鉄道会社主催の鉄道祭りに行く、と言えばカメラを首からぶら下げた鉄道マニアの集団、と言うイメージでしょうか?
確かに一昔前であればマニアック臭がぷんぷんするイベントで、受け入れる方も行く方もある一定のレベル以上の「鉄ちゃん」しか喜ばない企画であったことも確かです。
いまや鉄道会社主催のイベントは子ども連れの家族をターゲットにした一種の宣伝活動みたいになっています。
イメージ向上戦略まっしぐらと言う感じです。

電車大好きの自分がこう言うイベントに行くのはずばり、
関係者以外立ち入り禁止という看板で入れない場所に堂々と入場できる
と言うことに尽きます。
とくに仕事柄電車を乗物機械と見たときにどういう風に整備されてるかと言うことには人一倍興味があります。
他業種の整備工場を見学できると言うことは最高にうれしい。
イベントとしては電車と綱引き、運転台体験、ピット探検隊、古い車両の展示、解体部品の即売会、などなど企画は目白押しでしたが、自分としては「工場に入る」ことだけで目から鱗でした。
自分の仕事とダブるところも有り、うれしくも有り参考になるところもいっぱいです。
以前にもこのブログで書きましたが、だいたい自動車の点検整備の様式は戦前の鉄道から来ています。
鉄道省→運輸省→国土交通省と言う流れで、鉄道整備は自動車整備の先輩なのです。
工場の中も結構似てるところがあったり

これは「台車」と呼ばれる足回りの部分。
これだけで6t(軽自動車6台分)あるそうです。
これの分解整備を見せてくれました。

整備後の塗装はいまや自動塗装機でやるらしい。

ブレーキの部品。
まさに自動車と共通部分ありすぎで感動。
「ブレーキカップ」がありますね。
鉄道の場合はフルードではなくエアで駆動します。



ブレーキの部品。
箱で置いてあるのがちょっとうれしかったり(笑)

中身はこれ
これを車輪に押しつけてブレーキを掛けるのでだんだんすり減っていく部分。

自動車修理屋さんにならなかったら絶対に鉄道マンになってたと思う自分。
運転手でもいいし、こうした鉄道の整備士でも良かったと思ってます。
傷んだ機械が自分が手を施すことで甦ったときのうれしさは何度でも味わいたいもんです。
それがたまたま職業が自動車であるだけで、パソコンでも家電でも同じですね。
家電などは部品さえあれば復活できたのに、と思うことの方が多いですが・・・
まさかタイヤ交換になるとは
タイヤのパンクと言えば「釘を踏んで空気が漏れる」というイメージですよね。
しかしもう【釘】は地面に落ちてないようで最近はもっぱら【木工用のビス】がパンクの主体です。
建築の材料にも時代の流れがあるようです。
ビスを踏むと遠心力で抜けていきなり空気が漏れるという最悪のアクシデントは皆無になりましたが、踏み込んだ穴がギザギザで荒れて、なかなか外から詰め物をして穴を塞ぐという技も通用しないケースも増えてきました。
詰め物とタイヤのゴムが密着してこそ空気の漏れが止まるのですが、穴が荒れているときっちり止まらないんです。
あとタイヤで修理できないのが側面。
ここが痛むとタイヤは交換せざるを得なくなります。
スペアタイヤが搭載されていない、話題の時にも書きましたが、側面は直ちに走行不可能になります。
応急手当の方法もありません。
そんなときに珍しいケースというか不運なパンク修理が発生しました。
なが~いビスでパンク。
まずこんな長いビスがきっちり刺さるという不運その1

そしてそのビスの刺さった向きがタイヤの側面に接触したと言う不運その2
その結果タイヤの内側から内部の構造物を痛めて人間で言う動脈瘤みたいになってしまったのです。
もう少しでタイヤが破裂する寸前でした。



普通にパンクした、と聞けば普通なら「すぐに修理できるよ」という話なのですが、結果的にはタイヤの交換が必要になってしまったケースです。
刺さったビスが内部から側面を傷つけてタイヤがアウト!というアンラッキーなケースでした。
なかなかレアな出来事でしたね。
スペアタイヤは省略されてる??

