毎度おなじみの公道ウルフですが本日第11巻発売されました。
単行本で11巻発売まで行くのは業界内では素晴らしいことなんだそうです。(聞きかじり)
人気がないとあっさり終わってしまう厳しい業界でもあります。
ぜひぜひ購入してください!!
作者の野口賢先生の応援をよろしくお願いします。
毎度おなじみの公道ウルフですが本日第11巻発売されました。
単行本で11巻発売まで行くのは業界内では素晴らしいことなんだそうです。(聞きかじり)
人気がないとあっさり終わってしまう厳しい業界でもあります。
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うちのお店ではブレーキフルードの入替に圧送式のKTC社製のブレーキブリーダーABX70を使っています。
ブレーキフルードを貯めるタンクは車種によってそれこそ星の数ほど種類があって、それぞれの車種用にアタッチメントが設定されています。
当店ではスズキ車の扱いが多いのですがスズキ車はこの形のアタッチメントを使うように設定されています。
が、取り付ける手間が少し面倒だったり、いまいち密着度が悪くてブレーキフルードが漏れたり、パレットやスペーシアはこのアタッチメントを付けるのが窮屈なケースもありました。
ホンダとかトヨタであれば、タンクに蓋をして蓋が外れないようにカバーをする、というタイプが設定されていて、これなら少々狭いところでも取り付けできます。
いろんな車種のアタッチメント形状でも冒頭のタイプに比べるとみんな背が低くて取付もワンタッチです。
でもうちで一番使うはずのスズキのアタッチメントがKTCでは設定が無くて不便でした。
そんな中でストレートさんではアタッチメントにスズキ車用があるではないですか。
設定があるのはかなり前から知ってたんですがご覧の通りホースをつなぐ部分のサイズが違いました。
せっかくスズキ用があるのに残念・・・
ある日ホームセンターをうろうろしてると、接続カプラー部分のみの似たようなカプラーと目があいました。
ひょっとしてこれらを組み合わせたら念願のスズキ車用アタッチメント作れるのでは?・・・と。
買ってきてからねじ部の径を測るとバッチリでネジピッチもOK!
早速パッキン材を使いつつ両者を合体。
KTC社製のブレーキブリーダーのスズキ車用アタッチメントがついに手に入りました。
これから仕事が楽になります。
試しては無いですがたぶんタンクの形状が似てる日産車にも使えるのではとちょっと期待してます。
日産車用のアタッチメントも設定されてなかったのでワクワクです。
あとは取り付け用のロックネジがヘキサゴンになってるのでこれを蝶ねじとか簡単に手でロックできるようにしないとなあ、と次の作戦考えてます。
以前にアイアクセル(ブレーキ踏み間違い解除装置)の紹介をしましたが、その時は国家2級整備士がその工場に2名以上いないと取付施工店になれないということで、うちは自分一人なので基準が緩和されたら検討します、というお話しでした。
それが先日、緩和されたとの一報がありそれならうちでも施工店になれるなとのことで、講習を受けることに。
講習といってもどこかへ出かけて一堂に会してまとめて講習なのかなと思ってたらなんとそのお店にて個別で講習してくれるとの話で、そのお店のために開催してくれるのかと恐縮しながら受講しました。
とはいえブレーキ廻りの装置を改造するわけで、国土交通省との承認の関係とかでちゃんとした認証工場であるとか、受託車賠償責任保険に加入してるか、などなどきっちりとした資格があっての施工店という扱いでそれなりにしっかり構えて受講しなければという気持ちでした。
というわけで実物に近い講習機器を使って「取付実習」
パソコンを使っての説明動画も見ながらマン・ツー・マンでみっちり3時間。
無事講習完了の認定書をいただけました。
アイアクセルの動作は一言で言うと
パニックに状態になった運転手は
アクセルとブレーキを間違ったまま目一杯の力でペダルを踏み続ける
ということで、通常のペダルを踏む力を超えたときに絶妙の設計でアクセルペダルを戻して、同時に少しだけブレーキペダルを押す、という機構です。
動作を見るとほんとにアナログな制御でまさに力学的に設計されています。
完成するまでに何回試行錯誤が繰り返されたのだろうと思います。
まさに「ものづくりの原点」という商品です。
いざというとき「転ばぬ先の杖」になって役に立つと思います。
運転する人よりも家族から勧められて取り付けるということになるケースが多いだろうなと思いますが・・・
取り付けできる車種に限りはありますが、必要と思われる方はご相談ください。
令和5年10月7日(土)~令和5年10月8日(日)は泉大津濱八町だんじりまつりで
お店の前は通行止めになりますのでお休みです。
10月10日(火)より平常営業します。
だんじりまつりに関わる方々はケガの無いよう楽しくお祭りしてください。
日産サニー FB15 平成11年式 走行約9万㎞
