です。
なかったら不合格です。
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これでまたしばらく一緒に暮らせそうです。
末永く元気でね!!

ノートのエンジンもプラグの電極の位置指定です

先日マツダのSkyactive X エンジンでプラグの電極の位置を合わす必要があると記事に投稿しましたが、日産のノートもそうみたいです。
日産ノート E12 スーパーチャージャーつきのHR12DDRエンジン
プラグの交換しようとNGKのプラグの互換性を調べるサイトにアクセスしたところ「純正のみ」という状態。
変わったプラグでも採用して互換性のあるRXプラグなどは無いのか・・と純正を注文。
純正番号は 22401-1HA1C
NGK型式は DILKAR7E11HS▼
この▼印は締付方が標準と違うよ、という記号。

箱を開けてみたらガスケットが銅で出来てる。
また珍しいプラグを使ってるなあ、と。
変なプラグなので締め付けトルクも普通のものと違うのかなとファイネスで調べる。
すると、
電極の位置を合わすように
と書いてある。
ノート・・・おまえもか・・・
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ということでプラグが入ってきた箱を見てみると、
取付最終は「12分の1締め付ける」
締付トルクはちょっと探したけど19.6Nmとなってる。
30度とトルクはすべてに意味があるのかと工具に印を付けて実験を兼ねてどうなってるのかを確認しながら取り付けてみた。
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手でプラグを締め付けていくとメーカーがいう位置の12分の1(30度)手前できっちり止まる。
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そしてトルクレンチで規定値にて締め付けるとぴったり所定の向きで締付完了。
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これはネジ部分の精度がすごいなあ~とひたすらエンジンの前で感心しきり。
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一昔前ならプラグの電極の位置なんて決まってなくて、決められた値で締め付けたり、決められた角度で締め付けたらそれでおしまい、ということでしたがなにかしら繊細なルールが増えてきて整備士として勉強することが増えまくりです。
整備情報が手に入らない状態で今までのカンに頼っての整備はもう無理な時代ですね~
置いてけぼりになりそうな不安と、置いてけぼりにならないぞという気概、とが混じり合う今日この頃です。