クリックするとちょっと大きくなります。
ここ3~4年以内に新車を買われた方は納車時に説明を受けて知ってるとは思いますが、最近の新車、特に軽自動車とかコンパクトカー、プリウスやらアクアなどのハイブリッド車は車両重量を軽くするためにスペアタイヤは搭載されてなかったり、オプション部品として購入しなければならなかったりします。
その代わりと言っては何ですが、車に接続する電動空気ポンプとパンク修理剤がセットで載っています。
もし釘などを踏んで空気が抜けた場合、
1,釘が刺さったままでパンク修理剤をタイヤに注入
2、ポンプで空気を入れ、応急的に修理できるとこまで走る。
3、しかるべき場所で本格的に修理してください。
という手順です。
まあしかしこの手順を知ってるいる人がどれくらい居るかとっても心配です。
その上、冒頭にも画像を載せましたがパンク修理剤に有効期限があります。
あまりにも古くなると固まってしまったり量が減ったりしていざという時に役に立たないという場面に出くわしてしまいます。
パンクするというのは災害に遭うのと同じようなもので、いつどこで繰り掛かってくるかわからないものです。
そういうものへの先行投資というのはなかなかピンと来ないですが、5年に1回はパンク修理剤の交換をお勧めします。
参考までに、スズキが売ってる純正品で2600円+税です。
自分的にはスペアタイヤがないという状態はとてもでは無いですが避けたいのものです。
どうしてか言うとタイヤがパンクして走行不能になり得るケースは「タイヤの横を切る」というケースの方が多いからです。
縁石などにこすってタイヤの横の部分に穴が開く、という表現の方がわかりやすいでしょうか?
そうなったらパンク修理剤は全く役に立ちません。
「釘やらビスを踏んだときだけ」助けてもらえるのです。
タイヤの横を切ったらその時点でレッカーサービスのお世話にならないと自走は不可能です。
燃費のための引き替えのリスクとしてはちょっと大きすぎますよね~
もう一つ裏を読むと、燃費のため、と言いながらスペアタイヤ分のコストダウンを図ってるというメーカーの本音がちらほら・・・・
おまつりで休業です
10月11日(土)~10月12日(日)は泉大津濱八町だだんじりまつりで
お店の前が通行止めになる関係上お休みさせていただきます。
10月13日(月)は普通に祝日でお休みです。
14日から平常営業します。
なお14日も午前中整備主任者講習があるためお店にはいませんので
ご用のある方は午後からにお願いします。
三菱ミニキャブ デファレンシャル オイル漏れ
きっかけはネットでご来店いただきましたが、もう車検3回目のご入庫。
気に入ってもらえてほんとにありがとうございます。
三菱ミニキャブ U61V型 平成14年式 走行距離 なんと12000㎞!!
12年掛かって12000㎞ですから年間に1000㎞を地道に(笑)積み重ねてきたお車です。

よく「走ってないからなあ」というお客様で2年間に5000㎞ぐらいは走る方が普通です。
5000㎞といえばサンデードライバー的な車の使い方ですね。
土日の買い物、レジャーなどにだけ動くという感じ。
それよりも「ホントに走ってない」。
そんな車は消耗する備品もほとんど無くて、オーナーさんからしたら「車検と言うけど何にもすること無いやろ」と思いがちです。
けれども自動車にはゴムを使った部分があります。
その部分は「時間経過」で痛んでいきますのでやはり手当が必要ですね。
三菱ミニキャブの持病と言えますが、デファレンシャルギア(略してデフ)のプロペラシャフトの刺さる部分のシールパッキンが漏れ出してました。