オーナーさんに愛されてるお車は時としてすばらしいカンで故障を予防できるんですね。
という事案を体験しました。
旧車を維持して乗ってると自然に「部品がなくなる前に・・・」という予防整備に軸足が乗ってきます。
一昔前なら結構な年数が経ってても部品が在庫されてたりして、いつまでも大事に乗る、というのが日本車の文化みたいなものでしたが現在は耐久消費財として扱われるようになり、いつまでも古い車を維持するお手伝いはできません、というメーカーの声が聞こえてきて部品の製造廃止が多くなってきました。
そうなると修理できたものが部品が無くて泣く泣く乗換・・・
というケースもちらほら。
そんなこんなでこのサニーですがオーナーさんがサニーのウィークポイントをいろいろ調べて見つけてきてスロットルバルブボディーを替えて欲しいとのこと。
「何か調子悪いんですか?」
「いやいや調子は悪くないけど水漏れしたりすることがあるらしいので部品のあるうちに替えておきたい」
とのこと、
なるほど!では替えましょう
ということで作業開始。
このときは簡単に「予防整備することは素晴らしいなあ」、と気軽に取外しを始めました。
外してみたらビックリ
クーラントがジャジャ漏れ状態で危惧してた症状がそのまま目の前に。
もちろんインテークマニホールドにもクーラントを吸い込んだ跡が。
オーナーさんが一番気にしてた
コネクター部分にクーラントが漏れてショートしたら車のコンピューターまで焼けてしまう。
と言う症状の始まりまで発見。
この水漏れ症状、表から見ると何もわかりません。
恐ろしいことです。
いや~ほんとに今日作業してよかったですねぇ
と作業したこっちまで感動してしまうような絵に描いたようなドラマ。
オーナーさんの知識が素晴らしい働きをしました。
リビルト品(中古を修理した再生品)に交換してすっきり。
我々整備する側はいろんな車種に対応しなければならないのでオーナーさんからする「一対一」の知識ではあきらかにまけてしまってることも事実です。
そのお車に対する愛情は越えることはできません。
なので愛されているお車は結構オーナーさんのカンが当たったりして偶然の産物で生きながらえたりします。
時々こう言うことに出くわすとペットと同じやね、と思ったり・・・
これは説明できないし根拠も全くないですが車と人が以心伝心してるんやろうなと思います。
サニーはまだまだこのオーナーさんと一緒に居たいんやろうな~
末永く仲良くね(笑)
ステップワゴン RK5型
ご同業さんからコンプレッサーが壊れて新しいコンプレッサーを付けるので稼働させる前に配管内部の洗浄をお願いします、ということで作業開始。
コンプレッサーが焼き付いて壊れると細かい金属粉が発生して、エアコンの配管内に流れ出てしまいます。
その金属粉が配管の狭い所に詰まったりすることがあるので、エアコンコンプレッサーが壊れたときはできるだけ配管内の洗浄をするのが整備のセオリーです。
いままでなら配管を一つ一つ分解してパーツクリーナーや専用の洗浄液を使って洗い流していたのですがたいへん手間がかかります。
手間がかかる=お客さんが支払う料金が上がる、ということです。
できるだけコストをかけずにきれいにできればと言う話なんですが、スナップオン社製カーエアコンサービスステーションデュアルはその洗浄を配管を分解せずに液体状態のエアコンガス(フロンガス)を配管内に流して使うことで洗浄できる機能を持ってるんですね。
この機能をフルに使って配管内洗浄します。
事前に打ち合わせしてあってガスは入ってないんで配管を外してカーエアコンサービスステーションデュアルに接続します。
真空引きから液体フロン流し込み洗浄までは自動です。
洗浄が終わったので配管を元に戻してエアコンガスをきっちりグラム計測で充填(チャージ)します。
作業時の外気温は28.6℃
ちょっと涼しくてうれしい(笑)
最終的なガス圧力は教科書通りの圧力ですね。
ガスが規定量入ってる前提で圧力を測らないと誤診断します。
吹き出し温度は温度センサーでコンプレッサーが切れる限界まで冷えました。
出てきた配管内の汚れがまじったコンプレッサーオイルです。
微妙にグレー色が混じってますね。
これが金属粉の汚れです。
きっちりコンプレッサーオイルも設計通りの量が出てきてますので完全に入れ替わります。
最初に回収したガス量が540グラム。
コンプレッサー交換後洗浄。
オイルを150cc入れながらのガスチャージで800グラム。
実際に使ったガスは800-540=260グラムでした。
洗浄中にガスを消耗するので実際は400グラム程度消費しました。
きっちり整備されたステップワゴンはご機嫌よく走ってくれることでしょう。
ホンダN-BOX JF1
ご同業様から
「エアコンの冷えが悪いので配管内フラッシングしたら冷えるようになりますか?」
とのご依頼でご入庫です。
第一報では自分の所で吹き出し温度測ってるけど20度までしか下がらないとの事で、たしかにこの気温で20度までならわずかに冷えてるというものの物足りないというかほぼ冷えてるという感じにはならんわな、という感じです。