プロペラシャフトを外して中のパッキンを替えます。



部品としてはこれだけの部品なんです。
約1000円。
けれども部品にたどり着くまでいろいろ外したり、パッキンを替えるのでオイルを抜かないと・・・・
などなど付属の手間の方がいっぱいです (^^ゞ
でもこの部分からのオイル漏れでギヤが焼け付き、プロペラシャフトねじ切れて、横にあるガソリンタンクを突き破り、その結果車両火災に繋がった事例があります。
そのため三菱自動車もわざわざこのあたりのオイル漏れ点検は十二分に行うように、と異例の通達を出してます。
車が燃えることに繋がる事例は三菱は特に、そしてどこのメーカーも神経質になってます。
ただ全部の車がそうならないためリコールまで行くかは微妙なところです。
12000㎞走っただけの車でも結構洩れてたんで「どうかな~?」とは思う修理でした。
臨時休業のお知らせ
岸和田だんじりは関係ありませんが勝手ながら
9月13日(土)は都合により臨時休業させて頂きます。
14日(日)~15日(月)は通常の定休日です。
16日(火)より平常営業させて頂きます。
ご不便をおかけしますがご容赦ください。
もし故障など起こりましたらJAFには携帯から#8139で受付センターに繋がります。
臨時休業のお知らせ
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16日(火)より平常営業させて頂きます。
ご不便をおかけしますがご容赦ください。
もし故障など起こりましたらJAFには携帯から#8139で受付センターに繋がります。
エアコンガスの充填量はグラムで測定
一昔前までエアコンのガス量というのは
サイトグラスでの泡の量
でだいたいの充填量を量る、と言われてきました。
実際にメーカー発行の自動車整備マニュアルにもそう書いてありました。
いろんな種類はありますが代表的なサイトグラスはこんな感じ。
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マニュアルにはこういう風に書かれました。

最終的にガスを充填してて、ここまで!、って充填を終了するタイミングもサイトグラスを見ながらコックを閉める、という手順で長いこと行われてきました。
けれども最近のガスの充填量は「グラム」、つまりは重量でしっかり管理されてまして、エンジンルームなどにも
フロンガスh134a
充填量 350±30g
などと書かれたシールが貼ってあります。
そして現在はなんと
サイトグラスは省略
されつつあります。
新車にはめったにサイトグラスは付いてません。
ガスは重量管理をするから要らない、と言う理由とコストダウン、のためでしょう。
あとガスの量を「推測」する方法はガスの圧力を見る方法。
いまでも大半の工場はこのやり方でしょう。
正直うちもこの方法を取らざるを得なかったのでやってました。
けれども作業が終わっても何か釈然としない自分がいました。
「だいたいの充填量」で済ませていいのか?と自問して、やっぱりこれではいけないと言うことで「はかり」を購入して自分自身の葛藤を無くしました。
事故修理完了のワゴンR。
前回りを追突で損傷したためエアコンの部品を交換しましたのでガスの再充填が必要です。

これがガスを充填してる様子。
缶が冷えたらガスが入らないのでぬるま湯で暖めながら充填します。
その下が「電子はかり」。
ぬるま湯を入れた桶とガス缶をセットした状態でゼロ点調整してから使います。
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そして充填開始すると缶の中のガスが車両に移動していくので重量が減っていきます。
なのでマイナス表示になります。


このお車の基準値が320g±30gだったので340g目処で充填終了。
完全に重量管理して充填したのですっきりさっぱり。
「これでないとあかんよな」、と自己満足。
その状態でガス圧測定。
教科書のような指示値です。

吹き出し温度もOK

自動車整備はやっぱり「数字」に置き換えることが出来ると「これくらい」という曖昧さを排除できて自信を持ってお客さんにお車を返せます。
自分自身も「完璧です」と言えるのでほんとにうれしい。
全てが全て数字に置き換えることが出来ないの仕方ないですが、方法があるのならこうして確実な整備を目指さないとプロとして進んでいけません。
もっとも、数値化には「投資」が必要なのは痛し痒しなんですが・・・・
ガスを適正量に合わせた上でもう一段冷えをよくする添加剤もオプションで用意してます。
ご希望であれば同時作業します。
※ 2022/05/22 追記
この記事の段階では重さを量るのは手作業でしたが現在は専用の機械を使ってます。
ガスの規定量充填を純度の高いガスで行えるスナップオン社製
カーエアコンサービスステーションDUALPRO
という整備機器を導入しました。