フラッシングしたら冷えるようになりますか?という質問はたくさんいただきますが、フラッシングしたら冷えるようになるのではなくまずはエアコンガスが規定量入ってるかと言うところから話がスタートします。
ガスがきっちり入ってる前提での次の段階がフラッシング。
フラッシングと言うよりは汚れたコンプレッサーオイルを排出してきれいなコンプレッサーオイルをこれまた設計通りの分をきっちり入れることでそのお車の設計図通りのエアコン循環の状態を作り出すと考えていただければと思います。
エアコン冷えないという場合の診断は
・エアコンガスをきっちり決まった量をチャージする
・コンプレッサーオイルをきっちり決まった量を入れ換える
そこから冷えるか冷えないかを判断して冷えるならメンテ完了
冷えないならエアコンシステムの構成部品の診断に入る
というステップかな、と思います。
ご入庫いただいたので作業開始。
この日の作業スタート時の気温は33.3℃
エアコンを全開にして吹き出し温度を測ってみましたが、ご同業のおっしゃるとおり外気温よりは冷えてる、という状態でした。
まずはおおざっぱにエアコンガス圧力を測定。
高圧側が低いのでこの時点で「ガス量は多くない」という感じ。
で大事なのはこの段階ではまだ推測であって実際の診断は数値化して「どれくらい少ないか」を測らないと整備とは言えません。
結論から言うとこのお車のガス量は120g
規定量は320gですからほぼ1/3の量しか無かったことになります。
この量では冷やしきれません。
ガスを規定量にするだけでも冷えるようにはなりそうですがご希望によりフラッシングすることにしました。
まずは真空引き
そしていよいよ配管内フラッシング、というかコンプレッサーオイル入替という作業に進んで行きます。
配管を外さず液体状態のフロンガスを配管内に流して、オイルを溶けませた状態で機械に回収。
スナップオン社製カーエアコンサービスステーションデュアルのオイル分離機能を最大限使ってガスとオイルを分離してオイルのみ排出。
再度分離浄化されたフロンガスを配管内に注入⇒以下繰り返しで配管内をきれいにしていきます。
洗浄回数が進んで行きます
洗浄が全て終わったら回収されたコンプレッサーオイルがボトルに溜まります。
N-BOXのオイル量は60ccなのでほぼ全量回収されたことになります。
しっかり働いたオイルはこのように黄色くなってます。
洗浄が終わったら再度真空引きをしてガスを充填していきますが、その時に新しいコンプレッサーオイルを同時に入れます。
新しいオイルは透明ですよ。
作業が全て終わった後の吹き出し口温度
試運転中、信号待ちでの吹き出し温度。
このお車は9℃くらいで機械的にエアコンが切れますのでほぼ冷え切ってるという状態です。
というわけでN-BOXはご機嫌にエアコンが冷えるようになり帰って行きました。
中古車として販売される前のお手入れとのこと。
どこかでこのN-BOXを乗るお客さんが快適なカーライフを得られることを願っております。
前回のスズキのブレーキパッドの謎としてあげた記事がGoogleの記事に引っかかってバズりました。
長いことブログやってますがこんなことは初めてでおかげさんでたくさんの人(ビックリするぐらい)に見てもらえたようです。
そんなこともあって今一度もっときっちり古い品番と新しい品番のパッドのどこがどう違うのか確かめてみました。
結論は
材質や堅さはわかりませんがパッドの形状は微妙に違う
ということがわかりました。
とはいえ形状変更の意味までは??ですね
とりあえず形が違うところを何点か撮影しました。
赤いペイントがされてるブレーキパッドが古い品番 55810-81MB1
こちらから見るとちょっとわかりにくい
反対側から見ると奧が新しい品番55810-74P01のブレーキパッド、手前が古い品番。
新しい品番のブレーキパッドの両端が外周に出っ張ってるという感じ。
上下ひっくり返してこの方向で見ると両端の形状が違う。
新しい品番のブレーキパッドの摩耗剤が全体的にローターの外周側に移動してるという感じ。
という感じですね。
なにかしらの改良が行われてるのは間違いないことはわかりましたね。
ではなぜ?ということに関してはメーカーサイドでないとわかりませんよね~(笑)
ややこしいのはどちらのパッドも座金(土台)の形状は全く同じなのでキャリパーに普通に取り付けることができる点ですかね。
ちゃんと型式や年式でどちらのブレーキパッドが正しいのかを確認しておかないとちょうど境目のややこしい年式だったりすると間違ったブレーキパッドを付けてしまいそうです。
その弊害は・・・・わかりませんけど・・・
あと全くパッドの話題と関係ないですけど、公道ウルフの第10巻が令和5年8月18日に発売されました。
二葉モータースは物語に出てくる「双葉モータース」を応援しています。
ぜひぜひ購入してください!!