どんな機械かを説明してますのでこちらの記事も参考にしてください
ブレーキもここまで使えば大変なことに・・・
トヨタスパシオ AE111N 平成10年 走行距離177,300㎞
登録16年で17万㎞ではなく登録から11年の時は1万㎞。
中古車として購入。
ここ数年でいきなり16万㎞走破してる、という異色の経歴の持ち主(笑)
お得意さんの紹介で「ブレーキが効かなくなって恐くて走れない、とのことなので診てあげてくれないか?」
と言うお電話を頂きました。
その時点で
今どきの車でブレーキが効かなくなるなんてあるんやろうかなあ?
との疑問。
で、ご本人と電話でおはなしすると「通常の10%ぐらいしか効いてない感じ」と。
場所的にも近かったので取りあえずゆっくりうちまで来てください、とご入庫いただきました。
んで工場内に入れようと自分で運転すると
「スカッ」
とブレーキペダルが奥まで入ります。
「え~ブレーキフルード無いやん」、
と直感的にわかりました。
今度は逆に「なんで無いんやろう?」という疑問が。
リフトアップしてびっくり。
ブレーキフルードが左前輪からしたたり落ちてます。




うわっ!なんじゃこら!
裏側から見ると
ブレーキパッドが無い

ブレーキパッドが脱落してブレーキピストンで直接ブレーキローターを押してました。

そのためにピストンが延びきってしまい、シリンダーから抜けたのでブレーキオイルがジャジャ漏れになったのです。

長いことこの業界にいますが、これは初めて見ました。
ブレーキパッドの摩耗限度を越えたのに走行し続け、座金の部分も削りきってしまい最後はブレーキパッドそのものが通常通るはずのない狭いすきまをくぐり抜けて脱落してしまったのです。
外側のブレーキパッドも厚みが薄くなってます。


運転席側のブレーキパッドも摩耗限度超えてます。


これだけのことになるとブレーキを踏んだときにかなりの音がしてたはずなので
「ガ~、とか ゴ~、とか地の底から聞こえるような音してなかった?」
と運転手さんに聞くと
「はい、してました」
_| ̄|○
若い運転手さんなのですが、これがいまの日本の若年ドライバーを表してます。
でもね。しかたないですよ。
おっさん達の時代と違ってメンテナンスに対する知識を仕入れる興味も、身近な人でメンテナンスについて教えてくれる人もいないんですから・・・・
友達全員が「車のことはわかんね」で終わる世代ですからね。
まあいい経験をしてもらったと言うことで気を取り直して、とんでもないことになってしまったブレーキの復旧作業に入りましょう。
後のブレーキも心配になったので同時に点検。
後は半分ぐらいの減りですが、近々交換時期が来そうな感じ、と言う程度。



これがフロントのブレーキキャリパーと呼ばれる部分。
ここのピストンを抜いて新品に交換が必要。

上側がガリガリしたピストン(助手席側)、下が普通のピストン(運転席側)

この時点で盆休みのため一旦お休み(爆)
盆開けましたので部品の供給も再開。
オーバーホールして復活させます。
バラバラだったブレーキキャリパーの各部品を交換していきます。
その時には劣化したゴム製品はすべて新品にリフレッシュするのが大原則。
あとブレーキは左右同時交換も鉄則です。








キャリパーの中にあるこの黒いリング状のパッキンでフルードと外界を遮断して漏れを止めてます。
恐るべき精密な構造。
なのでピストン抜けたらフルードも抜けるわけです。

新しいピストンが到着。

ガリガリした右側のピストンはちょっと短くなってます (^^ゞ

組み立てます。




この作業を2セット終えたら、いよいよ車両側の組立。
ブレーキローターも修整なんか出来る状態では無かったので新品です。





抜けてしまったブレーキフルードを配管内のエアを抜きながら行き渡らせます。

あとは試運転してOK!!
復活しました。
交換した部品。


結果的にスパシオはフロントブレーキの完全オーバーホールとなりました。
17万㎞走ってるので結果オーライだったかもしれませんが、1年間に3万㎞こえる営業車です。
これぐらい走るお車は、車検から車検までの2年間、点検無しで走りきるのは高速道路専用車でも無い限り無理です。
一般道を普通のレジャー用の車より過酷にゴー&ストップを繰り返すのですからそれなりの維持をしてあげないとえらいことになります。
正直、今回の整備は「故障」とは言えません。
消耗品の手入れ不足です。
通常であればブレーキパッドの交換、だけで済むはずだったのが「ブレーキ全損」まで拡大してしまったのですから費用も余分に掛かってしまいました。
まあでも
止まらなくて事故
にならなかったのはなによりの結果です。
お盆休みのおしらせ
誠に勝手ながらお盆休みします。
8月13日(水)~8月17日(日)までおやすみです。
18日(月)から平常通り営業します。