以上宣伝でした(笑)
うちのお店はスズキの車が好きでお客さんにもできるだけスズキ車に乗ってもらいたいんです。
別にスズキからお金をもらってるわけではなく、昨今の車の状況からいろんなメーカーに対応するより限られたメーカの車を手厚くサポートする方がお客さんのためだと思うようになったからです。
「お車のことは何でもお任せください」
というキャッチコピーで広く薄く対応するだけでは無理があるほど整備のノウハウの掘り下げが必要な時代になってきたんです。
もっと平たく言うと1人で整備をやってる以上、いろんな車は扱いきれないということです。
というわけでスズキ車に囲まれていると幸せを感じるんですね(笑)
とはいえスズキの車の部品を常に在庫して対応、と言えるほど在庫は置いてないんですけどブレーキパッドは数多く走ってる車種の分はだいたい乗用車であれば55810-81MB1という番号のパッドが適合するので持っています。
それがここ最近、車種で言うとMK53SのスペーシアとかMR52Sのハスラーとかそれら以降の車種は55810-74P01と部品番号が変わっています。
たまたまその2種類のパッドが手元にあったのでどこが変わったんやろうなあ?と眺めてみたんですが・・・・
どう見てもサイズ・形状共に同じにしか見えない。
その辺にある物差しでおおよそ測ってみたんですが一緒。
なによりも実車にあえて両方のパッドをセットしてみましたがどっちもしっかり取り付け可能。
ローターへ当たる面積も同じ。
面取り角度も面取り量も同じ。
そしたらなぜ部品番号が違うの??
物価高にかこつけて値上げか?
と思ったけれど定価は同じ、仕入れも同じ。
謎だらけでおもしろくなってきました。
そしてもっと不思議なのがパッドに刻印された文字列
NBK SA11A
これも一緒。
刻印のSUZUKIと順番が違うだけ。
このSA11Aの文字列は寸法とか形状を表してるんでしょうか?
あと考えられるのはパッドの摩耗する部分の材質とか堅さとかなんでしょうか?
ブレーキ異音対策でパッドはマイナーチェンジしたりするのは常々ありますがその一環なんでしょうかね~?
ブレーキパッド2セットならべてそんなこと思ってました。
もっとも、メーカーが指定した番号のパッドを使っておけばそれでOKということなんですけどあまりに同一なので不思議に思いました。
あとちなみにスズキの純正パッドは異音対策のシムがセットになってるのでぼろぼろになったシムも一緒に交換できます。
外品のパッドを購入したらシムは付いてきません。
価格差も言うほど違わないのでパッド単体で交換するよりより一層きれいな仕事が出来るのでお勧めです。
あと全くパッドの話題と関係ないですけど、ヤングチャンピオンに連載中の「公道ウルフ」の第10巻が令和5年8月18日に発売されました。
3巻と4巻に背景としてうちのお店が描かれています。
二葉モータースは物語に出てくる「双葉モータース」を応援しています。
ぜひぜひ購入してください!!
以上宣伝でした(笑)
–2023年8月22日 追記–
後日じっくり眺めたらパッドの形状がわずかに違うことを発見。
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